長野県で行われたインターハイには地元ということもあって、千晶と暖空が母校の応援に駆け付けていた。
初日は開会式のみ。二日目は『ジャンプ』女子『GS』女子『CC』男子『CC』で出番無し。僕たちは自分たちの練習と一年生が交代で初心者の彼女に以前のホワイトスクールのように指導していた。
「やだやだ、止まらない」
「もっと足を“ハ”の字にして! お尻の筋力に力を入れて!」
僕が必死に叫ぶも彼女のスピードは落ちない。ぶつかる! そう思ったとき僕は避けた。そして彼女はそのままスピードを上げて他の練習している選手にぶつかった。
「おっ! 痛てーな!」「キャッ! すいませんでした」
「あ、すみません! 大丈夫でしたか?」「ふざけんな、何だ南校? 下手くそか!」
僕は精一杯頭を下げた。彼女も僕に謝ってきた。チクッと僕の心は痛んだ。下を向く白い雪にはいつだって汚れた想いしか残せない……あのときの血のように。