商談59 迫り来る脅威
ー/ー
お前のような兵に会いたかったぞ、GT!!! 抜き差しならない戦いに俺は愉悦を禁じ得ない。そう、まさに愉悦!!
「......っ!!」
おっと危ない、俺は危うく海中へ滑落するところだった。GTに翻弄されて足元を疎かにしていたようだ。これはいかん、俺は今一度気を引き締めた。
『アーッ! アーッ!!』
そういえば、さっきから海鳥たちが俺の頭上を次々と通り過ぎていくのはなんだろうか? それに、先程までは遥か遠くに見えていたはずの石柱とおぼしき影が徐々に大きくなっている気がする。それどころか、何だか物騒な旗をはためかせているようにも見えるな。
「このド阿保ォッ! かっぽれ踊っとる場合か!!」
遠くからヨーコちゃんが血相を変えて駆けてきた。一体何事だって言うんだ??
「その目は節穴か! あの旗をよう見てみい、マリンジャッカルや!!!」
石柱と思っていたそれは帆柱、しかも狼のように精悍な獣の旗を掲げていた。もしかして、あれがマリンジャッカルか!!?
「えらこっちゃ! はよ逃げんとマリンジャッカルに干されてまうで!!」
ヨーコちゃんはえらく慌てているが、やはり俺の耳に聞き間違いはなかったようだ。そりゃそうだ、だってマリンジャッカルのアジトだもんな。いや待て! 俺だって他人事じゃないぞ!!?
「GT釣っとる場合ちゃうねん! とにかく逃げなあかん!!」
ヨーコちゃんは本能島から撤退するつもりのようだが、俺はまだGTと格闘している最中だ。まぁ、もとはと言えばマリンジャッカルのアジトへ侵入した俺達に非があることは明白だがな。
「冗談を言うな! 今更GTを前に尻尾を巻いて帰れるものか!!」
俺はヨーコちゃんへ一喝した。これは男の闘い、横槍は野暮というものだ。それはたとえ、マリンジャッカルが迫っていようともだ。
「呆れた! 死んでも知らんからな!!」
ヨーコちゃんは侮蔑の言葉を吐き捨てながら立ち去った。すまないな、男の闘いに水を差すのはナンセンスというものだ。
ヨーコちゃんの制止を振り切った俺はGTとの戦いを再開した。いけない、俺が気を逸らしているうちにヤツは深みへ逃げ込んだようだ。まったく、油断も隙もあったもんじゃない。
だがGTの勢いは止まらず、もはや竿先さえも海中へ引きずり込まれそうになっている。これは万事休すか......!
「......プチンッ!」
その矢先、竿先から不吉な音がした。
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「......っ!!」
おっと危ない、俺は危うく海中へ滑落するところだった。GTに翻弄されて足元を疎かにしていたようだ。これはいかん、俺は今一度気を引き締めた。
『アーッ! アーッ!!』
そういえば、さっきから海鳥たちが俺の頭上を次々と通り過ぎていくのはなんだろうか? それに、先程までは遥か遠くに見えていたはずの石柱とおぼしき影が徐々に大きくなっている気がする。それどころか、何だか物騒な旗をはためかせているようにも見えるな。
「このド阿保ォッ! かっぽれ踊っとる場合か!!」
遠くからヨーコちゃんが血相を変えて駆けてきた。一体何事だって言うんだ??
「その目は節穴か! あの旗をよう見てみい、マリンジャッカルや!!!」
石柱と思っていたそれは帆柱、しかも狼のように精悍な獣の旗を掲げていた。もしかして、あれがマリンジャッカルか!!?
「えらこっちゃ! はよ逃げんとマリンジャッカルに干されてまうで!!」
ヨーコちゃんはえらく慌てているが、やはり俺の耳に聞き間違いはなかったようだ。そりゃそうだ、だってマリンジャッカルのアジトだもんな。いや待て! 俺だって他人事じゃないぞ!!?
「GT釣っとる場合ちゃうねん! とにかく逃げなあかん!!」
ヨーコちゃんは本能島から撤退するつもりのようだが、俺はまだGTと格闘している最中だ。まぁ、もとはと言えばマリンジャッカルのアジトへ侵入した俺達に非があることは明白だがな。
「冗談を言うな! 今更GTを前に尻尾を巻いて帰れるものか!!」
俺はヨーコちゃんへ一喝した。これは男の闘い、横槍は野暮というものだ。それはたとえ、マリンジャッカルが迫っていようともだ。
「呆れた! 死んでも知らんからな!!」
ヨーコちゃんは侮蔑の言葉を吐き捨てながら立ち去った。すまないな、男の闘いに水を差すのはナンセンスというものだ。
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だがGTの勢いは止まらず、もはや竿先さえも海中へ引きずり込まれそうになっている。これは万事休すか......!
「......プチンッ!」
その矢先、竿先から不吉な音がした。