サーカスデート
ー/ーそれから数日が経ち、加奈からメッセージがきた。
「ねぇ。智也君、サーカス見に行かない?」
「サーカス?」
「うん。私の職場の福利厚生でね、サーカスの無料チケットが貰えたの」
「無料かぁ。それはいいね。どこでやるの?」
「県外だよ。バスで三時間くらい」
「そうなんだ。じゃあせっかく無料のチケットもあるし、行こうか」
「うん。私、サーカス行った事ないんだー」
「俺もないなー」
「それじゃ来週ね」
「うん」
そうして一週間が経ち、サーカスを見に行く日がやってきた。
俺は待ち合わせの時間よりも先に来て、加奈を待っていた。
加奈は待ち合わせの時間より十五分遅れてやってきた。
「ごめん。お待たせ。スマホどこに置いたか分からなくなって探してて遅くなっちゃった」
「あー、あるよね。そういう時」
「焦ったよー」
「お母さんにスマホ鳴らしてって頼んで鳴らして貰ったんだけど、どこから音出てるか全然分からなくてさ」
「それで結局どこにあったの?」
「私の部屋のベッドの隙間に入り込んでた」
「あー、なるほど。それでちょっと音が籠って聞こえにくかったのか」
「うん。そう」
「まあ見つかってよかったよ。それじゃ行こうか」
バスに乗り込んですぐ、加奈は酔い止め薬を飲んだ。
「最近さ、エグモンやってる?」
「うん。やってるよー」
「昨日から新しいイベントが始まったの知ってる?」
「うん。ガチャイベントでしょ?」
「そう。こいつ強いからさ、絶対にゲットしたかったんだけどガチャの引きが悪くて、なかなか当たらなくてさ」
「私、すぐ当たったよ」
「ええ!?マジで!?それ人権キャラだよ。しかもかなり低確率なんだよ。運良いね」
「人権キャラ?何それ」
「人権キャラっていうのはね、持っているのが前提って言われるくらい重要なキャラクターの事だよ」
「そうなんだ」
「あまりにも当たらなくてさ、本気で課金しようかと思ったんだ。課金寸前で当たってくれて助かったけどね」
「えー、この子。こんなに重要なキャラだったんだ」
「全体連続攻撃のスキルがね、超強いんだよ」
「ああー、確かにこれは強いね」
「うん。バランス崩壊レベルって言われてる」
「他のパーティーは、どういう構成が良いの?」
「そうだな。とりあえずこのキャラを活かす為にバフをかけるキャラとデバフをかけるキャラを置いた方がいいね」
「バフ?バフって何?デバフも分かんない」
「バフっていうのは、攻撃力や防御力をアップさせる技の事だよ。デバフは、その逆で敵の攻撃力や防御力を下げる技の事」
「へぇー、そうなんだ」
「攻撃力と防御力をアップさせて、相手の攻撃力や防御力を下げてから全体連続攻撃すれば、かなり攻略が楽になるよ」
「あー、なるほどねー。じゃあそういうキャラクターの構成にした方がいいんだね」
「うん」
エグモンの会話をしながら、バスの中で盛り上がる。
それからしばらくすると、酔い止め薬が効いたのか、加奈は眠ってしまった。
俺は加奈とバス移動をするのが、実は結構好きだ。
なぜならばこうやって酔い止め薬を飲んで寝ている加奈の寝顔をこっそり見れるからだ。今日も可愛い。
バスに乗って三時間が経ち、目的地の駅に到着した。
加奈を起こし、バスを降りる。
そこからタクシーに乗り込み、公演場所まで行く。
公演場所に到着した。サーカスのテントが張ってある。
受付を済ませ、トイレを済ませてから飲み物を買った。
テントをくぐって中に入り、席に座る。
なかなか広く見渡せる後ろの方の見やすい席だった。
それから時間が来て、サーカスが始まった。
軽快な音楽が流れ始め、天井から出ているロープでアクロバットな動きをしている。
凄い態勢でぐるぐる回ったりしている。
