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【Chapter2】④

ー/ー



 席に通されて、渡されたカラフルなメニューを二人でじっくりと眺める。
 目移りして迷ってしまい、結局は本日のおすすめだというパフェを頼んだ。
 ひと息ついて店内を見渡すと、さすがに男同士は自分たちだけだが、カップルに若い男性一人も含め女性ばかりというわけではなかった。

「結構男も居るもんなんだな。──あの人、一人で凄いよな、勇気ある」
 ちらりと男性一人客に目をやり、大雅が呟く。

「勇気っていうか、……いまどきそこまで珍しくないと思うよ。俺もたまーに姉さんとこういうとこ来るけど、男が自分だけで居心地悪かったことなんか一回もないもん」
「郁、お姉さんと二人姉弟だったよな。大学生だっけ? 仲いいんだな」
 そういう大雅は、中学生の弟が居るらしい。

「まーね。うち、両親が仕事で忙しいからさ。小さい時から二人で居ること多かったし。そんなべったりってほどじゃないけど、普通は一緒に出掛けたりしねーのかな」
「どうだろう。それこそ家によるんじゃないか?」
 そこへ二人分のパフェが運ばれてきた。

「……ぅわぁ」
 とりわけサイズや中身に特色があるわけではないが、大雅は思わずといった調子で感嘆の声を漏らし、見るからに目を輝かせている。

「これって上から順番に食べればいいのか?」
「順番でもいいし、スプーン長いんだから下の方から掬ってもいいんじゃないの? お前ならぐちゃぐちゃにしたり零したりはしないだろうし、好きに食えよ」
 初めてらしいパフェに身構えている大雅を微笑ましく思いながら、適当に答えて郁はたっぷり盛られたクリームを口に運ぶ。それを見て大雅も同じようにスプーンを動かした。

「美味しい! なんかさ、憧れっていったら大袈裟だけど。一回食べてみたかったんだ」 
 大仰に(はしゃ)いだりはしないが、心から嬉しそうな大雅に、郁も自然と笑顔になる。

「ホント美味いな、これ。しょっちゅうは無理だけど、また来よう」
「うん」
 郁にとって、何も隠さなくていい友人の存在は目新しく、貴重なものだった。





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 席に通されて、渡されたカラフルなメニューを二人でじっくりと眺める。
 目移りして迷ってしまい、結局は本日のおすすめだというパフェを頼んだ。
 ひと息ついて店内を見渡すと、さすがに男同士は自分たちだけだが、カップルに若い男性一人も含め女性ばかりというわけではなかった。
「結構男も居るもんなんだな。──あの人、一人で凄いよな、勇気ある」
 ちらりと男性一人客に目をやり、大雅が呟く。
「勇気っていうか、……いまどきそこまで珍しくないと思うよ。俺もたまーに姉さんとこういうとこ来るけど、男が自分だけで居心地悪かったことなんか一回もないもん」
「郁、お姉さんと二人姉弟だったよな。大学生だっけ? 仲いいんだな」
 そういう大雅は、中学生の弟が居るらしい。
「まーね。うち、両親が仕事で忙しいからさ。小さい時から二人で居ること多かったし。そんなべったりってほどじゃないけど、普通は一緒に出掛けたりしねーのかな」
「どうだろう。それこそ家によるんじゃないか?」
 そこへ二人分のパフェが運ばれてきた。
「……ぅわぁ」
 とりわけサイズや中身に特色があるわけではないが、大雅は思わずといった調子で感嘆の声を漏らし、見るからに目を輝かせている。
「これって上から順番に食べればいいのか?」
「順番でもいいし、スプーン長いんだから下の方から掬ってもいいんじゃないの? お前ならぐちゃぐちゃにしたり零したりはしないだろうし、好きに食えよ」
 初めてらしいパフェに身構えている大雅を微笑ましく思いながら、適当に答えて郁はたっぷり盛られたクリームを口に運ぶ。それを見て大雅も同じようにスプーンを動かした。
「美味しい! なんかさ、憧れっていったら大袈裟だけど。一回食べてみたかったんだ」 
 大仰に|燥《はしゃ》いだりはしないが、心から嬉しそうな大雅に、郁も自然と笑顔になる。
「ホント美味いな、これ。しょっちゅうは無理だけど、また来よう」
「うん」
 郁にとって、何も隠さなくていい友人の存在は目新しく、貴重なものだった。