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ー/ー それから ぼくは、どうやって 帰ったかは 覚えていない。もうすっかり暗くなっていた道をまた、足が棒になるくらいに歩いて……気がついたら、目を真っ赤にしたお母さんに抱きしめられていた。
「お母さん、おばあちゃんは? おばあちゃんは、大丈夫なの?」
何回もそうたずねた ぼくに、お母さんは「大丈夫。大丈夫だから……」と言って、なみだを 流していた。
お正月の朝。目を 覚ますと、おばあちゃんが やさしく ぼくの 頭をなでてくれた。
「おばあちゃん、大丈夫なの?」
「大丈夫。もう、すっかり 元気だよ。ごめんねぇ、心配かけて」
「よかった……」
すっかり安心して 泣きそうになっている ぼくに おばあちゃんは にっこりと 笑った。その笑顔は、まるでユキちゃんのようで……ぼくは、思い出した。おばあちゃんの 名前も ユキだったんだ。
「ねぇ……おばあちゃん」
「どうしたんだい?」
「小さい時……ぼくみたいな 泣き虫の 男の子に 会ったことない?」
すると、おばあちゃんは 少し目を丸くしたけれど、すぐにまた、にっこりと笑った。
「そうだねぇ……。昔のことは 覚えてないけれど、夢……ハルくんっていう、泣き虫だけど、すっごくおばあちゃん想いのやさしい男の子の夢は 見たような 気がするよ」
「そっか」
ぼくは おばあちゃんと 顔を見合わせて にっこりと 笑った。
「それより、ハル。いいにおいがしないかい?」
「あ、本当だ。お雑煮のにおい……」
ぼくのおなかの虫がグーとなった。
「今日はごちそう。楽しみだねぇ」
「うん。でも……ぼくは、ごちそうよりも、お年玉よりも、おばあちゃんが 元気になったことが、一番うれしい!」
昨日までより、ちょっぴり大人になったぼくを見て、おばあちゃんがにこにこと笑う。窓の外には、雪で作られた小さな うさぎさんが ちょこんと 置かれていた。
「お母さん、おばあちゃんは? おばあちゃんは、大丈夫なの?」
何回もそうたずねた ぼくに、お母さんは「大丈夫。大丈夫だから……」と言って、なみだを 流していた。
お正月の朝。目を 覚ますと、おばあちゃんが やさしく ぼくの 頭をなでてくれた。
「おばあちゃん、大丈夫なの?」
「大丈夫。もう、すっかり 元気だよ。ごめんねぇ、心配かけて」
「よかった……」
すっかり安心して 泣きそうになっている ぼくに おばあちゃんは にっこりと 笑った。その笑顔は、まるでユキちゃんのようで……ぼくは、思い出した。おばあちゃんの 名前も ユキだったんだ。
「ねぇ……おばあちゃん」
「どうしたんだい?」
「小さい時……ぼくみたいな 泣き虫の 男の子に 会ったことない?」
すると、おばあちゃんは 少し目を丸くしたけれど、すぐにまた、にっこりと笑った。
「そうだねぇ……。昔のことは 覚えてないけれど、夢……ハルくんっていう、泣き虫だけど、すっごくおばあちゃん想いのやさしい男の子の夢は 見たような 気がするよ」
「そっか」
ぼくは おばあちゃんと 顔を見合わせて にっこりと 笑った。
「それより、ハル。いいにおいがしないかい?」
「あ、本当だ。お雑煮のにおい……」
ぼくのおなかの虫がグーとなった。
「今日はごちそう。楽しみだねぇ」
「うん。でも……ぼくは、ごちそうよりも、お年玉よりも、おばあちゃんが 元気になったことが、一番うれしい!」
昨日までより、ちょっぴり大人になったぼくを見て、おばあちゃんがにこにこと笑う。窓の外には、雪で作られた小さな うさぎさんが ちょこんと 置かれていた。
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それから ぼくは、どうやって 帰ったかは 覚えていない。もうすっかり暗くなっていた道をまた、足が棒になるくらいに歩いて……気がついたら、目を真っ赤にしたお母さんに抱きしめられていた。
「お母さん、おばあちゃんは? おばあちゃんは、大丈夫なの?」
何回もそうたずねた ぼくに、お母さんは「大丈夫。大丈夫だから……」と言って、なみだを 流していた。
「お母さん、おばあちゃんは? おばあちゃんは、大丈夫なの?」
何回もそうたずねた ぼくに、お母さんは「大丈夫。大丈夫だから……」と言って、なみだを 流していた。
お正月の朝。目を 覚ますと、おばあちゃんが やさしく ぼくの 頭をなでてくれた。
「おばあちゃん、大丈夫なの?」
「大丈夫。もう、すっかり 元気だよ。ごめんねぇ、心配かけて」
「よかった……」
すっかり安心して 泣きそうになっている ぼくに おばあちゃんは にっこりと 笑った。その笑顔は、まるでユキちゃんのようで……ぼくは、思い出した。おばあちゃんの 名前も ユキだったんだ。
「ねぇ……おばあちゃん」
「どうしたんだい?」
「小さい時……ぼくみたいな 泣き虫の 男の子に 会ったことない?」
すると、おばあちゃんは 少し目を丸くしたけれど、すぐにまた、にっこりと笑った。
「そうだねぇ……。昔のことは 覚えてないけれど、夢……ハルくんっていう、泣き虫だけど、すっごくおばあちゃん想いのやさしい男の子の夢は 見たような 気がするよ」
「そっか」
ぼくは おばあちゃんと 顔を見合わせて にっこりと 笑った。
「それより、ハル。いいにおいがしないかい?」
「あ、本当だ。お雑煮のにおい……」
ぼくのおなかの虫がグーとなった。
「今日はごちそう。楽しみだねぇ」
「うん。でも……ぼくは、ごちそうよりも、お年玉よりも、おばあちゃんが 元気になったことが、一番うれしい!」
昨日までより、ちょっぴり大人になったぼくを見て、おばあちゃんがにこにこと笑う。窓の外には、雪で作られた小さな うさぎさんが ちょこんと 置かれていた。
「おばあちゃん、大丈夫なの?」
「大丈夫。もう、すっかり 元気だよ。ごめんねぇ、心配かけて」
「よかった……」
すっかり安心して 泣きそうになっている ぼくに おばあちゃんは にっこりと 笑った。その笑顔は、まるでユキちゃんのようで……ぼくは、思い出した。おばあちゃんの 名前も ユキだったんだ。
「ねぇ……おばあちゃん」
「どうしたんだい?」
「小さい時……ぼくみたいな 泣き虫の 男の子に 会ったことない?」
すると、おばあちゃんは 少し目を丸くしたけれど、すぐにまた、にっこりと笑った。
「そうだねぇ……。昔のことは 覚えてないけれど、夢……ハルくんっていう、泣き虫だけど、すっごくおばあちゃん想いのやさしい男の子の夢は 見たような 気がするよ」
「そっか」
ぼくは おばあちゃんと 顔を見合わせて にっこりと 笑った。
「それより、ハル。いいにおいがしないかい?」
「あ、本当だ。お雑煮のにおい……」
ぼくのおなかの虫がグーとなった。
「今日はごちそう。楽しみだねぇ」
「うん。でも……ぼくは、ごちそうよりも、お年玉よりも、おばあちゃんが 元気になったことが、一番うれしい!」
昨日までより、ちょっぴり大人になったぼくを見て、おばあちゃんがにこにこと笑う。窓の外には、雪で作られた小さな うさぎさんが ちょこんと 置かれていた。
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