「じゃあ、明日はデートですね」
そう言ってはしゃぐ音色は、ドレスからはみ出した艶めかしいほどの肩や脚よりだいぶ幼く見えた。
デート……言葉の持つ威力は、時に言葉本来の意味以上に破壊力を持つ。女子からデートのお誘いを受けて、ドキッと心を打たれない男子などいるのであろうか? 例外なく一颯も言葉に気持ちを揺さぶられた。音色に『男女間の好意』がそこに含まれていなくたって、意識させられる言葉の魔力。
一颯だけでなく、自分に向けられた言葉ではないと分かっている瑞稀でさえも、音色の無防備な言葉に驚いてしまう。
「そ、そうだな、明日はどこに行こうか?」
一颯は思わずスカートから見え隠れする音色の脚を見て目が泳ぐ。汚れていないあどけなさと色香が漂うエロティックが男の思考を幻惑する。
「考えておきます。色々付き合ってもらいますよっ。あ、一颯さんの行きたい所も行っていいんですからね?! それと、お寝坊はしないでくださいね」
主導権を完全に取られた感じだ。嬉しい我儘を内に秘め、『やれやれ』と音色を見ると、パーティー中お預けされていたスマホでブツブツ呟きながら検索しだした。
明日は疲れる一日になりそうだ……。