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第二部 50話 才能開花1

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 アッシュとピノは二日間、帰って来なかった。
 その間『白鬼』に昏倒させられていたのだが、ナタリー達には判別のしようもない。

 ピノがいなくなったことで、迂闊に動くことも出来なかった。
 今まではこまめに拠点を移動していたがそれも中断している。

「何かあったのは間違いない……」
 ナタリーが呟いた。宿の中を落ち着かない様子で歩き回っている。

「ふむ。そうだろうな」
「そろそろ動いた方が良い?」
「動くとして、どう動くの?」
 ブラウン団長の言葉にアリスと加奈がそれぞれ訊いた。

「……撤退か、探しに行くか、このまま潜伏か。このどれかだと思うわ」
 ソフィアの言葉に全員が少しの間沈黙した。

「ブラウン団長」
「ん?」
「お兄ちゃんを探しに行って」
 ナタリーがはっきりとした口調で言った。

 危険は承知の上だが、このまま撤退はあらゆる面で有り得ない。
 潜伏を続けるのは限界だという判断だった。

 ブラウン団長は少しだけ考える仕草をした。
 ナタリーには自分の言葉がただの感情任せなのか、あるいは冷静な判断の結果なのか、評価されているのだと良く分かった。

「分かった。行って来よう。
 ただし、最低限の調査だけだ。すぐに戻る」

 決まってしまえば、早かった。
 ブラウン団長はすぐに代理として護衛を増員すると宿を出て行った。

 宿に残ったのはナタリー、アリス、ソフィアの三人だけ。
 部屋の外に護衛はいるものの、戦力の不安は拭えなかった。



 ブラウン団長が十分に離れた頃。
 轟音と一緒にそいつは飛び込んで来た。

「!?」
 二階の壁を外からぶち抜く形で、飛び込んで来たのは『赤鬼』だった。

「言われていた通り、厄介なのはいないみたいだな」
 ここでの勝利は既に捨てている。代わりに『鍵』を殺しに来たのだった。



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 アッシュとピノは二日間、帰って来なかった。
 その間『白鬼』に昏倒させられていたのだが、ナタリー達には判別のしようもない。
 ピノがいなくなったことで、迂闊に動くことも出来なかった。
 今まではこまめに拠点を移動していたがそれも中断している。
「何かあったのは間違いない……」
 ナタリーが呟いた。宿の中を落ち着かない様子で歩き回っている。
「ふむ。そうだろうな」
「そろそろ動いた方が良い?」
「動くとして、どう動くの?」
 ブラウン団長の言葉にアリスと加奈がそれぞれ訊いた。
「……撤退か、探しに行くか、このまま潜伏か。このどれかだと思うわ」
 ソフィアの言葉に全員が少しの間沈黙した。
「ブラウン団長」
「ん?」
「お兄ちゃんを探しに行って」
 ナタリーがはっきりとした口調で言った。
 危険は承知の上だが、このまま撤退はあらゆる面で有り得ない。
 潜伏を続けるのは限界だという判断だった。
 ブラウン団長は少しだけ考える仕草をした。
 ナタリーには自分の言葉がただの感情任せなのか、あるいは冷静な判断の結果なのか、評価されているのだと良く分かった。
「分かった。行って来よう。
 ただし、最低限の調査だけだ。すぐに戻る」
 決まってしまえば、早かった。
 ブラウン団長はすぐに代理として護衛を増員すると宿を出て行った。
 宿に残ったのはナタリー、アリス、ソフィアの三人だけ。
 部屋の外に護衛はいるものの、戦力の不安は拭えなかった。
 ブラウン団長が十分に離れた頃。
 轟音と一緒にそいつは飛び込んで来た。
「!?」
 二階の壁を外からぶち抜く形で、飛び込んで来たのは『赤鬼』だった。
「言われていた通り、厄介なのはいないみたいだな」
 ここでの勝利は既に捨てている。代わりに『鍵』を殺しに来たのだった。