私が生まれて初めて恋をしたそいつ……海斗は寒い冬のその日、交通事故で帰らぬ人となった。私一人をこの世界に置き去りにして。
そんな彼と生前に交わした約束が、まるで呪いのように、私を縛り付ける。
-春になったら、二人で行こうよ。海が見渡せる、あの灯台に。僕達の海のあの煌めきを見せたい-
その灯台は……私がいつも見ている約束の場所は、中階段を昇って海を見渡すことができるという。
私は、海斗と共に灯台から海を眺めるのを心待ちにしていた。海斗が見せたいと言ってくれている景色。どんなのか想像するだけで、わくわくと胸は高鳴った。
そんな折だった。悪夢のような報せを受けたのは。
「どうして……海斗。どうしてよう……」
もう、何度目になるだろう……溢れ出る涙で、自分の枕を濡らすのは。
だがしかし、海斗との記憶……彼と共に過ごした日々、楽しかった思い出、そして、彼との約束を思い出すにつけて、私はこの喉から、嗚咽を漏らすことを禁じ得なかった。