第028話 リリスの憂鬱 中編
ー/ー日がそろそろ暮れようかという頃、ダンジョンからシロウ達が戻ってきた。
「いやぁ、今回も大変だった………」
そう言って、帰りを待っていたリリス、マコト、サーシャがいる食堂の席によっこらしょっと座った。
エリスとオフィーリアもまた、明らかに疲れが見てとれた。
「全く………転職早々に救出依頼に動員されるとはのぅ」
エリスは、そう愚痴を言いながら給仕としてやってきたギルド窓口三人衆が一人獣人カチューシャの持ってきた水をがぶ飲みした。
「あ、わしはまずコカトリス南蛮じゃ」
早速注文をし始め、それに続いて皆注文をしていく。
「了解にゃ。少々待つにゃ」
カチューシャはそう言うと、厨房の奥へと消えて行った。
(これは例の依頼を言える状況ではありませんわね………)
リリスは、食事の後にその話をすることにしたのだった。
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥。
食事も終わり、リリスが話をしようと口を開けたところで、バンッという勢いのよい音が周囲に鳴り響く。
「ん?なんだ?」
シロウをはじめとしたギルド併設の食堂で食事をしていた者の視線が、音の出どころであるギルドの入口へと注がれる。
入口から入って来たのは、中年の男と小さな少年であった。
「くっ!もう時間外だったか………」
中年の男はそう言って天を仰ぐ。
扉の音は当然の如くギルドの執務室にも響いていたようで、残業していたアリアが出て来た。
「どうかなされたんですか?」
「いや……俺の息子がとんでもないことをしてしまいまして………」
「今日、ここにアンという赤毛の小さな女の子が依頼を出しに来たと思うんです」
「あぁ、いらっしゃいましたよ。確かに」
「依頼出されて1時間くらい経った頃にまた来られて『依頼受けた人いる?』って聞かれたのでまだですよ、とは答えたら『分かった』って言われて帰られましたよ」
「実は……ギルドに出した依頼をうちの息子が『そんな金じゃ受けるやつなんて居ない』と余計なこと言いやがりまして…………二人で家まで謝りに行ったんですが、まだ帰って来てないということで、夕方まで待ったのですがやはり帰って来なくて………」
「ええぇぇぇっ!!!それは大変!!!」
「でも、どうしましょう……………冒険者の方は隣の食堂にたくさんおられますが………その……報酬が………緊急となると、通常の数倍はないと中々…………」
「なら、俺達が行こう」
二人の会話を聞いていたシロウが、アリアたちの側までやって来て言った。
「えぇ…でも、報酬が…それにシロウさんもお疲れでしょうし………」
「いや、どうやら俺にも縁がある子らしくてね」
シロウはそう言うと、手のひらでリリスを指した。
「分かりました。それでは宜しくお願いします」
「恐らくアムッチャの森に行かれたと思います。依頼を出された時に彼女が口にしてましたので」
「あそこは確か……町から南に少し行ったところだな」
「場所は森ですが、ポポラの実がなる木は崖などの険しいところに生えてまして、彼女もそれは知ってたようで自分では行けないからと………」
「それだけ分かれば十分です」
「みんな済まないが、これから行くぞ!」
こうして、シロウのパーティ一行はギルドを後にしたのであった。
「いやぁ、今回も大変だった………」
そう言って、帰りを待っていたリリス、マコト、サーシャがいる食堂の席によっこらしょっと座った。
エリスとオフィーリアもまた、明らかに疲れが見てとれた。
「全く………転職早々に救出依頼に動員されるとはのぅ」
エリスは、そう愚痴を言いながら給仕としてやってきたギルド窓口三人衆が一人獣人カチューシャの持ってきた水をがぶ飲みした。
「あ、わしはまずコカトリス南蛮じゃ」
早速注文をし始め、それに続いて皆注文をしていく。
「了解にゃ。少々待つにゃ」
カチューシャはそう言うと、厨房の奥へと消えて行った。
(これは例の依頼を言える状況ではありませんわね………)
リリスは、食事の後にその話をすることにしたのだった。
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥。
食事も終わり、リリスが話をしようと口を開けたところで、バンッという勢いのよい音が周囲に鳴り響く。
「ん?なんだ?」
シロウをはじめとしたギルド併設の食堂で食事をしていた者の視線が、音の出どころであるギルドの入口へと注がれる。
入口から入って来たのは、中年の男と小さな少年であった。
「くっ!もう時間外だったか………」
中年の男はそう言って天を仰ぐ。
扉の音は当然の如くギルドの執務室にも響いていたようで、残業していたアリアが出て来た。
「どうかなされたんですか?」
「いや……俺の息子がとんでもないことをしてしまいまして………」
「今日、ここにアンという赤毛の小さな女の子が依頼を出しに来たと思うんです」
「あぁ、いらっしゃいましたよ。確かに」
「依頼出されて1時間くらい経った頃にまた来られて『依頼受けた人いる?』って聞かれたのでまだですよ、とは答えたら『分かった』って言われて帰られましたよ」
「実は……ギルドに出した依頼をうちの息子が『そんな金じゃ受けるやつなんて居ない』と余計なこと言いやがりまして…………二人で家まで謝りに行ったんですが、まだ帰って来てないということで、夕方まで待ったのですがやはり帰って来なくて………」
「ええぇぇぇっ!!!それは大変!!!」
「でも、どうしましょう……………冒険者の方は隣の食堂にたくさんおられますが………その……報酬が………緊急となると、通常の数倍はないと中々…………」
「なら、俺達が行こう」
二人の会話を聞いていたシロウが、アリアたちの側までやって来て言った。
「えぇ…でも、報酬が…それにシロウさんもお疲れでしょうし………」
「いや、どうやら俺にも縁がある子らしくてね」
シロウはそう言うと、手のひらでリリスを指した。
「分かりました。それでは宜しくお願いします」
「恐らくアムッチャの森に行かれたと思います。依頼を出された時に彼女が口にしてましたので」
「あそこは確か……町から南に少し行ったところだな」
「場所は森ですが、ポポラの実がなる木は崖などの険しいところに生えてまして、彼女もそれは知ってたようで自分では行けないからと………」
「それだけ分かれば十分です」
「みんな済まないが、これから行くぞ!」
こうして、シロウのパーティ一行はギルドを後にしたのであった。
みんなのリアクション
まだリアクションはありません。最初の一歩を踏み出しましょう!
