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出題編3-4

ー/ー



 私は、最後のピースを埋めるために今度は井野さんに話を聞くことにした。別に聞きたいことは副島さんでも岩塚さんでも良かったけれど、井野さんに話をすることで何か新しいことがわかるかもしれなかった。
 ちょうど、私が話しかけた時に井野さんは暇を持て余していたらしい。と、言うのも所員たちは客人の滞在二日目に替えのタオルやシーツを配ってから火野博士の遺した実験を続けるのみらしい。井野さんは私の誘いに快く応じてくれた。
「これが頼まれていたこの研究所の見取り図です。それと、火野博士と西野博士、大庭博士に共通点ですよね。一応、知らべてみたんですけども三人がかなり親しかったことくらいしかわかりませんでした」
 私は見取り図を受け取って、視線を落とす。自分でメモをした見取り図と見比べるがそこに違いはない。私は見取り図の確認をしながら、井野さんと話をつづけた。ここで初めて、被害者同士をつなぐ糸が見つかったのだ。これを逃すわけにはいかない。私は前傾姿勢になって、井野さんの話を聞く。
「親しかったとはどういうことですか?」
「そのままの意味です。西野博士と大庭博士は、うちの研究室にも何度か訪れていました。その際には、僕と岩塚さんは実験を任されているので詳しい会話の内容は知りませんけども一か月に一回くらいのペースだったんじゃないですかね。そのたびに豪華な料理を作らせられる副島さんが不憫ではありました」
「なるほど……そんなことはあまり報道されていませんよね」
 まあ、彼らは芸能人ではなくて研究者だからいちいち世間がその交友関係に注目をするのもおかしな話だ。正直、私もこんな状況でもなければ興味が湧かない。
「もちろん、火野博士が誰と親しくしようと別に問題はないんですけれども西野博士も大庭博士も忙しい身なのに一か月に一度は、それも必ず二人そろってここを訪れていたんですよ。さすがに不思議だなとは思っていたんですけども、仲がいいんだなあとは思っていました。今となっては怪しさがありますけどね」
「それって、警察には話したんですか?」
 その問いに、井野さんはすぐに返答した。
「ええ、話しましたよ。西野博士が亡くなった時には伝えたんですけども警察の方々はあまり重要視されていないみたいでして」
 私は心の中で溜息を漏らす。登松刑事はすべてを話したと思っていたのに、まさかこんなことを隠していたとは。これは動機の面で何かしらの手掛かりになるかもしれない。
「なるほど……ありがとうございます」
 私は顎に手を当てて見取り図を見つめた。
「なんだか、探偵さんみたいですね」
 井野さんはそんな私を見て笑っている。どうやら、仕草までも探偵らしくなってきたようだ。自分では気が付かなかったけど。
 これだけで充分というのが私にはわからないが、冷房が切られていた事とヘビースモーカーなだけで謎が解けると言うのだから驚きだ。
「すみません。ここの客室は全て同じ間取りなんですよね?」
「そうですね。まあ、西側と東側によって家具の向きが変わることはあるらしいですけど、家具や設備もすべて同じにそろえているらしいですよ。ただ、僕はこの目で確認したわけじゃないですけど」
「じゃあ、全ての部屋に冷房があるんですね。なら、イメージがしやすくて助かります」
 それから井野さんにお礼を言って、私は部屋に戻った。部屋をくまなく観察する。
 ベッドに大の字になって寝転がると、まずは部屋の天井の中心に付いているスプリンクラーが視界に入った。そして、窓際には冷房が設置されている。そして、そのまま視線を左下に移すとテレビとテーブル。そのテーブルの下には冷蔵庫。設備は必要最低限で機能美を保っている。
 不自然に切られていた冷房。これが意味するものはなんだろうと考えていると、ちょうどその時、電話が鳴った。相手はもちろん、不明な番号。一番、待ち望んでいた着信だった。
 私は通話ボタンをすぐに押す。すると、すぐさま探偵さんが話を始めた。
「すぐに、火野博士の亡くなった現場へと向かってちょうだい。きっと、何かがわかるはずだから」
「わかりました。ちょっと待っててくださいね」
 私はあわてて靴を履いて、階段を下りる。

「まったく、さっさと終わらせてくださいね。おい、お前らは絶対に黙ってろよ」
 私は電話を掛けながら、登松刑事同伴の下で火野響介殺害の現場へやってきた。現場は発見当時から片付けられていたが、すでに押収された物のリストも手に入れている。もちろん、これは探偵さんに報告済みだ。
「この部屋にあるものを、かたっぱしからその位置を合わせて教えて頂戴」
 私は実験器具が並べられている棚からその器具の個数から名称まで全てを伝える。
