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第三部 74話 メンバー

ー/ー



「では、具体的なメンバーは?」
「そうですね……奇襲とは言っても最低限の兵力は必要だと思います」

 ニナの言葉にナタリーが答える。
 帝国の司令部に兵力がないとは考えにくいだろう。

「ふむ。では千か二千ほどの兵を連れて……」
「ちょっと良いか?」

 ニナがの言葉を遮ったのは組合長だった。
 ああ、悪そうな笑みだなぁ。

「……何か?」
「これだけ危険な任務だろう? 組合だけ割を食うのはどうなんだ?」
「ふむ。一理あるな」

 ニナの不機嫌な声も意に介さず、組合長は言い切った。
 しかしブラウン団長の言う通り、三組織のバランスで言えば良くないのは事実だろう。

「では、魔術師団からはセシリー副団長と兵の半分を団員から出そう……どうだろうか? 申し訳ないが、私は正面の火力を支えた方が良いはずだ」
「構いません」

 ブラウン団長の言葉にセシリーが頷いた。
 魔術師団をセシリーが指揮するということか。

「……では、騎士団からは私が出ます」
「団長が出るんですか?」
「仕方ないでしょう。どちらかと言えばこちらの作戦が本筋になりつつあります。
 三組織のトップが誰もいないのでは締まらない」
「ま、そりゃそうか。じゃあ、ここの指揮は俺が」

 ニナの言葉にクロードが目を丸くするが、すぐに話がまとまっていく。
 これで作戦の大筋は決まったと言って良いだろう。

「よし、これでメンバーは決まりだな。
『騎士団長』『魔術師団副団長』『小惑星』に……」

 交渉に成功した組合長が上機嫌に言う。
 しかし、さらに続けようとして首を傾げた。

「……おい。お前らの名前は?」
「?」

 そう言って、ナタリーを見た。
 対するナタリーも首を傾げる。

「あれ? パーティ名って決めてなかったっけ?」
「決めてないよ! 面倒臭いってナタリーが言ったんじゃん!」
「あはは、まさか必要になるなんて思ってなかったもんねぇ……」

 ナタリーの言葉にアリスと加奈が答える。
 確かにパーティ名なんて聞いてなかった気がする。

「んー、あたしが決めても大丈夫?」
「変な名前だったら変えてもらうから大丈夫だよ」
「さっさと決めて。どう考えてもこのテントの中で決めることじゃないわ」

 ナタリーが首を傾げたので、俺とソフィアが先を促す。
 ソフィアの言う通り、まだ決めてなかったのかという感じだ。

「じゃあ、あたしのお兄ちゃんの言葉から――」

 ナタリーが口を開くと同時に、テントの入口が開く。
 
「失礼します! ……あの」
「このままで良いです。報告してください」

 騎士団員の一人が慌てた様子で入って来た。
 いったん動きを止めたが、ニナの言葉に「はい」と頷いた。

「ハーフエルフの新国が帝国に宣戦布告しました」

 このタイミングで。
 今まで沈黙を保って来た『新国』が動き出したのだった。
 ……素直に不気味だと感じた。



 騎士団からは『騎士団長』ニナ・ローズ。
 魔術師団からは『魔術師団副団長』セシリー・ルイス。
 組合からは『小惑星』ミア・クラーク。
 さらに――パーティ『幸せの青い小鳥』。

 これが奇襲のメンバーだった。



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「では、具体的なメンバーは?」
「そうですね……奇襲とは言っても最低限の兵力は必要だと思います」
 ニナの言葉にナタリーが答える。
 帝国の司令部に兵力がないとは考えにくいだろう。
「ふむ。では千か二千ほどの兵を連れて……」
「ちょっと良いか?」
 ニナがの言葉を遮ったのは組合長だった。
 ああ、悪そうな笑みだなぁ。
「……何か?」
「これだけ危険な任務だろう? 組合だけ割を食うのはどうなんだ?」
「ふむ。一理あるな」
 ニナの不機嫌な声も意に介さず、組合長は言い切った。
 しかしブラウン団長の言う通り、三組織のバランスで言えば良くないのは事実だろう。
「では、魔術師団からはセシリー副団長と兵の半分を団員から出そう……どうだろうか? 申し訳ないが、私は正面の火力を支えた方が良いはずだ」
「構いません」
 ブラウン団長の言葉にセシリーが頷いた。
 魔術師団をセシリーが指揮するということか。
「……では、騎士団からは私が出ます」
「団長が出るんですか?」
「仕方ないでしょう。どちらかと言えばこちらの作戦が本筋になりつつあります。
 三組織のトップが誰もいないのでは締まらない」
「ま、そりゃそうか。じゃあ、ここの指揮は俺が」
 ニナの言葉にクロードが目を丸くするが、すぐに話がまとまっていく。
 これで作戦の大筋は決まったと言って良いだろう。
「よし、これでメンバーは決まりだな。
『騎士団長』『魔術師団副団長』『小惑星』に……」
 交渉に成功した組合長が上機嫌に言う。
 しかし、さらに続けようとして首を傾げた。
「……おい。お前らの名前は?」
「?」
 そう言って、ナタリーを見た。
 対するナタリーも首を傾げる。
「あれ? パーティ名って決めてなかったっけ?」
「決めてないよ! 面倒臭いってナタリーが言ったんじゃん!」
「あはは、まさか必要になるなんて思ってなかったもんねぇ……」
 ナタリーの言葉にアリスと加奈が答える。
 確かにパーティ名なんて聞いてなかった気がする。
「んー、あたしが決めても大丈夫?」
「変な名前だったら変えてもらうから大丈夫だよ」
「さっさと決めて。どう考えてもこのテントの中で決めることじゃないわ」
 ナタリーが首を傾げたので、俺とソフィアが先を促す。
 ソフィアの言う通り、まだ決めてなかったのかという感じだ。
「じゃあ、あたしのお兄ちゃんの言葉から――」
 ナタリーが口を開くと同時に、テントの入口が開く。
「失礼します! ……あの」
「このままで良いです。報告してください」
 騎士団員の一人が慌てた様子で入って来た。
 いったん動きを止めたが、ニナの言葉に「はい」と頷いた。
「ハーフエルフの新国が帝国に宣戦布告しました」
 このタイミングで。
 今まで沈黙を保って来た『新国』が動き出したのだった。
 ……素直に不気味だと感じた。
 騎士団からは『騎士団長』ニナ・ローズ。
 魔術師団からは『魔術師団副団長』セシリー・ルイス。
 組合からは『小惑星』ミア・クラーク。
 さらに――パーティ『幸せの青い小鳥』。
 これが奇襲のメンバーだった。