⑦ 頁 猫菜こん 様part
ー/ー
「誰のだと思う?」
ボクは彼女を試すように、手に持つ傘を見て返答する。
意地悪だよね。でも、仕方ないじゃないか。
……僕のせいで悩む君を、見ていたいんだから。
「うーん……もしかしてコンビニから盗ったやつ……?」
「……少なくともそんな事はしてないよ」
「じゃあ友達から盗ったやつ?」
「……どうして盗った限定になるの?」
酷い言われようだ。答えを知ってるはずなのに、彼女はお返しだと言わんばかりにクスクス笑う。
ボクが盗むわけないじゃないか。それは道徳に反する事になるし。
「誰のものでもないんでしょ、その傘」
「分かってるなら最初からそう言ってよ」
「質問を質問で返してきたキミが悪い」
ボクの意地悪を根に持ってしまったらしい。彼女はふんっとそっぽを向いてしまった。
降り続ける雨が、温情のようにボクたちに襲いかかる。
傘を貫いて、頬を、腕を、服を所々濡らしていく。
ボクが持っているこの傘は、落ちていたもの。
落ちていたものを拾うなんてそれこそ道徳に反するんだろうけど、何故か拾ってしまったのだ。
そこに意味なんて、全くない。
「じゃあ、その傘は捨てよ?」
「え?」
「だって……誰のものでもないんだったら、キミにも必要じゃないよね?」
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意地悪だよね。でも、仕方ないじゃないか。
……僕のせいで悩む君を、見ていたいんだから。
「うーん……もしかしてコンビニから盗ったやつ……?」
「……少なくともそんな事はしてないよ」
「じゃあ友達から盗ったやつ?」
「……どうして盗った限定になるの?」
酷い言われようだ。答えを知ってるはずなのに、彼女はお返しだと言わんばかりにクスクス笑う。
ボクが盗むわけないじゃないか。それは道徳に反する事になるし。
「誰のものでもないんでしょ、その傘」
「分かってるなら最初からそう言ってよ」
「質問を質問で返してきたキミが悪い」
ボクの意地悪を根に持ってしまったらしい。彼女はふんっとそっぽを向いてしまった。
降り続ける雨が、温情のようにボクたちに襲いかかる。
傘を貫いて、頬を、腕を、服を所々濡らしていく。
ボクが持っているこの傘は、落ちていたもの。
落ちていたものを拾うなんてそれこそ道徳に反するんだろうけど、何故か拾ってしまったのだ。
そこに意味なんて、全くない。
「じゃあ、その傘は捨てよ?」
「え?」
「だって……誰のものでもないんだったら、キミにも必要じゃないよね?」