日がそろそろ暮れようかという頃、ダンジョンからシロウ達が戻ってきた。
「いやぁ、今回も大変だった………」
そう言って、帰りを待っていたリリス、マコト、サーシャがいる食堂の席によっこらしょっと座った。
エリスとオフィーリアもまた、明らかに疲れが見てとれた。
エリスとオフィーリアもまた、明らかに疲れが見てとれた。
「全く………転職早々に救出依頼に動員されるとはのぅ」
エリスは、そう愚痴を言いながら給仕としてやってきたギルド窓口三人衆が一人獣人カチューシャの持ってきた水をがぶ飲みした。
「あ、わしはまずコカトリス南蛮じゃ」
早速注文をし始め、それに続いて皆注文をしていく。
「了解にゃ。少々待つにゃ」
カチューシャはそう言うと、厨房の奥へと消えて行った。
(これは例の依頼を言える状況ではありませんわね………)
リリスは、食事の後にその話をすることにしたのだった。
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥。
食事も終わり、リリスが話をしようと口を開けたところで、バンッという勢いのよい音が周囲に鳴り響く。
「ん?なんだ?」
シロウをはじめとしたギルド併設の食堂で食事をしていた者の視線が、音の出どころであるギルドの入口へと注がれる。
入口から入って来たのは、中年の男と小さな少年であった。
「くっ!もう時間外だったか………」
中年の男はそう言って天を仰ぐ。
扉の音は当然の如くギルドの執務室にも響いていたようで、残業していたアリアが出て来た。
扉の音は当然の如くギルドの執務室にも響いていたようで、残業していたアリアが出て来た。
「どうかなされたんですか?」
「いや……俺の息子がとんでもないことをしてしまいまして………」
「今日、ここにアンという赤毛の小さな女の子が依頼を出しに来たと思うんです」
「今日、ここにアンという赤毛の小さな女の子が依頼を出しに来たと思うんです」
「あぁ、いらっしゃいましたよ。確かに」
「依頼出されて1時間くらい経った頃にまた来られて『依頼受けた人いる?』って聞かれたのでまだですよ、とは答えたら『分かった』って言われて帰られましたよ」
「依頼出されて1時間くらい経った頃にまた来られて『依頼受けた人いる?』って聞かれたのでまだですよ、とは答えたら『分かった』って言われて帰られましたよ」
「実は……ギルドに出した依頼をうちの息子が『そんな金じゃ受けるやつなんて居ない』と余計なこと言いやがりまして…………二人で家まで謝りに行ったんですが、まだ帰って来てないということで、夕方まで待ったのですがやはり帰って来なくて………」
「ええぇぇぇっ!!!それは大変!!!」
「でも、どうしましょう……………冒険者の方は隣の食堂にたくさんおられますが………その……報酬が………緊急となると、通常の数倍はないと中々…………」
「でも、どうしましょう……………冒険者の方は隣の食堂にたくさんおられますが………その……報酬が………緊急となると、通常の数倍はないと中々…………」
「なら、俺達が行こう」
二人の会話を聞いていたシロウが、アリアたちの側までやって来て言った。
「えぇ…でも、報酬が…それにシロウさんもお疲れでしょうし………」
「いや、どうやら俺にも縁がある子らしくてね」
シロウはそう言うと、手のひらでリリスを指した。
「分かりました。それでは宜しくお願いします」
「恐らくアムッチャの森に行かれたと思います。依頼を出された時に彼女が口にしてましたので」
「恐らくアムッチャの森に行かれたと思います。依頼を出された時に彼女が口にしてましたので」
「あそこは確か……町から南に少し行ったところだな」
「場所は森ですが、ポポラの実がなる木は崖などの険しいところに生えてまして、彼女もそれは知ってたようで自分では行けないからと………」
「それだけ分かれば十分です」
「みんな済まないが、これから行くぞ!」
「みんな済まないが、これから行くぞ!」
こうして、シロウのパーティ一行はギルドを後にしたのであった。