 そこが終われば換気扇、床、テーブルの裏まで確認する。とりこぼしがないように、何がヒントになるかわからないのだから。
「じゃあ、この部屋の周りも見てもらえるかしら」
 私はその指示に従って、部屋を後にした。近くにあるのはトイレ、調理場、薬品庫などだ。
 まず、最も怪しそうな薬品庫へと向かう。ドアを開くと、びっしりと薬品の入ったステンレスの薬品庫が並べられていた。その数は、大学にあるものの比ではなかった。
 おそらく、こんな辺鄙な場所で薬品の調達をするには時間を要するために、多めに薬品を保管しているのだろう。
「薬品庫、薬品は凶器になるものばかりで特定はできませんね」
 きっと、この倉庫を一から調べるとなれば、それだけで一日から二日ほどかかるだろう。
 副島さんが言うには、ここにあるすべての薬品もノートに記入されているらしい。
「なるほどね。まあ、そこにあるものは全てリストになってるんでしょ。念のために、こちらへ送っておいてちょうだい」
「わかりました。次は調理場ですね」
 調理場は普段から副島さんが使っているというのが納得できるほど綺麗に整理されている。きっと、決められた場所に調味料や調理道具をしっかりとなおしているのだろう。
 部屋に入って右側には整理された木製の食器棚。そこには、埃の一つも見当たらない。そして左の奥にはコンロが二つ並んでおり、そこも汚れはほとんど残っていなかった。副島さんが管理しているだけある。
「次はトイレです」
 トイレは、広いバリアフリーの作りになっており、かなり快適そうに見えた。しかし、火野博士を始めとした研究所のメンバーには身体障碍を持つものはいない。さらに、年齢も最も年を重ねた火野博士が四十代という、すぐにバリアフリー設備が必要になるとは思えない。火野博士は、ここを終生の住処にするつもりだったのだろうか。
「ありがとう。もう大丈夫」
「何か見つかりました?」
「いや、いくつかの仮説が浮かんだからそれを一つずつ潰していく形になるわね。大庭博士も考えていかないといけないし……」
「わかりました。また、何かわかれば連絡します」
 そう言って今度は私から電話を切った。もう、この簡単な説明で探偵さんはある程度の仮説を立てて絞り込んでいるらしい。なら、私は大庭博士を殺害した方法を考えてみることにした。しかし、頭から煙が出るほどに熱がこもっている。
「登松刑事、あなたはどう思いますか?」
 私はプロに頼ることを決めた。彼はプライドが高く、相手の立場で態度を変えるような人だが、ここまでの立ち回りからして頭は良いのだろうと思う。
「そうですね。あ、新しい証言が入っていましたよ。不知火の調査をしているときの話なんですけれども、大庭博士の亡くなった時間のあたりで遠くからでもわかるほどに白い煙があがっていたらしいです。窓のほうからだったらしいです」
 白い煙? 何のことだろうか。確かに大庭博士の部屋で爆発の音を聞いた時に駆け付けると白い煙が上がっていた。だが、それは一緒にいた私も見ている。わざわざ私に伝える必要はあるだろうか。
「それが、かなり長い時間続いていたらしくて、三十分ほどだったそうです。その方はここが研究所であると知っていたのでわざわざ通報するようなことはしませんでしたけど、不思議には思っていたらしいです」
 三十分? 私が大庭博士の部屋に到着して煙がはれるまでの時間は五分から長くても十分ほどだった。ならば、その二十分ほど前から煙は発生していたのだろうか。
 とりあえず、全ての事を探偵さんにショートメールで報告する。
 すると、五分ほどしてから着信があった。もう私は、相手も見ずに通話ボタンを押す。
「もしもし」
 そう言った私の声を打ち消すほどに大きな声で探偵さんは話を始める。
「もしもし! さっきのメッセージはどういうこと?」
 興奮のせいか、声があまりにも大きい。私はあわてて通話音量を下げる。
「そのままの意味です。大庭博士の部屋で爆発音がするまでに二十分ほど白煙が立ち上っていた。つまり、大庭博士の部屋で爆発が起こる前から部屋では火災が発生していたようなんです」
「それなら、これがこうなって……」
 探偵さんは声に出して思考を重ねる。私はただ、黙ってそれを待った。

 そして、ついに……探偵さんが再び口を開いた。
それは、意図的に発した声ではなくて、口から漏れ出たようだった。
「見つかった♡」
その声は、嬉しさが純度百パーセントで詰まっていた。数学の証明問題が解けた時のように、実験が成功して理論の証明ができた時のように、ミステリで謎が解けた時のように。
「何がですか?」
「うん。見つかったわ。これなら、火野、西野、大庭を殺害できる」
探偵の力強い言葉が電話越しに聞こえた。
「て、ことは……」
「ええ、この事件。全ての謎は解けた。すぐに、全員を集めて頂戴!」
高らかな勝利宣言が、電話越しに響いた。


