@ 21話
ー/ー
一通りルールのおさらいが終わると、実技に入る。誰もがストーンを投じたい。
「俺が最初に投げる」
「じゃ次、俺セカンド。前チンの次、俺が投げたい」
「最初に投げる人のポジション名知ってる? 一番に投げるなら、それぐらい知ってなきゃダメだよ? ね?」
「そうだそうだ」
オドオドと前チンと横チンを牽制したのはもろチン。同意は勿論、はみチン。
「二番目がセカンドなら、ファーストに決まってるだろ」
「それ野球のポジション、正解はリード」
「はみチンは掃いとけよ」
「嫌だよ、ブラシ係」
前チンの言葉に珍しくはみチン反発。
「リード・セカンドは基本スイーパーだよ?!」
「掃かない人、なんだっけ? 4番……?」
「じゃあ俺、4番で。野球も4番が最強!」
「スキップって言うんだよ」
醜いポジション争いが始まる。
カーリングのポジション……リードは、チームで最初に投石をするポジションで、ゲームを作る重要なポジション。試合展開や作戦方針はリードが投石するガードストーンで大きく左右する。
リードが投石するストーンは、フリーガードゾーンルール⦅* 5ルックの場合はエンド毎に、それぞれのチームのリードが投げる計4投とセカンドの1投目までは相手のストーンをプレイエリアから出してはいけない⦆によって守られていて、フリーガードゾーン内⦅* ホッグラインからハウス内以外のティーラインまで⦆へと投石する事が多いポジションとなる。且つスイープを担当することが多い。
セカンドは、チームで二番目に投石をするポジション。基本的にはテイクアウト⦅* 相手ストーンにぶつけて弾き飛ばす事⦆を狙うポジションとなる。多くはスイープも担う。
サードは、チーム内で三番目に投石をするポジションとなりリードが投石する際のスイーパーを担い、スキップが投石する時のスキップ役となる。
カーリングにおけるフィフスとは、補欠要員として登録できる5人目の選手。フィフスは試合中に、出場メンバーになんらかの問題が起きた場合に交代するためのリザーバーという役割を担っている。また監督的な立場から戦術を担う役割を持っている場合もある。
試合に出場しない事も多いフィフスだが、万が一の事態に備えてオールラウンドにプレイできる選手を配置するチームも少なくない重要なポジションと言える。
過去の女子日本代表チームで、キャプテンがフィフスを務めた事が話題となったことさえある。
「カーリングはスコットランドの紳士のスポーツよ、仲良くね!」
綾美がそういうと、
「じゃ、じゃんけんだ!」
横チンがそう言う。みんな『よーしじゃあ勝負だ』と盛り上がる、小学校からもう10年の付き合いだ、気心は知れた仲間である。
カーリングにとって大切なもの……『ハードパワー』と『ソフトパワー』と、どのスポーツにも当てはまる側面の中で、ソフトパワーにおける『チームワーク』が大事な競技でもある。だからオリンピックでも心を通わせ合うチームビルディングの成されたチーム単位で代表が選出される。
カーリングこそは戮力協心⦅* 全員の力を集結させ、物事に取り組むこと⦆のスポーツである。
カーリングには審判は介入しない。ストーンの距離をメジャーで測るくらいしか行わない。選手はお互い相手を尊重し合い、フェアプレーの精神で試合を進める。
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「俺が最初に投げる」
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「最初に投げる人のポジション名知ってる? 一番に投げるなら、それぐらい知ってなきゃダメだよ? ね?」
「そうだそうだ」
オドオドと前チンと横チンを牽制したのはもろチン。同意は勿論、はみチン。
「二番目がセカンドなら、ファーストに決まってるだろ」
「それ野球のポジション、正解はリード」
「はみチンは掃いとけよ」
「嫌だよ、ブラシ係」
前チンの言葉に珍しくはみチン反発。
「リード・セカンドは基本スイーパーだよ?!」
「掃かない人、なんだっけ? 4番……?」
「じゃあ俺、4番で。野球も4番が最強!」
「スキップって言うんだよ」
醜いポジション争いが始まる。
カーリングのポジション……リードは、チームで最初に投石をするポジションで、ゲームを作る重要なポジション。試合展開や作戦方針はリードが投石するガードストーンで大きく左右する。
リードが投石するストーンは、フリーガードゾーンルール⦅* 5ルックの場合はエンド毎に、それぞれのチームのリードが投げる計4投とセカンドの1投目までは相手のストーンをプレイエリアから出してはいけない⦆によって守られていて、フリーガードゾーン内⦅* ホッグラインからハウス内以外のティーラインまで⦆へと投石する事が多いポジションとなる。且つスイープを担当することが多い。
セカンドは、チームで二番目に投石をするポジション。基本的にはテイクアウト⦅* 相手ストーンにぶつけて弾き飛ばす事⦆を狙うポジションとなる。多くはスイープも担う。
サードは、チーム内で三番目に投石をするポジションとなりリードが投石する際のスイーパーを担い、スキップが投石する時のスキップ役となる。
カーリングにおけるフィフスとは、補欠要員として登録できる5人目の選手。フィフスは試合中に、出場メンバーになんらかの問題が起きた場合に交代するためのリザーバーという役割を担っている。また監督的な立場から戦術を担う役割を持っている場合もある。
試合に出場しない事も多いフィフスだが、万が一の事態に備えてオールラウンドにプレイできる選手を配置するチームも少なくない重要なポジションと言える。
過去の女子日本代表チームで、キャプテンがフィフスを務めた事が話題となったことさえある。
「カーリングはスコットランドの紳士のスポーツよ、仲良くね!」
綾美がそういうと、
「じゃ、じゃんけんだ!」
横チンがそう言う。みんな『よーしじゃあ勝負だ』と盛り上がる、小学校からもう10年の付き合いだ、気心は知れた仲間である。
カーリングにとって大切なもの……『ハードパワー』と『ソフトパワー』と、どのスポーツにも当てはまる側面の中で、ソフトパワーにおける『チームワーク』が大事な競技でもある。だからオリンピックでも心を通わせ合うチームビルディングの成されたチーム単位で代表が選出される。
カーリングこそは|戮力協心《りくりょくきょうしん》⦅* 全員の力を集結させ、物事に取り組むこと⦆のスポーツである。
カーリングには審判は介入しない。ストーンの距離をメジャーで測るくらいしか行わない。選手はお互い相手を尊重し合い、フェアプレーの精神で試合を進める。