表示設定
表示設定
目次 目次




私の詩

ー/ー



 またあの夢を見た。お父さんを殺す夢。
何度と見た、頭の片隅にこびりついた私の望み。
けどその夢は現実にはできないのかもしれない。
私はあの人に殺される夢も同じくらい何度も見た。

 お母さんがいなくなってから、私とあの人の関係は歪になった。
私とお父さんは互いに憎み合っている。
それでも私はお父さんから離れられない。
私はお父さんのことを憎んでいるはずなのに、どこかでまだ愛情を求めてしまっているから。

 だけど、そんな親子の関係なんて、とっくに無理だと気づいていた。
お母さんがいなくなったのも私のせい。お父さんに殴られるのも私のせい。
お父さんにとって私は、生まれてこなければ良かった忌み子だった。


 あの子は、煙草の火を皮膚に押しつけられたことがあるのだろうか?
あの子は人生の中で、何度「ごめんなさい」とお父さんに謝ったことがあるのだろうか?
純朴そうなあの子は、きっとそんな世界があることなんて知りもしないだろう。

 だから、私はあの子に煙草の火を押しつけてみたい。
あの子に私と同じ気持ちを共有してほしい。

 そしたらもっと、あの子と私は仲良くなれる。
あの子のことをもっと滅茶苦茶にしてあげたい。



スタンプを贈って作者を応援しよう!

次のエピソードへ進む 覗き


みんなのリアクション



おすすめ作品を読み込み中です…



 またあの夢を見た。お父さんを殺す夢。
何度と見た、頭の片隅にこびりついた私の望み。
けどその夢は現実にはできないのかもしれない。
私はあの人に殺される夢も同じくらい何度も見た。
 お母さんがいなくなってから、私とあの人の関係は歪になった。
私とお父さんは互いに憎み合っている。
それでも私はお父さんから離れられない。
私はお父さんのことを憎んでいるはずなのに、どこかでまだ愛情を求めてしまっているから。
 だけど、そんな親子の関係なんて、とっくに無理だと気づいていた。
お母さんがいなくなったのも私のせい。お父さんに殴られるのも私のせい。
お父さんにとって私は、生まれてこなければ良かった忌み子だった。
 あの子は、煙草の火を皮膚に押しつけられたことがあるのだろうか?
あの子は人生の中で、何度「ごめんなさい」とお父さんに謝ったことがあるのだろうか?
純朴そうなあの子は、きっとそんな世界があることなんて知りもしないだろう。
 だから、私はあの子に煙草の火を押しつけてみたい。
あの子に私と同じ気持ちを共有してほしい。
 そしたらもっと、あの子と私は仲良くなれる。
あの子のことをもっと滅茶苦茶にしてあげたい。