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 私は、最後のピースを埋めるために今度は井野さんに話を聞くことにした。別に聞きたいことは副島さんでも岩塚さんでも良かったけれど、井野さんに話をすることで何か新しいことがわかるかもしれなかった。
 ちょうど、私が話しかけた時に井野さんは暇を持て余していたらしい。と、言うのも所員たちは客人の滞在二日目に替えのタオルやシーツを配ってから火野博士の遺した実験を続けるのみらしい。井野さんは私の誘いに快く応じてくれた。
「これが頼まれていたこの研究所の見取り図です。それと、火野博士と西野博士、大庭博士に共通点ですよね。一応、知らべてみたんですけども三人がかなり親しかったことくらいしかわかりませんでした」
 私は見取り図を受け取って、視線を落とす。自分でメモをした見取り図と見比べるがそこに違いはない。私は見取り図の確認をしながら、井野さんと話をつづけた。ここで初めて、被害者同士をつなぐ糸が見つかったのだ。これを逃すわけにはいかない。私は前傾姿勢になって、井野さんの話を聞く。
「親しかったとはどういうことですか?」
「そのままの意味です。西野博士と大庭博士は、うちの研究室にも何度か訪れていました。その際には、僕と岩塚さんは実験を任されているので詳しい会話の内容は知りませんけども一か月に一回くらいのペースだったんじゃないですかね。そのたびに豪華な料理を作らせられる副島さんが不憫ではありました」
「なるほど……そんなことはあまり報道されていませんよね」
 まあ、彼らは芸能人ではなくて研究者だからいちいち世間がその交友関係に注目をするのもおかしな話だ。正直、私もこんな状況でもなければ興味が湧かない。
「もちろん、火野博士が誰と親しくしようと別に問題はないんですけれども西野博士も大庭博士も忙しい身なのに一か月に一度は、それも必ず二人そろってここを訪れていたんですよ。さすがに不思議だなとは思っていたんですけども、仲がいいんだなあとは思っていました。今となっては怪しさがありますけどね」
「それって、警察には話したんですか?」
 その問いに、井野さんはすぐに返答した。
「ええ、話しましたよ。西野博士が亡くなった時には伝えたんですけども警察の方々はあまり重要視されていないみたいでして」
 私は心の中で溜息を漏らす。登松刑事はすべてを話したと思っていたのに、まさかこんなことを隠していたとは。これは動機の面で何かしらの手掛かりになるかもしれない。
「なるほど……ありがとうございます」
 私は顎に手を当てて見取り図を見つめた。
「なんだか、探偵さんみたいですね」
 井野さんはそんな私を見て笑っている。どうやら、仕草までも探偵らしくなってきたようだ。自分では気が付かなかったけど。
 これだけで充分というのが私にはわからないが、冷房が切られていた事とヘビースモーカーなだけで謎が解けると言うのだから驚きだ。
「すみません。ここの客室は全て同じ間取りなんですよね?」
「そうですね。まあ、西側と東側によって家具の向きが変わることはあるらしいですけど、家具や設備もすべて同じにそろえているらしいですよ。ただ、僕はこの目で確認したわけじゃないですけど」
「じゃあ、全ての部屋に冷房があるんですね。なら、イメージがしやすくて助かります」
 それから井野さんにお礼を言って、私は部屋に戻った。部屋をくまなく観察する。
 ベッドに大の字になって寝転がると、まずは部屋の天井の中心に付いているスプリンクラーが視界に入った。そして、窓際には冷房が設置されている。そして、そのまま視線を左下に移すとテレビとテーブル。そのテーブルの下には冷蔵庫。設備は必要最低限で機能美を保っている。
 不自然に切られていた冷房。これが意味するものはなんだろうと考えていると、ちょうどその時、電話が鳴った。相手はもちろん、不明な番号。一番、待ち望んでいた着信だった。
 私は通話ボタンをすぐに押す。すると、すぐさま探偵さんが話を始めた。
「すぐに、火野博士の亡くなった現場へと向かってちょうだい。きっと、何かがわかるはずだから」
「わかりました。ちょっと待っててくださいね」
 私はあわてて靴を履いて、階段を下りる。
「まったく、さっさと終わらせてくださいね。おい、お前らは絶対に黙ってろよ」
 私は電話を掛けながら、登松刑事同伴の下で火野響介殺害の現場へやってきた。現場は発見当時から片付けられていたが、すでに押収された物のリストも手に入れている。もちろん、これは探偵さんに報告済みだ。
「この部屋にあるものを、かたっぱしからその位置を合わせて教えて頂戴」
 私は実験器具が並べられている棚からその器具の個数から名称まで全てを伝える。
