そりゃあ、そうだ。
これほどまでに真剣に自分と向かい合い、真剣に自分を叱ってくれる人物とは、今まで巡り会えたことはなかったのだろう。何という、不幸な少女……これほど深く感動するわけだ。
俺は、さらに喝を入れる。
「エロ少女漫画とは、少女のエロを描いた漫画ではない! 少女が読むエロ漫画のことだ!!」
「お……おかあさぁん!」
俺が最大限に熱を帯びた喝を入れると、少女は涙を流しながら立ち去った。
そうか、そんなにも感動したのか。そして、この感動を母親にも伝えに行ったのだな。
現実と向き合って自らの過ちを更生し、母親にもその喜びを伝えに帰るとは、何とまぁ、素直で従順な少女ではないか。
「それにしても……」
俺は彼女の置き土産のエロ少女漫画を手に取った。そのオゾマシキ社会悪をパラパラとめくると、目も覆いたくなるほどのマガマガシキシーン光景が目に入った。
「何だ、この……歯の浮くような、壁ドン、顎クイ、胸キュンは!?」
俺は怒りのあまり手を震わせ……そのエロ少女漫画を真っ二つに引き裂いた。
これからの時代は漫画にも、この俺『裸の王様』の聖なる踊りのみが掲載されることになるであろう。