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そして翌日。

「え、まだ帰ってきてねえだ……と?」
俺のキックでマトモに口を聞いてくれなかったジンだけど、コタローの件ならまた話は別だ。
実はこの二人、俺には秘密でネズミ退治していたんだって。なんでもジンの今の飼い主のおばさんが悩まされてたみたい。台所で野菜をかじるネズミと共に小さな人影が家の中をうろついてたり、近所でも同様の被害が起きていたりと。

けど、なんで俺に言わなかったの?
「アイツはな、戦いにお前を巻き込みたくなかったんだ」
ジンは続けた。コタローは立派な剣士、そして俺もオオカミの戦士。
「お前は違うだろ? 普通に学校に通ってるただの子供だ」
ジンの言葉に俺は何も言い返せなかった。

「俺も同じ思いだ。たとえ俺と同類とはいえ、お前を戦わせたくねえ、だから……」
ジンは俺から目をそらし、吐き捨てるように言った。
「お前がなぜ、あの姿になれるようになったんだ……分からねえ」
そしてジンはまた、家の中へと戻って行った。
仕方ない、俺一人で探すしかないか。人間の姿でだって結構鼻は効く。それにまだ一日しか経ってないからコタローの匂いは地面に残っているはずだし。
ふと、じゃらっと鎖の音がした。あれってジンが付けてたやつじゃ?

「言っとくがお前のためじゃねえぞ。コタローが心配なだけだ」
だるそうに首をブルブル回しながらジンが戻ってきたんだ……ちょっと嬉しい反面、コイツほんと素直じゃねーな。
トドメに「俺が先に見つけたら、焼き鳥食わせろ」だってさ。やべえ、余計な出費なんかしたくねーよ!
⭐︎⭐︎⭐︎
とは言ったものの、俺とジンの嗅覚を持ってしてもコタローの匂いは拾えなかった。それどころか……
「一応は感じるんだ、あいつの匂いは」
だが……と、なんか空き地のど真ん中でハッキリしない顔してた。この場所で昨晩解散したんだって話なんだけど。
「女……か? 別のやつの匂いがするんだ」
「それ、コタローと関係あるの?」俺はちょっとイラッとしてた。まさか誰かと付き合ってるとかか? そんなバカな。

「信じられねえかも知れないが、二人しばらくここで滞在してたっぽいな」
えええっ!? と変な声が出ちゃった。深夜デートかよおい!
だけどジンは俺の言葉なんて聞かず、辺りをさらに嗅ぎ回ってたんだ。そして……

「コタロー、おまえ……!」少し奥の草むらで、突然ジンは吠えて俺を呼びつけた!
嫌な予感がした。まさかそこにコタローの死た……ダメだ俺、そんなこと考えるな! 俺は胸の中で祈って恐る恐るジンのいる場所へと駆けつけ……

息が止まった。
そこには、傷だらけのコタローが倒れていたんだ。
「ウソだろ、そんな……」胸が詰まって言葉がそれ以上出ない。だけどジンは冷静に、あいつのほっぺたをぺろんと、軽くひとなめ。
「うろたえるな、気を失ってるだけだ」
だが。と深刻な声でジンはさらに言った。

「コイツをここまで痛めつけた……女が?」


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そして翌日。
「え、まだ帰ってきてねえだ……と?」
俺のキックでマトモに口を聞いてくれなかったジンだけど、コタローの件ならまた話は別だ。
実はこの二人、俺には秘密でネズミ退治していたんだって。なんでもジンの今の飼い主のおばさんが悩まされてたみたい。台所で野菜をかじるネズミと共に小さな人影が家の中をうろついてたり、近所でも同様の被害が起きていたりと。
けど、なんで俺に言わなかったの?
「アイツはな、戦いにお前を巻き込みたくなかったんだ」
ジンは続けた。コタローは立派な剣士、そして俺もオオカミの戦士。
「お前は違うだろ? 普通に学校に通ってるただの子供だ」
ジンの言葉に俺は何も言い返せなかった。
「俺も同じ思いだ。たとえ俺と同類とはいえ、お前を戦わせたくねえ、だから……」
ジンは俺から目をそらし、吐き捨てるように言った。
「お前がなぜ、あの姿になれるようになったんだ……分からねえ」
そしてジンはまた、家の中へと戻って行った。
仕方ない、俺一人で探すしかないか。人間の姿でだって結構鼻は効く。それにまだ一日しか経ってないからコタローの匂いは地面に残っているはずだし。
ふと、じゃらっと鎖の音がした。あれってジンが付けてたやつじゃ?
「言っとくがお前のためじゃねえぞ。コタローが心配なだけだ」
だるそうに首をブルブル回しながらジンが戻ってきたんだ……ちょっと嬉しい反面、コイツほんと素直じゃねーな。
トドメに「俺が先に見つけたら、焼き鳥食わせろ」だってさ。やべえ、余計な出費なんかしたくねーよ!
⭐︎⭐︎⭐︎
とは言ったものの、俺とジンの嗅覚を持ってしてもコタローの匂いは拾えなかった。それどころか……
「一応は感じるんだ、あいつの匂いは」
だが……と、なんか空き地のど真ん中でハッキリしない顔してた。この場所で昨晩解散したんだって話なんだけど。
「女……か? 別のやつの匂いがするんだ」
「それ、コタローと関係あるの?」俺はちょっとイラッとしてた。まさか誰かと付き合ってるとかか? そんなバカな。
「信じられねえかも知れないが、二人しばらくここで滞在してたっぽいな」
えええっ!? と変な声が出ちゃった。深夜デートかよおい!
だけどジンは俺の言葉なんて聞かず、辺りをさらに嗅ぎ回ってたんだ。そして……
「コタロー、おまえ……!」少し奥の草むらで、突然ジンは吠えて俺を呼びつけた!
嫌な予感がした。まさかそこにコタローの死た……ダメだ俺、そんなこと考えるな! 俺は胸の中で祈って恐る恐るジンのいる場所へと駆けつけ……
息が止まった。
そこには、傷だらけのコタローが倒れていたんだ。
「ウソだろ、そんな……」胸が詰まって言葉がそれ以上出ない。だけどジンは冷静に、あいつのほっぺたをぺろんと、軽くひとなめ。
「うろたえるな、気を失ってるだけだ」
だが。と深刻な声でジンはさらに言った。
「コイツをここまで痛めつけた……女が?」