 そこが終われば換気扇、床、テーブルの裏まで確認する。とりこぼしがないように、何がヒントになるかわからないのだから。
「じゃあ、この部屋の周りも見てもらえるかしら」
 私はその指示に従って、部屋を後にした。近くにあるのはトイレ、調理場、薬品庫などだ。
 まず、最も怪しそうな薬品庫へと向かう。ドアを開くと、びっしりと薬品の入ったステンレスの薬品庫が並べられていた。その数は、大学にあるものの比ではなかった。
 おそらく、こんな辺鄙な場所で薬品の調達をするには時間を要するために、多めに薬品を保管しているのだろう。
「薬品庫、薬品は凶器になるものばかりで特定はできませんね」
 きっと、この倉庫を一から調べるとなれば、それだけで一日から二日ほどかかるだろう。
 副島さんが言うには、ここにあるすべての薬品もノートに記入されているらしい。
「なるほどね。まあ、そこにあるものは全てリストになってるんでしょ。念のために、こちらへ送っておいてちょうだい」
「わかりました。次は調理場ですね」
 調理場は普段から副島さんが使っているというのが納得できるほど綺麗に整理されている。きっと、決められた場所に調味料や調理道具をしっかりとなおしているのだろう。
 部屋に入って右側には整理された木製の食器棚。そこには、埃の一つも見当たらない。そして左の奥にはコンロが二つ並んでおり、そこも汚れはほとんど残っていなかった。副島さんが管理しているだけある。
「次はトイレです」
 トイレは、広いバリアフリーの作りになっており、かなり快適そうに見えた。しかし、火野博士を始めとした研究所のメンバーには身体障碍を持つものはいない。さらに、年齢も最も年を重ねた火野博士が四十代という、すぐにバリアフリー設備が必要になるとは思えない。火野博士は、ここを終生の住処にするつもりだったのだろうか。
「ありがとう。もう大丈夫」
「何か見つかりました?」
「いや、いくつかの仮説が浮かんだからそれを一つずつ潰していく形になるわね。大庭博士も考えていかないといけないし……」
「わかりました。また、何かわかれば連絡します」
 そう言って今度は私から電話を切った。もう、この簡単な説明で探偵さんはある程度の仮説を立てて絞り込んでいるらしい。なら、私は大庭博士を殺害した方法を考えてみることにした。しかし、頭から煙が出るほどに熱がこもっている。
「登松刑事、あなたはどう思いますか?」
 私はプロに頼ることを決めた。彼はプライドが高く、相手の立場で態度を変えるような人だが、ここまでの立ち回りからして頭は良いのだろうと思う。
「そうですね。あ、新しい証言が入っていましたよ。不知火の調査をしているときの話なんですけれども、大庭博士の亡くなった時間のあたりで遠くからでもわかるほどに白い煙があがっていたらしいです。窓のほうからだったらしいです」
 白い煙? 何のことだろうか。確かに大庭博士の部屋で爆発の音を聞いた時に駆け付けると白い煙が上がっていた。だが、それは一緒にいた私も見ている。わざわざ私に伝える必要はあるだろうか。
「それが、かなり長い時間続いていたらしくて、三十分ほどだったそうです。その方はここが研究所であると知っていたのでわざわざ通報するようなことはしませんでしたけど、不思議には思っていたらしいです」
 三十分? 私が大庭博士の部屋に到着して煙がはれるまでの時間は五分から長くても十分ほどだった。ならば、その二十分ほど前から煙は発生していたのだろうか。
 とりあえず、全ての事を探偵さんにショートメールで報告する。
 すると、五分ほどしてから着信があった。もう私は、相手も見ずに通話ボタンを押す。
「もしもし」
 そう言った私の声を打ち消すほどに大きな声で探偵さんは話を始める。
「もしもし! さっきのメッセージはどういうこと?」
 興奮のせいか、声があまりにも大きい。私はあわてて通話音量を下げる。
「そのままの意味です。大庭博士の部屋で爆発音がするまでに二十分ほど白煙が立ち上っていた。つまり、大庭博士の部屋で爆発が起こる前から部屋では火災が発生していたようなんです」
「それなら、これがこうなって……」
 探偵さんは声に出して思考を重ねる。私はただ、黙ってそれを待った。
 そして、ついに……探偵さんが再び口を開いた。
それは、意図的に発した声ではなくて、口から漏れ出たようだった。
「見つかった♡」
その声は、嬉しさが純度百パーセントで詰まっていた。数学の証明問題が解けた時のように、実験が成功して理論の証明ができた時のように、ミステリで謎が解けた時のように。
「何がですか?」
「うん。見つかったわ。これなら、火野、西野、大庭を殺害できる」
探偵の力強い言葉が電話越しに聞こえた。
「て、ことは……」
「ええ、この事件。全ての謎は解けた。すぐに、全員を集めて頂戴!」
高らかな勝利宣言が、電話越しに響いた。