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やっと眠れるね。

ー/ー



仕事が始まる。チカチカ、バチバチ、
地下でゆらりゆらりと妖しい灯が点灯する。
今度は成功できるだろうか。休んじゃいられない。
誰かが寝るなって囁いているようだ。
仲間はいるのか、孤独だけが俺の巣だ。
意味もない何十回目になるのかわからない社訓を唱え業務につく。                                   

⚡️ビビっ。
 異常事態発生。失敗作No.9が脱走しました。
見つけ次第排除を行ってください。繰り返します。異常jー。                             
なにやら失敗作が逃げ出したらしい。だが、俺には関係ない。
やるべきことをひたすらこなすだけ。                                           今日やるべきことは終えた。
機械のような毎日。
ふらふらと意識朦朧ながらも帰路につく。
廊下を歩いていると、奇妙な少女がうずくまっていた。
座っているところには血溜まりが、
それに首には鎖、肌が露出している部分にはいたるところに
傷が見受けられる。
どうやら動けないようだ。
流石に俺は人間までは腐ってはいない。
とりあえず心配になったので、
家に連れて行って治療しようと思う。               
声を掛けてみると、彼女は顔に恐怖をにじませ、
鋭い爪で弱弱しく襲いかかってきた。
せめてもの抵抗だろうか。
でも、俺には敵意や彼女を排除すべきだと今のところ思っていない。
それが失敗作No.9だろうと、。
だから俺は彼女の攻撃を受け入れた。
彼女はびっくりした様子で俺を見ている。           

「こら、命だいじって教わらなかった?
必要以上の争いごとは無駄だよ。
その体中の傷とか鎖とか外したかったら俺についてきて。
あ、動けないか、ついてくるならまあ俺が運んでくから。
今の時間ならみんな寝てるだろうし。」  
                 
彼女は静寂のあと、俺の服の袖を引っ張った。
どうやらついてくるらしい。            
彼女を治療したあとは、彼女はなぜか俺の家に居座るようになった。別にいいけど。
ある日うっかり研究所に入ってからろくに寝れていないことを
彼女に漏らしてしまった。
それから彼女はなにやら考える仕草や必要以上に
俺につきまとうようになった。



ある日、俺が研究所に向かうために彼女に別れを告げると彼女は珍しく俺に抱きついてきた。                                 
ーグサリ。
その瞬間、俺は何が起きたのかわからなかった。
今まで感じたことないような寒気が俺を襲う。
彼女が抱きついてきたところを手でたどる。
ぬるりとそしてどろっとした液体の感触がする。
もともと不健康な生活をしていたからか体は強くない。
眠くなってきた。寝ちゃいけないのに、。まぶたが落ちる。

その瞬間、彼女は初めて笑った。               「やっと寝れるね。」と。               
これで私のもとにいてくれる?
これからは私と一緒だよと言って彼女は俺を飲み込んだ。


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仕事が始まる。チカチカ、バチバチ、
地下でゆらりゆらりと妖しい灯が点灯する。
今度は成功できるだろうか。休んじゃいられない。
誰かが寝るなって囁いているようだ。
仲間はいるのか、孤独だけが俺の巣だ。
意味もない何十回目になるのかわからない社訓を唱え業務につく。                                   
⚡️ビビっ。
 異常事態発生。失敗作No.9が脱走しました。
見つけ次第排除を行ってください。繰り返します。異常jー。                             
なにやら失敗作が逃げ出したらしい。だが、俺には関係ない。
やるべきことをひたすらこなすだけ。                                           今日やるべきことは終えた。
機械のような毎日。
ふらふらと意識朦朧ながらも帰路につく。
廊下を歩いていると、奇妙な少女がうずくまっていた。
座っているところには血溜まりが、
それに首には鎖、肌が露出している部分にはいたるところに
傷が見受けられる。
どうやら動けないようだ。
流石に俺は人間までは腐ってはいない。
とりあえず心配になったので、
家に連れて行って治療しようと思う。               
声を掛けてみると、彼女は顔に恐怖をにじませ、
鋭い爪で弱弱しく襲いかかってきた。
せめてもの抵抗だろうか。
でも、俺には敵意や彼女を排除すべきだと今のところ思っていない。
それが失敗作No.9だろうと、。
だから俺は彼女の攻撃を受け入れた。
彼女はびっくりした様子で俺を見ている。           
「こら、命だいじって教わらなかった?
必要以上の争いごとは無駄だよ。
その体中の傷とか鎖とか外したかったら俺についてきて。
あ、動けないか、ついてくるならまあ俺が運んでくから。
今の時間ならみんな寝てるだろうし。」  
彼女は静寂のあと、俺の服の袖を引っ張った。
どうやらついてくるらしい。            
彼女を治療したあとは、彼女はなぜか俺の家に居座るようになった。別にいいけど。
ある日うっかり研究所に入ってからろくに寝れていないことを
彼女に漏らしてしまった。
それから彼女はなにやら考える仕草や必要以上に
俺につきまとうようになった。
ある日、俺が研究所に向かうために彼女に別れを告げると彼女は珍しく俺に抱きついてきた。                                 
ーグサリ。
その瞬間、俺は何が起きたのかわからなかった。
今まで感じたことないような寒気が俺を襲う。
彼女が抱きついてきたところを手でたどる。
ぬるりとそしてどろっとした液体の感触がする。
もともと不健康な生活をしていたからか体は強くない。
眠くなってきた。寝ちゃいけないのに、。まぶたが落ちる。
その瞬間、彼女は初めて笑った。               「やっと寝れるね。」と。               
これで私のもとにいてくれる?
これからは私と一緒だよと言って彼女は俺を飲み込んだ。