3
ー/ーあの巨大なオオカミが、霧のようにすうっと闇に溶け込むかのように消えて……俺もコタローもまだ怖さが抜けなくって、木の下で座り込んだまま……どのくらい時間が経ったんだろう。
って、スマホ確認して驚いた、奴と遭遇して5分も経ってなかったことに。体感時間は1時間行ってたぞ!
でもって一方のコタローはといえば、膝抱えて、顔を伏せたままずっと泣いていた。肩も小さく震えてたし。
帰ろうって言っても全然ダメで、どうも腰抜かしちゃったみたいで立ち上がることができないってんで、結局は俺が背負って森を出ることになった。
「なにも出来なかった……怖くて身体が動かなくなってしまって」背中からコタローの涙声がした。相当ショックだったんだな。
そして俺も答えられなかった。あのオオカミの言葉が気になっちゃって。
⭐︎⭐︎⭐︎
家に帰ってもコタローは泣き続けてた。ただ引きずるのは良くないよなー、俺だったらすぐアタマ切り替えてそうなもんなのに。
すぐ温まらなきゃと思い、鍋で温めた牛乳に砂糖入れてコタローに渡したんだ。
軽く口に含んで、ひとこと。
「僕は……サムライ失格ですね」
うん、なんか言いそうな感じがしたんだよね。だからそれほど驚かなかった。
でもこういう場合、どう慰めてあげればいいんだか。
「多分、コタローじゃなくてもアイツには絶対勝てなかったよ」
「え……?」
「ジンですら勝てなかった。しかも気配ゼロでいきなり俺たちの前に現れてさ……俺でも勝てないし、自衛隊でも無理じゃないかな」
なにバカな例を出してるんだ俺? つーかどうしてここで自衛隊なんか引き合いにしてるんだか。
「け、けど……僕はあいつらを倒さないと、たとえ自分が」
「だーかーら、そういうクソ真面目な考えしない方がいいよ。だって俺たちまだ11なんだし。大人ならまだしも、小学生が命賭けるとかなんて全然早くね?」
「僕は……」まだなにか言いたそうだった。けどいろいろ迷ってるみたいだけど。
「少なくとも俺たち2人……いや、ジンと3人パーティでも倒せないって直感したんだ。コタローのせいじゃないよ。だから……」
俺はコタローをぎゅっと抱きしめてあげた。あまりにもいきなりだったから、あいつの胸がヤバいほどにドキドキしてるのが伝わってくる。
「ジンが退院したら、3人で話し合おうぜ。あいつを退治する方法を」
そうだ、さっきあいつは森の中で俺の足を温めてくれたんだしな。そのお返し。
そう告げると、コタローはありがとうございますって、また泣き出しちゃった。
けどいいんだ。前に姉貴に言われた通り、俺たちは正義の戦士でもなければどっかの組織に属してるわけでもない。ただの子供なんだし。ましてや……どんな理由や過去があるのかは分からないけど、コタローなんて学校行かずにこんなゲームにでも出てくるみたいな妖怪ハンターを生業にしてるんだもん。
コタローは俺を絶対護るって言ってくれたけど、俺もそうだ。コタローも、そしてジンだってあのイタチの兄妹も護ってあげたいし。
いろいろ悩みは尽きないけど、がんばって行かなきゃな……
コタローはさんざん泣いてて疲れちゃったみたい。まるで赤ちゃんみたいに抱きしめた状態で寝ちゃってた。
時計を見ると……って深夜2時!? マジかよってことで大急ぎで布団敷いて寝た。
よかった、姉貴帰ってこなくて……ぐう。
って、スマホ確認して驚いた、奴と遭遇して5分も経ってなかったことに。体感時間は1時間行ってたぞ!
でもって一方のコタローはといえば、膝抱えて、顔を伏せたままずっと泣いていた。肩も小さく震えてたし。
帰ろうって言っても全然ダメで、どうも腰抜かしちゃったみたいで立ち上がることができないってんで、結局は俺が背負って森を出ることになった。
「なにも出来なかった……怖くて身体が動かなくなってしまって」背中からコタローの涙声がした。相当ショックだったんだな。
そして俺も答えられなかった。あのオオカミの言葉が気になっちゃって。
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家に帰ってもコタローは泣き続けてた。ただ引きずるのは良くないよなー、俺だったらすぐアタマ切り替えてそうなもんなのに。
すぐ温まらなきゃと思い、鍋で温めた牛乳に砂糖入れてコタローに渡したんだ。
軽く口に含んで、ひとこと。
「僕は……サムライ失格ですね」
うん、なんか言いそうな感じがしたんだよね。だからそれほど驚かなかった。
でもこういう場合、どう慰めてあげればいいんだか。
「多分、コタローじゃなくてもアイツには絶対勝てなかったよ」
「え……?」
「ジンですら勝てなかった。しかも気配ゼロでいきなり俺たちの前に現れてさ……俺でも勝てないし、自衛隊でも無理じゃないかな」
なにバカな例を出してるんだ俺? つーかどうしてここで自衛隊なんか引き合いにしてるんだか。
「け、けど……僕はあいつらを倒さないと、たとえ自分が」
「だーかーら、そういうクソ真面目な考えしない方がいいよ。だって俺たちまだ11なんだし。大人ならまだしも、小学生が命賭けるとかなんて全然早くね?」
「僕は……」まだなにか言いたそうだった。けどいろいろ迷ってるみたいだけど。
「少なくとも俺たち2人……いや、ジンと3人パーティでも倒せないって直感したんだ。コタローのせいじゃないよ。だから……」
俺はコタローをぎゅっと抱きしめてあげた。あまりにもいきなりだったから、あいつの胸がヤバいほどにドキドキしてるのが伝わってくる。
「ジンが退院したら、3人で話し合おうぜ。あいつを退治する方法を」
そうだ、さっきあいつは森の中で俺の足を温めてくれたんだしな。そのお返し。
そう告げると、コタローはありがとうございますって、また泣き出しちゃった。
けどいいんだ。前に姉貴に言われた通り、俺たちは正義の戦士でもなければどっかの組織に属してるわけでもない。ただの子供なんだし。ましてや……どんな理由や過去があるのかは分からないけど、コタローなんて学校行かずにこんなゲームにでも出てくるみたいな妖怪ハンターを生業にしてるんだもん。
コタローは俺を絶対護るって言ってくれたけど、俺もそうだ。コタローも、そしてジンだってあのイタチの兄妹も護ってあげたいし。
いろいろ悩みは尽きないけど、がんばって行かなきゃな……
コタローはさんざん泣いてて疲れちゃったみたい。まるで赤ちゃんみたいに抱きしめた状態で寝ちゃってた。
時計を見ると……って深夜2時!? マジかよってことで大急ぎで布団敷いて寝た。
よかった、姉貴帰ってこなくて……ぐう。
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