第四部 13話 フィルターあるいは蓋
ー/ー「……本題だ」
一通り怒鳴り終わると、組合長は肩で息をしながら口を開いた。
……本題が別にあったのか。怒られるだけだと思った。
「来月、王国の『王立学院』と連合の『統一学舎』で交流会がある」
「あー、あれかぁ」
「あったね」
「?」
組合長の言葉にナタリーとアリスが頷いた。
俺は聞き覚えがない。
「ち。そう言えば『悪戯娘』と『ダブル』は学院の首席次席だったか。
……? なんでだ? まあ良い」
自分で言った言葉に引っ掛かりながら、組合長は続ける。
学院の首席なら知ってることなのか?
「まず、連合には『統一学舎』というものがある。
王国で言えば『王立学院』に相当する教育機関だな」
組合長が詳しく説明してくれた。
……そりゃそうか。王国以外にも学校はあるだろう。
「『王立学院』と『統一学舎』は毎年交流会を開いているの。
お互いの優秀な生徒を招待するんだよ」
ナタリーがさらに詳しい説明をする。
なるほど。学生を交換するみたいな感じか。
「分かったけど……待て。何で俺は知らないんだ?」
「そりゃ優秀じゃなかったからでしょ」
「……ぐ」
俺の言葉にアリスが即答する。
俺は一瞬で黙る……が、また口を開いた。
「待て待て、俺が選ばれないのは分かった。
どうして『統一学舎』の生徒が来ていることも知らないんだ」
「そりゃ『統一学舎』の生徒に会わせたくないから……」
「そんなことあるのか!?」
ナタリーの言葉に俺は声を荒げる。
そんな汚物を隠すような。
「この時期、成績が悪い生徒は特別補習が組まれているんだよ」
「……そっちは覚えてる!?」
組合長の言葉でさらに声を張った。特別補習の記憶はある。
確か『期末試験に向けての補助』みたいなやつだろう?
「……とりあえず、そういうものがある。
連合から来た二人はこれに紛れて連合の首都に潜入する」
「!」
「元からその計画だったらしい。
後は向こうの同志と連携して権力を取り戻すとさ」
「……なるほど」
組合長の言葉にナタリーが考え込む仕草をした。
確かに『王立学院』からの生徒を通さないわけにもいかない。
「で、王国としては裏から手助けすることになった」
「ま、そうなるでしょうね」
組合長の言葉にナタリーが頷いた。
確かに表立って助けることは難しいだろう。
少なくとも、実際に事が起こるまでは立場を表明するべきではない。
「こういう場合、三組織としては『組合』の仕事になる。
『騎士団』は表立って動けないし『魔術師団』は向いていない」
「…………」
なるほど。そりゃそうだ。
? ナタリーが固まっている?
「……あの」
「お前らも行け」
ナタリーが何か口にするより早く、組合長が断言した。
? あれ?
「いや、でも……」
「黙れ。そもそもご指名だよ」
ナタリーが往生際悪く何かを続けようとする。
しかし、組合長は許さない。
俺たちは学院の生徒と一緒に連合に潜入することになった。
一通り怒鳴り終わると、組合長は肩で息をしながら口を開いた。
……本題が別にあったのか。怒られるだけだと思った。
「来月、王国の『王立学院』と連合の『統一学舎』で交流会がある」
「あー、あれかぁ」
「あったね」
「?」
組合長の言葉にナタリーとアリスが頷いた。
俺は聞き覚えがない。
「ち。そう言えば『悪戯娘』と『ダブル』は学院の首席次席だったか。
……? なんでだ? まあ良い」
自分で言った言葉に引っ掛かりながら、組合長は続ける。
学院の首席なら知ってることなのか?
「まず、連合には『統一学舎』というものがある。
王国で言えば『王立学院』に相当する教育機関だな」
組合長が詳しく説明してくれた。
……そりゃそうか。王国以外にも学校はあるだろう。
「『王立学院』と『統一学舎』は毎年交流会を開いているの。
お互いの優秀な生徒を招待するんだよ」
ナタリーがさらに詳しい説明をする。
なるほど。学生を交換するみたいな感じか。
「分かったけど……待て。何で俺は知らないんだ?」
「そりゃ優秀じゃなかったからでしょ」
「……ぐ」
俺の言葉にアリスが即答する。
俺は一瞬で黙る……が、また口を開いた。
「待て待て、俺が選ばれないのは分かった。
どうして『統一学舎』の生徒が来ていることも知らないんだ」
「そりゃ『統一学舎』の生徒に会わせたくないから……」
「そんなことあるのか!?」
ナタリーの言葉に俺は声を荒げる。
そんな汚物を隠すような。
「この時期、成績が悪い生徒は特別補習が組まれているんだよ」
「……そっちは覚えてる!?」
組合長の言葉でさらに声を張った。特別補習の記憶はある。
確か『期末試験に向けての補助』みたいなやつだろう?
「……とりあえず、そういうものがある。
連合から来た二人はこれに紛れて連合の首都に潜入する」
「!」
「元からその計画だったらしい。
後は向こうの同志と連携して権力を取り戻すとさ」
「……なるほど」
組合長の言葉にナタリーが考え込む仕草をした。
確かに『王立学院』からの生徒を通さないわけにもいかない。
「で、王国としては裏から手助けすることになった」
「ま、そうなるでしょうね」
組合長の言葉にナタリーが頷いた。
確かに表立って助けることは難しいだろう。
少なくとも、実際に事が起こるまでは立場を表明するべきではない。
「こういう場合、三組織としては『組合』の仕事になる。
『騎士団』は表立って動けないし『魔術師団』は向いていない」
「…………」
なるほど。そりゃそうだ。
? ナタリーが固まっている?
「……あの」
「お前らも行け」
ナタリーが何か口にするより早く、組合長が断言した。
? あれ?
「いや、でも……」
「黙れ。そもそもご指名だよ」
ナタリーが往生際悪く何かを続けようとする。
しかし、組合長は許さない。
俺たちは学院の生徒と一緒に連合に潜入することになった。
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