俺の前には、またしても目を覆いたくなるような光景があった。
何だ……あれは?
頭を坊主刈りにしたひょろ長い男子が、可憐な女子を二人も連れて歩いている。
嘘だろ……坊主が女子を二人も!? どういうことだ?
俺は夢でも見ているのか?
さもなくば……あの坊主は集団催眠術を使って、女子を二人も連れているのか。
どう考えても、その二択しか理由はなかった。
俺は頬をつねってみた。
「痛い……」
夢ではないようだ。それでは、残るは……あの坊主が集団催眠術を使って、女子二人を自らの家に連れ込もうという算段を立てているのだ。
嗚呼、何たること……何としてでも、あの女子二人を助け出さなければ!
俺はソーセージをブラブラ揺らしながら、彼らに駆け寄った。
「な……何だ、お前は!?」
「キャー!」
「イヤー!」
腰を抜かした坊主の声とともに、女子二人の黄色い歓声が響き渡った。
そりゃあ、そうだ。何しろ、この俺こそは女子二人を助け出す、正義のヒーローなのだから。
俺は声を張り上げた。
「おまい、今すぐに、この可憐なる女子二人を解放しろ!」
「は?」
「集団催眠術をかけてるんだろうが! それを解けと言っているのだ!」
「い、いや……意味が分からん。頭のおかしい奴だ、裸だし……。に、逃げるぞ!」
「おいこら、ちょっと待て。貴様のような奴にこそ、この俺の聖なる踊りを叩きこまなくてはならんのだ……」
坊主は女子二人の手を引いて、一目散に逃げ出した。