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量産型JK世界侵攻計画

ー/ー



 舞い上がり、空を薄暗く汚す砂ぼこりが遠くに見える。前線を覆うそれは確実に近づき、迫ってきているのが分かる。

「(ここまでか…)」

双眼鏡を覗くのをやめた一等兵リチャード·モルガンは心の中で呟き、銃を持ち震える仲間に視線を落とす。

「なぁリチャード…お、おれ、ちゃんと帰れるかなぁ…」
「心配ないさ…もうすぐ援軍がくる。それまで持ちこたえれば…」

ザザザっと無線から通信が入る。

「き…る…?…は…だ……ったい…ろ…!」

僅かに聞こえる音声から聞き取れた一言は『撤退』、そう聞こえた。

「…くそっ!!」

ドンッ!と、乾いた砂粒が飛び跳ねる程の強さで地面を叩き、悔しさで唇を噛む。第1前線区からの最後の通信であった。

※※※※※※※※※※

「うわああもうだめだああああ!!」

『あげぽよ~~』

「ぐはぁぁあ!!」

『エモくなぁ~い??』パシャパシャ…

「うっ…!!」

『うぇ~い!』

チェック柄の短いスカートと、ローファー。ワイシャツにピンクやベージュのカーディガン、スクールバック…

日本全国で生息する女子高生を模したAIロボットが世界各国へ向けて侵攻を開始して1年。すさまじい速度で侵攻した彼女たち、JKAIロボは、世界の3分の2を占拠していた。
その若さと尊さに心を奪われた兵士たちは次々と倒れ、精神を奪われていき―止まることを知らない。

「これは…大変です大佐ぁ!!」

「なんだぁ!!これ以上大変なことでもあるのか貴様ぁ!!」

ご覧ください、と、指令室のモニターに映し出された映像を確認する大佐。

「新しいJKAIロボのようです…!!」

「な、なにぃい?!」

ワイシャツとスカートは先行していたJKAIと同じだが、靴下がほかの個体と違っている。

「報告!!」

「はい!!日本の平成時代に流行ったルーズソックスを履いた新個体『CYOBERIGU』。能力は我々でいうところの衛生兵のようです!」

「なるほど…次ぃ!!」

白やピンクに髪を染め上げ、茶色の顔面に目の周りを白く塗った特徴的な化粧を施した個体。

「はい!こちらも同じ平成時代モデル個体『YAMANBA』こちらは戦闘タイプ…いえ、洗脳タイプで目から発せられる『チョベリバ光線』を受けると同じ個体へ変貌してしまうようであります!!」

「な、なんとおそろしい…つ、次が最後か?!」

清楚な見た目と、金髪の見た目様々あり、ピアスをしていて、ネイルの美しさが特徴的だ。

「こちらは複合個体…『MK5』。時限式の特攻型個体であります!爆発するのは夏の制汗剤の香り、もしくは柔軟剤の香りであります!」

「くっ…なんと、なんという…」

ワナワナと震える大佐。

「大佐…」

「いい!実にイイ!!好きッ!!」

バッターーンとその場で倒れる大佐。

「た、大佐ぁっぁあーーー!!誰か!だれかぁ!!」

指令室に響き渡る声。
遠隔でなにかされたのかと慌てふためく兵士たち。

笑みを浮かべ、胸に手を重ねる大佐、リチャード・モルガンは前線を生き延び、異例の出世を遂げていた彼だが、徐々にJKAIロボの魅力に取りつかれていたのだろう。

享年29歳、萌えを知った彼はきっと、幸せな夢をみながら――。


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 舞い上がり、空を薄暗く汚す砂ぼこりが遠くに見える。前線を覆うそれは確実に近づき、迫ってきているのが分かる。
「(ここまでか…)」
双眼鏡を覗くのをやめた一等兵リチャード·モルガンは心の中で呟き、銃を持ち震える仲間に視線を落とす。
「なぁリチャード…お、おれ、ちゃんと帰れるかなぁ…」
「心配ないさ…もうすぐ援軍がくる。それまで持ちこたえれば…」
ザザザっと無線から通信が入る。
「き…る…?…は…だ……ったい…ろ…!」
僅かに聞こえる音声から聞き取れた一言は『撤退』、そう聞こえた。
「…くそっ!!」
ドンッ!と、乾いた砂粒が飛び跳ねる程の強さで地面を叩き、悔しさで唇を噛む。第1前線区からの最後の通信であった。
※※※※※※※※※※
「うわああもうだめだああああ!!」
『あげぽよ~~』
「ぐはぁぁあ!!」
『エモくなぁ~い??』パシャパシャ…
「うっ…!!」
『うぇ~い!』
チェック柄の短いスカートと、ローファー。ワイシャツにピンクやベージュのカーディガン、スクールバック…
日本全国で生息する女子高生を模したAIロボットが世界各国へ向けて侵攻を開始して1年。すさまじい速度で侵攻した彼女たち、JKAIロボは、世界の3分の2を占拠していた。
その若さと尊さに心を奪われた兵士たちは次々と倒れ、精神を奪われていき―止まることを知らない。
「これは…大変です大佐ぁ!!」
「なんだぁ!!これ以上大変なことでもあるのか貴様ぁ!!」
ご覧ください、と、指令室のモニターに映し出された映像を確認する大佐。
「新しいJKAIロボのようです…!!」
「な、なにぃい?!」
ワイシャツとスカートは先行していたJKAIと同じだが、靴下がほかの個体と違っている。
「報告!!」
「はい!!日本の平成時代に流行ったルーズソックスを履いた新個体『CYOBERIGU』。能力は我々でいうところの衛生兵のようです!」
「なるほど…次ぃ!!」
白やピンクに髪を染め上げ、茶色の顔面に目の周りを白く塗った特徴的な化粧を施した個体。
「はい!こちらも同じ平成時代モデル個体『YAMANBA』こちらは戦闘タイプ…いえ、洗脳タイプで目から発せられる『チョベリバ光線』を受けると同じ個体へ変貌してしまうようであります!!」
「な、なんとおそろしい…つ、次が最後か?!」
清楚な見た目と、金髪の見た目様々あり、ピアスをしていて、ネイルの美しさが特徴的だ。
「こちらは複合個体…『MK5』。時限式の特攻型個体であります!爆発するのは夏の制汗剤の香り、もしくは柔軟剤の香りであります!」
「くっ…なんと、なんという…」
ワナワナと震える大佐。
「大佐…」
「いい!実にイイ!!好きッ!!」
バッターーンとその場で倒れる大佐。
「た、大佐ぁっぁあーーー!!誰か!だれかぁ!!」
指令室に響き渡る声。
遠隔でなにかされたのかと慌てふためく兵士たち。
笑みを浮かべ、胸に手を重ねる大佐、リチャード・モルガンは前線を生き延び、異例の出世を遂げていた彼だが、徐々にJKAIロボの魅力に取りつかれていたのだろう。
享年29歳、萌えを知った彼はきっと、幸せな夢をみながら――。