6

ー/ー



……コタローもアニキもすっげ驚いた目で俺のことを見てた。
「マジかよ、お前1人でアケビを!?」って。確かにこいつ……というか今まで俺はマトモな敵の倒し方したことなかったもんね。
でもって当の本人であるアケビだけど、巨大化してかなりの力を消費していたのか、アニキの背中で小さな身体はぐったりしたまま。うん、それに関しては大丈夫。喉の下を突いたけど、不思議と傷ひとつ、血の一滴も出ていなかったんだ。

「……うらやましいです、鵼斬りと話ができたなんて」
そう、例の鵼斬りなんだけど、あの後いきなり飛んできた刀の鞘が、アケビの胸からもくもくと煙のように湧いてきた……つまり、それが例のダークスピリットってやつかな。
そいつをまるで掃除機みたいに一気に吸い取っちゃったんだ。
刀の方が言うには「アレね、まあオレサマの胃袋みたいなモンだよ」だってさ。原理はよくわからないけど、このスピリットだけで数年はメシ食わなくてもOKらしい。けどこの刀、そこそこ古い感じするから……とすると燃費悪くね?

けどコタローはそれがうらやましかったみたい。夢とか幻覚とかじゃなく、コイツが話しかけてきたってことが。
でもね、この刀は今回レンタルしてくれただけであって、本当の所有者はコタロー。お前なんだぜってきちんと代弁しておいた。今回本人は気絶しちゃってたからね。

まあともかく、今回の大騒動は決着ついたのかな。とりあえずまた住むところを探すわって言ってイタチの兄妹は帰って行ったし。誰にも見つかってなかったようだしで。俺たちも一安心だ。
腹も減っちゃったしな、大急ぎで作らなきゃ。

「タケル、実は……」玄関を上がった時だった。コタローが顔真っ赤にして俺に、また。
「さっき、僕を抱えて窓から飛び降りたとき、その」

マ ジ か よ !!!

あいつは何度もごめんなさいって謝ってた。けど漏らしちゃったことはもうしょうがない。それに普通5階から飛び降りるマネなんてしないしね、それこそ事前告知ナシのジェットコースターだし。もちろん笑って許したよ。
⭐︎⭐︎⭐︎
思いっきり濡れたコタロー……じゃなく俺のパンツを洗って干して、冷蔵庫に入れてあった野菜炒めの素と焼きそばと。ワーウルフな俺はめちゃくちゃ腹減ってたんで超大盛りにして食うぞーと意気込んだ時だった。

部屋に起きっぱなしだったスマホに着信と留守電が入ってたんだ。
けど相手は知らない名前。
「それってジンの家の人じゃなかったですか?」
コタローの助言で解決した。そうだった! ジンかおばさんかでしか名前知らなかったけど、この前ジンが襲われた時にスマホの番号教えてたんだ。すっかり忘れてた!
もちろん内容は「あの子退院したわよ」ってね。
けどまだ歩き回らせるようなことはしばらくダメだって。でもよかった……無事に戻ってこれたから。
となると明日にでも奴の大好きな焼き鳥……の鳥皮かな。お見舞いに買ってこうってコタローと話して。それと……

「鵼斬りとジンが話してた悪しきスピリットのこと。ここで一旦整理して、最初っから調べ直してみるのはどうでしょうか」

俺の頭がパンクしそうになった。いちばんやりたくないパターンだそれ。


スタンプを贈って作者を応援しよう!

次のエピソードへ進む 1


みんなのリアクション



おすすめ作品を読み込み中です…



……コタローもアニキもすっげ驚いた目で俺のことを見てた。
「マジかよ、お前1人でアケビを!?」って。確かにこいつ……というか今まで俺はマトモな敵の倒し方したことなかったもんね。
でもって当の本人であるアケビだけど、巨大化してかなりの力を消費していたのか、アニキの背中で小さな身体はぐったりしたまま。うん、それに関しては大丈夫。喉の下を突いたけど、不思議と傷ひとつ、血の一滴も出ていなかったんだ。
「……うらやましいです、鵼斬りと話ができたなんて」
そう、例の鵼斬りなんだけど、あの後いきなり飛んできた刀の鞘が、アケビの胸からもくもくと煙のように湧いてきた……つまり、それが例のダークスピリットってやつかな。
そいつをまるで掃除機みたいに一気に吸い取っちゃったんだ。
刀の方が言うには「アレね、まあオレサマの胃袋みたいなモンだよ」だってさ。原理はよくわからないけど、このスピリットだけで数年はメシ食わなくてもOKらしい。けどこの刀、そこそこ古い感じするから……とすると燃費悪くね?
けどコタローはそれがうらやましかったみたい。夢とか幻覚とかじゃなく、コイツが話しかけてきたってことが。
でもね、この刀は今回レンタルしてくれただけであって、本当の所有者はコタロー。お前なんだぜってきちんと代弁しておいた。今回本人は気絶しちゃってたからね。
まあともかく、今回の大騒動は決着ついたのかな。とりあえずまた住むところを探すわって言ってイタチの兄妹は帰って行ったし。誰にも見つかってなかったようだしで。俺たちも一安心だ。
腹も減っちゃったしな、大急ぎで作らなきゃ。
「タケル、実は……」玄関を上がった時だった。コタローが顔真っ赤にして俺に、また。
「さっき、僕を抱えて窓から飛び降りたとき、その」
マ ジ か よ !!!
あいつは何度もごめんなさいって謝ってた。けど漏らしちゃったことはもうしょうがない。それに普通5階から飛び降りるマネなんてしないしね、それこそ事前告知ナシのジェットコースターだし。もちろん笑って許したよ。
⭐︎⭐︎⭐︎
思いっきり濡れたコタロー……じゃなく俺のパンツを洗って干して、冷蔵庫に入れてあった野菜炒めの素と焼きそばと。ワーウルフな俺はめちゃくちゃ腹減ってたんで超大盛りにして食うぞーと意気込んだ時だった。
部屋に起きっぱなしだったスマホに着信と留守電が入ってたんだ。
けど相手は知らない名前。
「それってジンの家の人じゃなかったですか?」
コタローの助言で解決した。そうだった! ジンかおばさんかでしか名前知らなかったけど、この前ジンが襲われた時にスマホの番号教えてたんだ。すっかり忘れてた!
もちろん内容は「あの子退院したわよ」ってね。
けどまだ歩き回らせるようなことはしばらくダメだって。でもよかった……無事に戻ってこれたから。
となると明日にでも奴の大好きな焼き鳥……の鳥皮かな。お見舞いに買ってこうってコタローと話して。それと……
「鵼斬りとジンが話してた悪しきスピリットのこと。ここで一旦整理して、最初っから調べ直してみるのはどうでしょうか」
俺の頭がパンクしそうになった。いちばんやりたくないパターンだそれ。