「家のテレビはそうかもしれないけど、学校では電波もないから校長だってエロサイトではなく未だにエロ本だ」
「そうなの?」
「お、喰いついてきたな?! エロ本に興味があるのか?」
魔法は『愚者』にはかからないようだ……さすがにエロ本から芽生える恋はない……少なくとも恋愛初心者の恋実には、それは気付け薬だ。
「んなわけないでしょ……ひょっとして恭吾の手帳に書かれているのは……?」
我に返った恋実は『エロ本への興味』でハッとしたと思われたら困るので、すぐさま言葉を返すと同時に横を向く。
「もちろん。歴代の校長は先代の校長の写真の裏にエロ本を隠しているんだ……明治時代からの歴史ある我が校の伝統さ」
「明治時代のエロ本……」
「あぁ……かなり貴重な文献だ」
横目で覗いた恭吾の表情は遠い目をしていた。
(この人……絶対見たわ)
恋実は生徒会長の名に誓って断言した。