「うわー、いきなり凄いな。目回りそう」
「凄いねー」
続いて出てきたのは、シマウマだった。
シマウマの曲芸が披露される。
「シマウマだー。動物園で見て以来だね」
「あれに乗るんだから凄いよね」
「うん。シマウマ可愛いなぁ」
その後で出てきたのは、ライオンの火の輪くぐりだった。
「おお、ライオンだ」
「ちょ、ちょっと怖いかも」
「どうしたの?智也君」
「いやー、もしもこのライオンが暴走して客席に来たらと思うと……」
「ええー。大丈夫だよ」
「ま……まあそうだけど、やっぱりすぐ近くにライオンがいるってのは、ビビるね」
「あはは」
次に現れたのは、ゾウだった。
長い鼻を使ってフラフープを回したりする器用な姿を見る事ができた。
「あのゾウ、俺よりもフラフープ上手いわ」
「あの大きさで凄いよね」
その次に出てきたのは、オートバイだった。
ブオン!!ブオン!!とエンジン音が鳴り響く。
丸い球体の中に入り、ぐるんぐるんとバイクで走り抜ける。
タイミングが少しでもズレたら大惨事だ。
「うわあ!!すげえ!!」
「あれはタイミング間違えたら最悪だね」
「迫力あるなー」
次に出てきたのは、ピエロだった。
ピエロがコミカルな動きで観客を笑わせながら、玉乗りなどを披露する。
そしてピエロが客席の方に歩いてきた。
前列から後ろの列までピエロが走っていく。
そして俺と加奈の目の前まできた。
そしてピエロは、加奈に手招きした。
「えっ?」
ピエロは、そのまま加奈の手を引いてステージまで連れて行った。
加奈、連れて行かれちゃったよ!!
俺は慌ててスマホのビデオモードにして録画を開始する。
そして加奈は、ピエロに小さなフラフープを三本渡された。
それを自分に向かって投げろとジェスチャーして、加奈に伝える。
ドラムロールが流れて、加奈がピエロに向かってフラフープを投げる。
するとピエロは、腕にフラフープをかけて三本ともキャッチする。
拍手が巻き起こる。
すると加奈は、再びピエロに連れて来られて帰ってきた。
「ビックリしたー。連れて行かれちゃった」
「面白かったよ。あっ、動画撮っておいたよ」
「後で見せて」
「うん」
沢山いる観客の中から加奈が選ばれた奇跡だった。
これは思い出に残る。
次に来たのは、空中ブランコだった。
先ほどのピエロが高い場所から客席に向かって手を振っている。
ピエロは、空中ブランコを成功させる。
しかし何度かやっている時に落ちてしまう。
するとガガーンッというショックって感じの効果音がした後、ネットをよじ登っていき、再び空中ブランコをする。
ドラムロールが流れ、成功するか失敗するかというドキドキ感がする。
そしてピエロは、捕まっている空中ブランコから向こうの空中ブランコへ飛び移り成功する。
拍手が巻き起こる。
続いて出てきたのは、男の人だった。
椅子のようなものを沢山積み上げていって、その頂上で逆立ちをした。
絶妙なバランス感覚だ。
「うわー、バランス凄い」
「おおー、よく落ちないなー」
それからジャグリングや綱渡り等、様々な演目が続いた。
そしてサーカスは、終わりを迎えた。
帰りのバスの中、俺はスマホで撮った加奈の動画を加奈に見せてあげていた。
「おおー、なんか私もサーカスの劇団員みたい」
「あはは。ほんとだね」
「こんな事滅多にないよね?」
「そうだね。ないんじゃないかな」
「貴重な体験ができたなぁ」
加奈と付き合うようになってから、俺は本当に色々な事を経験している。
これからも加奈と一緒に色んな事をして楽しめたらなと思った。
「ねぇ。智也君、サーカス見に行かない?」
「サーカス?」
「うん。私の職場の福利厚生でね、サーカスの無料チケットが貰えたの」
「無料かぁ。それはいいね。どこでやるの?」
