眠い。大事な会議中なのに、とにかく眠い。
こういう時は別のことに頭を使うに限る。
そうだ『第5回超短編小説祭 ~Solispia Twist-Ending Short Stories~』のネタを考えよう。
波乱万丈な話が良い。根が冷めるような……間違った、目が覚めるだ。
どんな話にするか――いかmm、いかんm、寝ていた。
向かいの席に座手、座っている上司が、こっちを射ている。
見ているだ。
エロい子を考えよう。
えろここと、エロいことだ。エロなのことを考えるだ。
じょゆ、上司がエロい女だとおおうのだ。
エロい女上司が、おれをエロい目で見てるのだ。
エロい視線で、エロエロビームを送っているのだ……ぐ~・ぐ。
また寝ていた。
どうしよう。上司が俺を怖い目で見ている。
トイレに行くかな。そうだ、トイレ大ということで、十分くらい仮眠してこよう。
行ってきます……
とりあえず、後悔の送信ボタンを押しておきます……。
咳を断とうとしたら、隣のやるがメモを寄越してきた。
発表の順番が早まりそうだから準備を急げ、だって。
この癖のある汚い字は、上司の字だ。
続けてまたメモが回されてきた。
八番目だったのが六番目になるみたい。
まだ三番目の発表なんだけど。
しかも、この質疑が長くて、終わる気配は見えてこないんでづけど。
トイレに行くくらいいいでしょ。
目で上司に質問したけど無視された。ムカつく。
いや、でも少し眠気は醒めたぞ。
この調子でいけば、発表まで寝むうならないかも……あ、やっぱだめだ。眠い。ねむいよう。
顔を恒藤、いや、人が見ている前で自分の顔をつねるのはだめだに
おとうさんおかあさんたすけて。
数を数えよう。
一、煮、さん、し、ご、ろく、しち、はい、きゅううううううううううううううううううううううううううう……。
……うぅ。
いかん、また寝てた。
五番目の発表になっている!
もう少しだ……うわあ、上司の顔がすごおい!
寝ていたのがバレたア!
いや、違うかも、とにかく、おちつこう。
正面を見ると上司の顔を見てしまうから、モバイルパソコンとタブレット端末を交互に見て、さも仕事やっている感じを装うんだ。
発表前の最終チェックをしている雰囲気を醸し出すんだ。
会議時間が押してるってんで五番目の質疑応答がなくなった。
いよいよ、うちらの番だ。
さて、いくぞ……と思ったところで誰かに肩を強く揺すられた。
「起きろ、発表だ」
上司が怖い顔で言った。会議に出席している重役たちが呆れ顔で僕を見ている。完全に目が覚めた。でも、これが夢でありますように、と願わずにいられない。誰か助けて。