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@ 29話

ー/ー





 四人部屋で残りの3人は一体どこに行っているのであろうか? 少しばかりナイーブになっている舞羽を気遣っているかのようにも感じていた。


 舞羽は遊馬と隼人の男部屋の前まで来てみた。


 ノックしようか迷っていると、中から楓乃の声が聞こえてきた。扉を叩こうとしていた手が、既の所(すんでのところ)で止まる。


(そう言えば、美都がそんなこと言ってたっけ……)


 以前の美都の言葉を思い出した。そうなれば遊馬もこの部屋には居辛いはずである。舞羽は館内をフラフラと彷徨うことにした。


 


 


 一方、舞香と美都はロビーで缶ジュース片手に、談笑していた。やはり二人とも、舞羽に独りの時間を渡してあげたかった。心地いい風が窓から入ってくる広い空間は、話すに適した環境だったのかもしれない。


 盛り上がって止まらない女子トークは、ついに注意を受けた。仕方なしにその場を退散する二人。


「あーあ、やっちゃったね」


「美都が笑いすぎなんだよっ、もう」


 話が糸を引く中、美都が不注意にも立ち上がったところに運悪く丁度、人影が。


 


「おっと!」 「あっ」


「きゃっ!」 「あ、すみません」


 


 


 お互い二人組同士、言葉が重なる。部屋着に羽織ったジャージ姿の男女の胸には『藤稜高校』の四文字が刺繍されていた。




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 四人部屋で残りの3人は一体どこに行っているのであろうか? 少しばかりナイーブになっている舞羽を気遣っているかのようにも感じていた。
 舞羽は遊馬と隼人の男部屋の前まで来てみた。
 ノックしようか迷っていると、中から楓乃の声が聞こえてきた。扉を叩こうとしていた手が、|既の所《すんでのところ》で止まる。
(そう言えば、美都がそんなこと言ってたっけ……)
 以前の美都の言葉を思い出した。そうなれば遊馬もこの部屋には居辛いはずである。舞羽は館内をフラフラと彷徨うことにした。
 一方、舞香と美都はロビーで缶ジュース片手に、談笑していた。やはり二人とも、舞羽に独りの時間を渡してあげたかった。心地いい風が窓から入ってくる広い空間は、話すに適した環境だったのかもしれない。
 盛り上がって止まらない女子トークは、ついに注意を受けた。仕方なしにその場を退散する二人。
「あーあ、やっちゃったね」
「美都が笑いすぎなんだよっ、もう」
 話が糸を引く中、美都が不注意にも立ち上がったところに運悪く丁度、人影が。
「おっと!」 「あっ」
「きゃっ!」 「あ、すみません」
 お互い二人組同士、言葉が重なる。部屋着に羽織ったジャージ姿の男女の胸には『藤稜高校』の四文字が刺繍されていた。