「県外だよ。バスで三時間くらい」
「そうなんだ。じゃあせっかく無料のチケットもあるし、行こうか」
「うん。私、サーカス行った事ないんだー」
「俺もないなー」
「それじゃ来週ね」
「うん」
そうして一週間が経ち、サーカスを見に行く日がやってきた。
俺は待ち合わせの時間よりも先に来て、加奈を待っていた。
加奈は待ち合わせの時間より十五分遅れてやってきた。
「ごめん。お待たせ。スマホどこに置いたか分からなくなって探してて遅くなっちゃった」
「あー、あるよね。そういう時」
「焦ったよー」
「お母さんにスマホ鳴らしてって頼んで鳴らして貰ったんだけど、どこから音出てるか全然分からなくてさ」
「それで結局どこにあったの?」
「私の部屋のベッドの隙間に入り込んでた」
「あー、なるほど。それでちょっと音が籠って聞こえにくかったのか」
「うん。そう」
「まあ見つかってよかったよ。それじゃ行こうか」
バスに乗り込んですぐ、加奈は酔い止め薬を飲んだ。
「最近さ、エグモンやってる?」
「うん。やってるよー」
「昨日から新しいイベントが始まったの知ってる?」
「うん。ガチャイベントでしょ?」
「そう。こいつ強いからさ、絶対にゲットしたかったんだけどガチャの引きが悪くて、なかなか当たらなくてさ」
「私、すぐ当たったよ」
「ええ!?マジで!?それ人権キャラだよ。しかもかなり低確率なんだよ。運良いね」
「人権キャラ?何それ」
「人権キャラっていうのはね、持っているのが前提って言われるくらい重要なキャラクターの事だよ」
「そうなんだ」
「あまりにも当たらなくてさ、本気で課金しようかと思ったんだ。課金寸前で当たってくれて助かったけどね」
「えー、この子。こんなに重要なキャラだったんだ」
「全体連続攻撃のスキルがね、超強いんだよ」
「ああー、確かにこれは強いね」
「うん。バランス崩壊レベルって言われてる」
「他のパーティーは、どういう構成が良いの?」
「そうだな。とりあえずこのキャラを活かす為にバフをかけるキャラとデバフをかけるキャラを置いた方がいいね」
「バフ?バフって何?デバフも分かんない」
「バフっていうのは、攻撃力や防御力をアップさせる技の事だよ。デバフは、その逆で敵の攻撃力や防御力を下げる技の事」
「へぇー、そうなんだ」
「攻撃力と防御力をアップさせて、相手の攻撃力や防御力を下げてから全体連続攻撃すれば、かなり攻略が楽になるよ」
「あー、なるほどねー。じゃあそういうキャラクターの構成にした方がいいんだね」
「うん」
エグモンの会話をしながら、バスの中で盛り上がる。
それからしばらくすると、酔い止め薬が効いたのか、加奈は眠ってしまった。
俺は加奈とバス移動をするのが、実は結構好きだ。
なぜならばこうやって酔い止め薬を飲んで寝ている加奈の寝顔をこっそり見れるからだ。今日も可愛い。
バスに乗って三時間が経ち、目的地の駅に到着した。
加奈を起こし、バスを降りる。
そこからタクシーに乗り込み、公演場所まで行く。
公演場所に到着した。サーカスのテントが張ってある。
受付を済ませ、トイレを済ませてから飲み物を買った。
テントをくぐって中に入り、席に座る。
なかなか広く見渡せる後ろの方の見やすい席だった。
それから時間が来て、サーカスが始まった。
軽快な音楽が流れ始め、天井から出ているロープでアクロバットな動きをしている。
凄い態勢でぐるぐる回ったりしている。
「うわー、いきなり凄いな。目回りそう」
「凄いねー」
続いて出てきたのは、シマウマだった。
シマウマの曲芸が披露される。
「シマウマだー。動物園で見て以来だね」
「あれに乗るんだから凄いよね」
「うん。シマウマ可愛いなぁ」
その後で出てきたのは、ライオンの火の輪くぐりだった。
