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ー/ー心臓がヤバいほどバクバクいってる。なんか頭もクラクラしてきた感じするし。
この保険の先生、俺のことを知ってるだなんて……いや、戦ってたことも。全部見ていたんだ。
何をされるんだろう? 先生は保健室に一緒に来てって。俺はその後をついて行って……こういう場合どうしたらいいんだろう。黙って従ったら、そのまま捕まって、俺は……
「大丈夫、心配しなくても平気よ」
それに、初めてみた時とは全然違うんだ。めっちゃ威勢のいい挨拶してたのに、今目の前にいる先生は同一人物なのに。
普通に優しい言葉遣いなんだよね……ますます怖くなってきた。
「もちろん君のこともそこそこ調べたつもり」
「あ、あの……」俺はカラカラになった喉から懸命に声を絞り出した。
「キミって言われるの、なんか好きじゃないんで……名前で呼んでもらえれば」
バカバカバカなに見当違いのこと喋ってるんだ俺!
「んー、じゃタケル。本題から行かさせてもらうけど」
てっきり狩野で呼ばれるかと思ったらそっちかよ! 余計怖くなってきた。あああ腹がゴロゴロなってきたし……いや腹が減ってるのか?
「あなたを調べさせて欲しいの」
「は、はぃい?」
チェックってなんなんだ? 思わず変な声が出ちゃったし。
「えっと、先生ってどっかの組織に所属してるとか?」
あえて聞いてみたけど、それに関しては「ヒミツ♪」だって笑顔で返されちゃった。
でも、調べるってなんか変な感じだなあ、それに他の人に見つかったら余計ヤバい気もするし。でもこの人は俺の味方っぽいしな。とりあえずほいほい着いて行くことにした。
……カウンセリングってのとはまた違うけど、保健室で俺と先生の2人っきり、あれこれ質問責めにさせられた。
「事故のことが分からないって……記憶の欠落なのかな?」
「これ、先生の力でどうにかなる?」
「難しいなあ。それに私はハッカーじゃないし」
「ええー、組織の力でどーにかできないの?」
それとこれとは別だって叱られちまった。まあ仕方ないかな。
「じゃあ、私の前でワーウルフになってもらえるかな?」
え……マジかよ!!! こんなところで変身かよ!
まいったな……コタローの前ではやったことあるけど、こうやって初めての人の前でいきなりなんて。
「変身するのになにかカギとなるものは必要かな?」
思わず「ないです」って答えちゃった。つーか変身できるシチュエーションもいっぱいあるからな。月夜に突然だったり、コタローにいろいろ言葉責めにあってムカっと来た時もあるし……
とにかくやってみるか、と俺は深呼吸して息を止めて力んだ。気合いだ気合い!
⭐︎⭐︎⭐︎
「……無理そう?」困り顔で先生が聞いてきた。
なんか、この……先生にじーっと見られてるのが恥ずかしくって。
よし、もう一回! と踏ん張った直後、ズン! と保健室の壁が、窓ガラスが大きく衝撃で震えたんだ……けど。
手も足もいつもどおり。鼻も伸びてないし。
「あ、しっぽ出てきた!」
俺の尻を見ながら先生喜んでた。
いつものワーウルフのデカくてもふもふなしっぽだ。でもそれ以上気張ってももうダメだった。限界……腹も空いてきたし。
⭐︎⭐︎⭐︎
「ごめんねタケル。でもあなたがワーウルフの血を保有しているということはこれで分かった。感謝するわ」
空を見るとちょっと陽が落ちてきた。俺は先生にもらったペットボトルのスポドリを一気飲み。もう喉が乾いたし腹も減ったしで散々だったけどね。
「どっかに報告するの?」
もちろん身の危険は感じた。このデータがどっかの学会とかへ行って、最悪俺は研究施設へ連れてかれて研究されて……なんてやられたりでもしたらと思うと。
「さっき組織って言ってたでしょ?」帰り支度を整えながら、先生は笑顔で話してきた。その優しさがやっぱり怖い。
「あれはウソ。今のところ私ひとり……いや、ふたりかな」
先生いわく……ううん、その言葉も信じていいのかはまだ分かんないけどね。
「この地域に、悪しき動物たちのスピリットが集まっている……不思議よね。なぜこんな辺鄙な場所なんかに」
つまりは、それを調べつつ、ヤバいワーなんとかも退治して調べたいんで、俺の学校にハッキングして前の保健担当を無理やり異動させちゃって……ってオイ! ハッキングできるンじゃねーか!
