スキー部のアルペンレーサーたちは大会という経験を積むことでどんどん上手くなっていく……自分との成長の差を比べてしまう、僕は上手くなっているのであろうか? と。
「冴木もアルペンに転向しないか? 一緒に滑ろうぜ」
そう言ってくれる部員もいた。
「僕はやっぱりフリースタイルがいいんだ……」
身長も体重もない僕は傾斜が緩くなるとスピードが乗らない不利もあり、アルペンには向かない……何より『飛ぶのが好き』……それに引っ張られていた。
やはりなぜ僕が今、フリースタイルをしているか、と言えば『彼女たちの存在』以外ありえない。笑っちゃうくらい単純な理由……でもそれがすべてだった。
それでも僕もスキー部の一員として大会には参加している。僕の種目はリレーとジャイアントスラロームだ。
種目『アルペン』と言ってもその中で『滑降』『スーパー大回転』の二つは高速系。『大回転』『回転』の技術系と言われる四つに分かれる。スピードの乗らない僕は大回転に出ている。『ジャンプ』の選手はいない。
上級生も含めて6人しかいないスキー部。男子4人と女子二人。2年3年の先輩(女子1人)3人と一年僕と男1、女1。同級生の女子は初心者だ。女子は先輩が『クロスカントリー』5㎞に出場する。やはり雪国の高校が何時も強い。