「おお、ライオンだ」
「ちょ、ちょっと怖いかも」
「どうしたの?智也君」
「いやー、もしもこのライオンが暴走して客席に来たらと思うと……」
「ええー。大丈夫だよ」
「ま……まあそうだけど、やっぱりすぐ近くにライオンがいるってのは、ビビるね」
「あはは」
次に現れたのは、ゾウだった。
長い鼻を使ってフラフープを回したりする器用な姿を見る事ができた。
「あのゾウ、俺よりもフラフープ上手いわ」
「あの大きさで凄いよね」
その次に出てきたのは、オートバイだった。
ブオン!!ブオン!!とエンジン音が鳴り響く。
丸い球体の中に入り、ぐるんぐるんとバイクで走り抜ける。
タイミングが少しでもズレたら大惨事だ。
「うわあ!!すげえ!!」
「あれはタイミング間違えたら最悪だね」
「迫力あるなー」
次に出てきたのは、ピエロだった。
ピエロがコミカルな動きで観客を笑わせながら、玉乗りなどを披露する。
そしてピエロが客席の方に歩いてきた。
前列から後ろの列までピエロが走っていく。
そして俺と加奈の目の前まできた。
そしてピエロは、加奈に手招きした。
「えっ?」
ピエロは、そのまま加奈の手を引いてステージまで連れて行った。
加奈、連れて行かれちゃったよ!!
俺は慌ててスマホのビデオモードにして録画を開始する。
そして加奈は、ピエロに小さなフラフープを三本渡された。
それを自分に向かって投げろとジェスチャーして、加奈に伝える。
ドラムロールが流れて、加奈がピエロに向かってフラフープを投げる。
するとピエロは、腕にフラフープをかけて三本ともキャッチする。
拍手が巻き起こる。
すると加奈は、再びピエロに連れて来られて帰ってきた。
「ビックリしたー。連れて行かれちゃった」
「面白かったよ。あっ、動画撮っておいたよ」
「後で見せて」
「うん」
沢山いる観客の中から加奈が選ばれた奇跡だった。
これは思い出に残る。
次に来たのは、空中ブランコだった。
先ほどのピエロが高い場所から客席に向かって手を振っている。
ピエロは、空中ブランコを成功させる。
しかし何度かやっている時に落ちてしまう。
するとガガーンッというショックって感じの効果音がした後、ネットをよじ登っていき、再び空中ブランコをする。
ドラムロールが流れ、成功するか失敗するかというドキドキ感がする。
そしてピエロは、捕まっている空中ブランコから向こうの空中ブランコへ飛び移り成功する。
拍手が巻き起こる。
続いて出てきたのは、男の人だった。
椅子のようなものを沢山積み上げていって、その頂上で逆立ちをした。
絶妙なバランス感覚だ。
「うわー、バランス凄い」
「おおー、よく落ちないなー」
それからジャグリングや綱渡り等、様々な演目が続いた。
そしてサーカスは、終わりを迎えた。
帰りのバスの中、俺はスマホで撮った加奈の動画を加奈に見せてあげていた。
「おおー、なんか私もサーカスの劇団員みたい」
「あはは。ほんとだね」
「こんな事滅多にないよね?」
「そうだね。ないんじゃないかな」
「貴重な体験ができたなぁ」
加奈と付き合うようになってから、俺は本当に色々な事を経験している。
これからも加奈と一緒に色んな事をして楽しめたらなと思った。
みんなのリアクション
まだリアクションはありません。最初の一歩を踏み出しましょう!
おすすめ作品を読み込み中です…
作者の他の作品
この作者の他作品はありません。
この作品と似た作品
似た傾向の作品は見つかりませんでした。
この作品を読んだ人が読んでいる作品
読者の傾向からおすすめできる作品がありませんでした。
おすすめ作品は現在準備中です。
おすすめ作品の取得に失敗しました。時間をおいて再度お試しください。