でもってその中で、スピリットに侵されても自我を失ってない俺に目を付けたんだってさ。
「あなたの生活を脅かすことはしない。まあこれはお互いの条件ってことで」
「……信用しろってこと?」
「一応、私だって先生だから」
イマイチ理由にはなってなかったけどね。でも味方が増えるのは悪いことじゃないし。
それ以上のことは俺も話さずにして、先生と握手して別れた。
この保険の先生、俺のことを知ってるだなんて……いや、戦ってたことも。全部見ていたんだ。
何をされるんだろう? 先生は保健室に一緒に来てって。俺はその後をついて行って……こういう場合どうしたらいいんだろう。黙って従ったら、そのまま捕まって、俺は……
「大丈夫、心配しなくても平気よ」
それに、初めてみた時とは全然違うんだ。めっちゃ威勢のいい挨拶してたのに、今目の前にいる先生は同一人物なのに。
普通に優しい言葉遣いなんだよね……ますます怖くなってきた。
「もちろん君のこともそこそこ調べたつもり」
「あ、あの……」俺はカラカラになった喉から懸命に声を絞り出した。
「キミって言われるの、なんか好きじゃないんで……名前で呼んでもらえれば」
バカバカバカなに見当違いのこと喋ってるんだ俺!
「んー、じゃタケル。本題から行かさせてもらうけど」
てっきり狩野で呼ばれるかと思ったらそっちかよ! 余計怖くなってきた。あああ腹がゴロゴロなってきたし……いや腹が減ってるのか?
「あなたを調べさせて欲しいの」
「は、はぃい?」
チェックってなんなんだ? 思わず変な声が出ちゃったし。
「えっと、先生ってどっかの組織に所属してるとか?」
あえて聞いてみたけど、それに関しては「ヒミツ♪」だって笑顔で返されちゃった。
でも、調べるってなんか変な感じだなあ、それに他の人に見つかったら余計ヤバい気もするし。でもこの人は俺の味方っぽいしな。とりあえずほいほい着いて行くことにした。
……カウンセリングってのとはまた違うけど、保健室で俺と先生の2人っきり、あれこれ質問責めにさせられた。
「事故のことが分からないって……記憶の欠落なのかな?」
「これ、先生の力でどうにかなる?」
「難しいなあ。それに私はハッカーじゃないし」
「ええー、組織の力でどーにかできないの?」
それとこれとは別だって叱られちまった。まあ仕方ないかな。
「じゃあ、私の前でワーウルフになってもらえるかな?」
え……マジかよ!!! こんなところで変身かよ!
まいったな……コタローの前ではやったことあるけど、こうやって初めての人の前でいきなりなんて。
「変身するのになにかカギとなるものは必要かな?」
思わず「ないです」って答えちゃった。つーか変身できるシチュエーションもいっぱいあるからな。月夜に突然だったり、コタローにいろいろ言葉責めにあってムカっと来た時もあるし……
とにかくやってみるか、と俺は深呼吸して息を止めて力んだ。気合いだ気合い!
⭐︎⭐︎⭐︎
「……無理そう?」困り顔で先生が聞いてきた。
なんか、この……先生にじーっと見られてるのが恥ずかしくって。
よし、もう一回! と踏ん張った直後、ズン! と保健室の壁が、窓ガラスが大きく衝撃で震えたんだ……けど。
手も足もいつもどおり。鼻も伸びてないし。
「あ、しっぽ出てきた!」
俺の尻を見ながら先生喜んでた。
いつものワーウルフのデカくてもふもふなしっぽだ。でもそれ以上気張ってももうダメだった。限界……腹も空いてきたし。
⭐︎⭐︎⭐︎
「ごめんねタケル。でもあなたがワーウルフの血を保有しているということはこれで分かった。感謝するわ」
空を見るとちょっと陽が落ちてきた。俺は先生にもらったペットボトルのスポドリを一気飲み。もう喉が乾いたし腹も減ったしで散々だったけどね。
「どっかに報告するの?」
もちろん身の危険は感じた。このデータがどっかの学会とかへ行って、最悪俺は研究施設へ連れてかれて研究されて……なんてやられたりでもしたらと思うと。
「さっき組織って言ってたでしょ?」帰り支度を整えながら、先生は笑顔で話してきた。その優しさがやっぱり怖い。
「あれはウソ。今のところ私ひとり……いや、ふたりかな」
先生いわく……ううん、その言葉も信じていいのかはまだ分かんないけどね。
「この地域に、悪しき動物たちのスピリットが集まっている……不思議よね。なぜこんな辺鄙な場所なんかに」
つまりは、それを調べつつ、ヤバいワーなんとかも退治して調べたいんで、俺の学校にハッキングして前の保健担当を無理やり異動させちゃって……ってオイ! ハッキングできるンじゃねーか!
でもってその中で、スピリットに侵されても自我を失ってない俺に目を付けたんだってさ。
「あなたの生活を脅かすことはしない。まあこれはお互いの条件ってことで」
「……信用しろってこと?」
「一応、私だって先生だから」
イマイチ理由にはなってなかったけどね。でも味方が増えるのは悪いことじゃないし。
それ以上のことは俺も話さずにして、先生と握手して別れた。
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