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@ 44話

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 閉会式が終わると、各校思い思い帰路に就く。舞香は振り返って馬場を見る。二日間に渡って全国の人馬たちが砂を蹴った馬場。


 メンバーに選ばれなかったとき、それほど悔しさはなかった。しかし今、遊馬のまだ底知れない本気を感じ、十葉の実力に圧倒され、そして今まで遠い遠い存在だった姉……舞羽が誰かに後れを取ることなんて、想像できなかった事態を目の当たりにして、舞香は震えた。


(次は私も同じ馬場に立ちたい! 同じ空の下で馬たちと風を感じたい! あの人たちが見てる景色は何色だったのだろうか?)


 まだ日の堕ちない、雄大な大地に溶け込む競技場の空を見上げる。


(颯志君……色々すごかったな……また、会えるかな……)


 


 


「舞香ぁ~。置いていくよ?!」


 砂に吸収しきれない程の美都の呼び声に、何頭かの馬が(いなな)きで応えた。舞香は笑って遠望すると、美都に返事をして走っていく。


 


 


「舞香ちゃん……」


 


 走り去る舞香を見送る男は颯志。見送った視線の先に遊馬を捉える。


「天沢遊馬か……正に怪物君だったな」


「ふんっ! じゃあ、残りはフランケンとかドラキュラよ!」


舞羽ちゃん(フランケン)舞香ちゃん(ドラキュラ)……また会う日が楽しみだ」


「颯志ぃ~」


 


「……狼男になって仲良しになりたい……」


 


 


「……私は赤ずきんちゃんになりたい……」十葉が小声で呟いた。




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 閉会式が終わると、各校思い思い帰路に就く。舞香は振り返って馬場を見る。二日間に渡って全国の人馬たちが砂を蹴った馬場。
 メンバーに選ばれなかったとき、それほど悔しさはなかった。しかし今、遊馬のまだ底知れない本気を感じ、十葉の実力に圧倒され、そして今まで遠い遠い存在だった姉……舞羽が誰かに後れを取ることなんて、想像できなかった事態を目の当たりにして、舞香は震えた。
(次は私も同じ馬場に立ちたい! 同じ空の下で馬たちと風を感じたい! あの人たちが見てる景色は何色だったのだろうか?)
 まだ日の堕ちない、雄大な大地に溶け込む競技場の空を見上げる。
(颯志君……色々すごかったな……また、会えるかな……)
「舞香ぁ~。置いていくよ?!」
 砂に吸収しきれない程の美都の呼び声に、何頭かの馬が|嘶《いなな》きで応えた。舞香は笑って遠望すると、美都に返事をして走っていく。
「舞香ちゃん……」
 走り去る舞香を見送る男は颯志。見送った視線の先に遊馬を捉える。
「天沢遊馬か……正に怪物君だったな」
「ふんっ! じゃあ、残りはフランケンとかドラキュラよ!」
「|舞羽ちゃん《フランケン》に|舞香ちゃん《ドラキュラ》……また会う日が楽しみだ」
「颯志ぃ~」
「……狼男になって仲良しになりたい……」
「……私は赤ずきんちゃんになりたい……」十葉が小声で呟いた。