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3話

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 建物も新しくしてあり、きれいな厩舎ではあったが、それなりに臭い。舞羽のように『いい匂い』を感じ取れない舞香は、好奇心いっぱいの舞羽の後にくっついて歩く。


 毎日のように出入りしているのにも拘らず、毎日が感動で一杯の舞羽。鉄の柵と木の色しかない味気ない馬房を一つ一つ覗いては、我が物顔で練り歩く。


「舞香知ってる? この子はねウンチを端の方にまとめるの。ほら、あそこにウンチが山になってるでしょ?!」


「ホントだ……みんな違うの?」


「うーん……舞香、こっちこっち」


 少しばかり考え込んだ舞羽は、思いついたように違う馬房へと駆け出す。そして舞香へ大きく手招きする。


「こんにちは、ヴォル! ちょっと覗かせて?」


 馴染のルームメイトへ話しかけるように声を掛けると、ひょいとヴォルの馬房(へや)を覗き込む。舞香も舞羽に続いて目一杯首を伸ばす。こちらは初めて口をきいた友達のように。


「お、お邪魔します……」


 風呂別、トイレ一体型のワンルームの部屋は、オガ粉か藁が敷いてあるツータイプ。鼻で押すと勝手に水が出るウォーターカップはどの部屋にも備え付けられてある。因みに食事は各部屋まで運ばれてくるサービス付きだ。


 茶色ベースの殺風景な部屋を、ジロジロと無粋に観察する舞香。隣で舞羽はヴォルの鼻先を撫でている。彼女らは仲良しそうだ。


 


 


「どう?」


「え? あ、ウンチ無いみたい……」


「でしょ!」


「ウンチ、しないの?」


「そんなわけないでしょ。ヴォルはね……踏みつけて粉々にしてオガ粉に混ぜちゃうの」


 舞羽はそう言って笑う。ヴォルは舞羽と一緒に舞香の顔をむけると、照れ隠しするように鼻を鳴らした。




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 建物も新しくしてあり、きれいな厩舎ではあったが、それなりに臭い。舞羽のように『いい匂い』を感じ取れない舞香は、好奇心いっぱいの舞羽の後にくっついて歩く。
 毎日のように出入りしているのにも拘らず、毎日が感動で一杯の舞羽。鉄の柵と木の色しかない味気ない馬房を一つ一つ覗いては、我が物顔で練り歩く。
「舞香知ってる? この子はねウンチを端の方にまとめるの。ほら、あそこにウンチが山になってるでしょ?!」
「ホントだ……みんな違うの?」
「うーん……舞香、こっちこっち」
 少しばかり考え込んだ舞羽は、思いついたように違う馬房へと駆け出す。そして舞香へ大きく手招きする。
「こんにちは、ヴォル! ちょっと覗かせて?」
 馴染のルームメイトへ話しかけるように声を掛けると、ひょいとヴォルの|馬房《へや》を覗き込む。舞香も舞羽に続いて目一杯首を伸ばす。こちらは初めて口をきいた友達のように。
「お、お邪魔します……」
 風呂別、トイレ一体型のワンルームの部屋は、オガ粉か藁が敷いてあるツータイプ。鼻で押すと勝手に水が出るウォーターカップはどの部屋にも備え付けられてある。因みに食事は各部屋まで運ばれてくるサービス付きだ。
 茶色ベースの殺風景な部屋を、ジロジロと無粋に観察する舞香。隣で舞羽はヴォルの鼻先を撫でている。彼女らは仲良しそうだ。
「どう?」
「え? あ、ウンチ無いみたい……」
「でしょ!」
「ウンチ、しないの?」
「そんなわけないでしょ。ヴォルはね……踏みつけて粉々にしてオガ粉に混ぜちゃうの」
 舞羽はそう言って笑う。ヴォルは舞羽と一緒に舞香の顔をむけると、照れ隠しするように鼻を鳴らした。