@ 45話 コンビ
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毎年8月から11月をめどに行われている『全日本馬術ジュニア選手権大会』というのがある。
今年は9月開催だ。休んでいる暇はない。
この大会は、ヤングライダー選手権(16歳~22歳)、ジュニアライダー選手権(13歳~18歳)、チルドレンライダー選手権(10歳~16歳)と、3つの年代別カテゴリーの馬場馬術日本一を決める大会である。
そしてこの大会は、貸与馬戦ではない。つまり自身が普段からコンビを組んでいるパートナーとで競う、本当の意味で人馬戦である。
勝負の世界に『コンビとの日が浅い』や『乗馬歴が短い』など、そんな言い訳なんぞは通用しない。
最高のパフォーマンスを見せるために、弘法大師は筆を選びに選ぶ。良工はまず刀を利く……至高の芸術を残すために。
全日本馬術ジュニア、馬場馬術の部……ドレッサージュライダーたちの熱き戦いの場である。
江南大高等部からは女性陣4人が『ジュニアライダーの部』に挑む。
沢渡楓乃には中学2年からコンビを組んでいる、『スペクトル』というドイツ生まれの馬がパートナーだ。
体が大きくてダイナミックな馬で、『女の子が乗るような馬じゃないよ』と言われた。
実際、楓乃がうまく乗りこなすまでには時間もかかった。しかし時間をかけて、少しずつ信頼関係を作り上げてきた。
馬場馬術には、踏歩変換という馬肢の歩法がある。駈歩をしながら、さらにスキップのようなステップを入れる。
楓乃が初めてそれをできるようになったのもスペクトルのとき。だから楓乃にとって、スペクトルは馬術の大先生でもあり、スペクトルには正しい乗り方や正しい指示の出し方などたくさんのことを教わり、成長を支えてもらった。そんな風にお互いの信頼を培ってきた。
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そしてこの大会は、貸与馬戦ではない。つまり自身が普段からコンビを組んでいるパートナーとで競う、本当の意味で人馬戦である。
勝負の世界に『コンビとの日が浅い』や『乗馬歴が短い』など、そんな言い訳なんぞは通用しない。
最高のパフォーマンスを見せるために、弘法大師は筆を選びに選ぶ。良工はまず刀を利く……至高の芸術を残すために。
全日本馬術ジュニア、馬場馬術の部……ドレッサージュライダーたちの熱き戦いの場である。
江南大高等部からは女性陣4人が『ジュニアライダーの部』に挑む。
沢渡楓乃には中学2年からコンビを組んでいる、『スペクトル』というドイツ生まれの馬がパートナーだ。
体が大きくてダイナミックな馬で、『女の子が乗るような馬じゃないよ』と言われた。
実際、楓乃がうまく乗りこなすまでには時間もかかった。しかし時間をかけて、少しずつ信頼関係を作り上げてきた。
馬場馬術には、|踏歩変換《とうほへんかん》という馬肢の歩法がある。|駈歩《かけあし》をしながら、さらにスキップのようなステップを入れる。
楓乃が初めてそれをできるようになったのもスペクトルのとき。だから楓乃にとって、スペクトルは馬術の大先生でもあり、スペクトルには正しい乗り方や正しい指示の出し方などたくさんのことを教わり、成長を支えてもらった。そんな風にお互いの信頼を培ってきた。