しばらく無言が続き、落ち着けなくきたので思いきって話を振った。
「似てるからって同一視はしてないよな?」
「してない。私と同じ年だし」
「……だよな。お兄さんじゃない」
「そう」
彼女が短く答えたところで俺のスマートフォンが震えた。
驚きつつズボンのポケットから取り出し画面を確認すると和己さんだった。
メッセージではなく電話。出るとのんびりとした声が聞こえてきた。
『そろそろ解散だよ』
「え、早くない?」
『明日は皆仕事だ』
「明日は日曜だけど」
『残念。引っかからなかったか』
「何?」
『冗談。いまどうしてるのかと思ってかけた』
「酔ってる?」
『少し。で、どうしてる?』
「座ってる」
『それじゃ分からない』
「何もしてないから本当にそう言うしか」
『分かった。じゃあ』
通話が切れた。ふわふわとした会話だった。
「戻ったほうが良いみたいね」
加賀見が客観的な目で言った。
「いや、そうでもない」
事実を答えたけど、これ以上二人で並んでいても間が持たない。話ならまた学校でもできることだしと思い、「けど、戻る」と言い加えた。
「じゃあまた明後日」
「うん学校で」
あっさりと話を終えた。