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君の知らない本当の俺。

ー/ー



「はぁ、うっざ」
「そういうのやめなさい。」
ちっ、黙れよ。
俺、海勢頭瞬月は俺の母親に激怒していた。
まったくどいつもこいつも。なんで俺に絡んでくんだよ。
俺のことは関係ないだろ。親に―なんか。
「瞬月、お弁当置いとくから」
「はいはい。」
俺はそう言ってテキトーに流す。
これって反抗期だよな、絶対。
「行ってきまーす」
ちょー小声でそう言いドアを勢い良く開け、急いで家の敷地から出た。
―この家にはあまりいたくないから。
家の前の道路に出て家の方を向く。
―あぁ、ほら、やっぱり。
これは、俺が小学生のころからずっと思っていたこと。
「なんで…」
ぼそっと言葉が零れ落ちる。
「なんで、でかいの」
毎朝、家を出るときに思う。
どうして、俺の家だけ特別に大きいのか。
別に普通はそこまで気にすることじゃない。
―なのに。
こんなに気になるのはきっと。
そこまで考えて頭を働かせるのをやめた。
これ以上想像を膨らますときっと、しんどくなる。
 重い足を引きずりながら教室へと向かった。
学校ではお坊ちゃま風を演じないといけないんだっけ。
いつか母親にそう言われた記憶がある。
教室のドアに手をかける。でも、なかなか開くことができなかった。
―そのドアが黄ばんでいて所々錆びているところがあったから。
俺の家だったらこんなの、すぐに直すのにな。
はぁ、とため息をついて思いドアを開け始める。
ここからは嫌でも嬉しくてもどうしても、あのキャラを演じなくてはならない。
 本当の俺ではない誰かさんの殻を被らないといけない。
 そっか、最初はドアを勢い良く開けて存在感を出さないといけないって言われたな。
 ―バン!ドアの衝撃音が耳に聞こえる。
 はぁ、何やってんだろ、俺。
 教室の人全員がこっちを向いて、やべ、とか、あ、とかつぶやいている。俺がこんなキャラじゃなかったらみんなともっと仲良くなれた。はずなのに。
「おは!一颯!ってなんでお前小鳥遊といんの?」
真っ先に目に飛び込んできたのは一颯と話している小鳥遊の笑顔だった。
 は、なんで一颯が小鳥遊と。
 なんか今日は―運悪いな。
 一颯は俺の親友(?)で、いつもは一人でいるのに今日はなぜか、小鳥遊といる。
 意味が、分からない。
 一颯は小鳥遊に何かをこそっと伝えてから俺の方を向いた。俺に向けられる鋭い視線が毎日、俺の心をぶすぶすとつらぬいていく。
 そしてその度になんでこの世界で生きているんだろう、と思う。

 死にたいと思う。

 どうしてありのままの自分で生活してはいけないのか、それが俺の生まれた時からの疑問だった。だけど、そんな質問は親に出来なくて。
 ずっと、苦しかった。今も、きっとこれからも。ずっと俺は周りの人たちに―本当の俺を知ってもらえないんだな。


次のエピソードへ進む 俺は君のそばにいたい。


みんなのリアクション

「はぁ、うっざ」
「そういうのやめなさい。」
ちっ、黙れよ。
俺、海勢頭瞬月は俺の母親に激怒していた。
まったくどいつもこいつも。なんで俺に絡んでくんだよ。
俺のことは関係ないだろ。親に―なんか。
「瞬月、お弁当置いとくから」
「はいはい。」
俺はそう言ってテキトーに流す。
これって反抗期だよな、絶対。
「行ってきまーす」
ちょー小声でそう言いドアを勢い良く開け、急いで家の敷地から出た。
―この家にはあまりいたくないから。
家の前の道路に出て家の方を向く。
―あぁ、ほら、やっぱり。
これは、俺が小学生のころからずっと思っていたこと。
「なんで…」
ぼそっと言葉が零れ落ちる。
「なんで、でかいの」
毎朝、家を出るときに思う。
どうして、俺の家だけ特別に大きいのか。
別に普通はそこまで気にすることじゃない。
―なのに。
こんなに気になるのはきっと。
そこまで考えて頭を働かせるのをやめた。
これ以上想像を膨らますときっと、しんどくなる。
 重い足を引きずりながら教室へと向かった。
学校ではお坊ちゃま風を演じないといけないんだっけ。
いつか母親にそう言われた記憶がある。
教室のドアに手をかける。でも、なかなか開くことができなかった。
―そのドアが黄ばんでいて所々錆びているところがあったから。
俺の家だったらこんなの、すぐに直すのにな。
はぁ、とため息をついて思いドアを開け始める。
ここからは嫌でも嬉しくてもどうしても、あのキャラを演じなくてはならない。
 本当の俺ではない誰かさんの殻を被らないといけない。
 そっか、最初はドアを勢い良く開けて存在感を出さないといけないって言われたな。
 ―バン!ドアの衝撃音が耳に聞こえる。
 はぁ、何やってんだろ、俺。
 教室の人全員がこっちを向いて、やべ、とか、あ、とかつぶやいている。俺がこんなキャラじゃなかったらみんなともっと仲良くなれた。はずなのに。
「おは!一颯!ってなんでお前小鳥遊といんの?」
真っ先に目に飛び込んできたのは一颯と話している小鳥遊の笑顔だった。
 は、なんで一颯が小鳥遊と。
 なんか今日は―運悪いな。
 一颯は俺の親友(?)で、いつもは一人でいるのに今日はなぜか、小鳥遊といる。
 意味が、分からない。
 一颯は小鳥遊に何かをこそっと伝えてから俺の方を向いた。俺に向けられる鋭い視線が毎日、俺の心をぶすぶすとつらぬいていく。
 そしてその度になんでこの世界で生きているんだろう、と思う。
 死にたいと思う。
 どうしてありのままの自分で生活してはいけないのか、それが俺の生まれた時からの疑問だった。だけど、そんな質問は親に出来なくて。
 ずっと、苦しかった。今も、きっとこれからも。ずっと俺は周りの人たちに―本当の俺を知ってもらえないんだな。