【資料】 第68期事業報告書
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ヤシマコーポレーション株式会社
第68期 事業報告書(抜粋)
対象期間:202X年4月1日〜202X年3月31日
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株主の皆様へ
当期も、厳しい事業環境のなかではありますが、全社一丸となって企業価値の向上に取り組んでまいりました。
とりわけ異界資源事業については、操業体制の抜本的な見直しにより収益性の改善が進んでおり、次期以降の成長ドライバーとしての期待がいっそう高まっております。
引き続きご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。
代表取締役社長 三輪 幹生
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1. 事業概況
1-1. 金属資源部門
(略)
1-2-4. 異界資源事業
(1) 事業環境
わが国の異界特区を通じた資源・サービスの輸出入に係る市場は、ゲート接続以降の累積投資効果もあり、年間約3兆円規模(政府推計、廃棄物処理関連を含む)に達しております。
もっとも、これは当初期待された数十兆円規模の市場予測と比較すれば限定的な水準にとどまっており、その主因は越界障害(CRIP)による精密機器・化学製品等の不安定化であります。
このうち商社が取扱・受託する規模は推定1兆円〜1兆8,000億円であり、主要商社5〜10社が案件ベースで参入しております。
財閥系最大手による建設・警備一括受託、生体資源のR&D枠、封印物流・保険スキーム等、各社の主戦場は多岐にわたりますが、希少資源の商流・信用・権益を巡る競争は依然として活発であります。
越界障害への対応として不可欠とされる高耐性人材(アンカー)の確保は、業界全体の課題です。
政府の異界特区管理本部は、現地拠点における常駐アンカーの増強を各社に要請しておりますが、常駐に伴う健康影響の可能性に鑑み、義務化には至っておりません。
現行制度では、常駐密度の高い企業ほど行政手続の迅速化やレベル間の巡回負担軽減等のインセンティブが付与される設計となっております。
(2) 当社の位置づけ
当社の異界特区関連事業の取扱規模は、当期において約1,500億円(前期比+8.2%)であり、このうちミスリル採掘事業が約900億円(同構成比60%)を占めております。
その他の事業(研究素材取扱、生活物資供給、現地調達、各種請負等)が約600億円であります。
当社連結ベースの当期純利益に対し、異界資源事業の純利益寄与は約7〜8%であり、全社収益における位置づけは「主柱ではないが、高収益かつ安定的な重点事業」であります。
とりわけミスリル事業は、事業利益率25%、EBITDA利益率35%と、当社の全事業セグメント中で最も高い収益性を有しております。
(3) ミスリル事業
a) 製品概要
ミスリルは異界産の希少金属であり、少量の添加(0.3〜2.0重量%)により母材合金の耐食性・耐硫化性・耐塩素性を飛躍的に向上させる特性を有します。
とりわけ高温腐食環境下での耐用年数が従来の代替材と比較して2〜5倍に延伸されることが確認されており、化学プラント、焼却炉、海水系熱交換器等の腐食環境向け特殊合金の添加材として需要が拡大しております。
主な販売先は、国内外の特殊合金メーカー、化学プラントメーカー、重電メーカー等であり、平均販売単価は約16万円/kg(輸出B2Bベース)であります。
b) 操業実績
当期のミスリル製品出荷量は約560トン(前期比▲4.1%)であり、原鉱採掘量は約22,000トン(鉱石品位約3%、回収率約85%)でありました。
前期比での減少は、下半期における操業体制の移行に伴う一時的な生産調整によるものであり、通期の販売単価は安定して推移しております。
当社は、レベル2近郊に位置する第4鉱区において操業主体(オペレーター)として採掘を行ってまいりましたが、当期下半期より、現場作業の業務委託化を実施いたしました。
従来は当社が直接雇用する現地採用作業員(約150名:採掘・運搬約80名、選鉱・一次精錬約45名、保全・安全・倉庫約25名)により操業しておりましたが、越界障害に起因する機材の経年劣化、削孔機二基を含む重機類の稼働率低下、作業環境の特殊性に伴う安全衛生上の課題の顕在化により、管理負荷が増大しておりました。
業務委託化により、操業に係る人件費及び安全管理コストの削減を実現するとともに、現地管理部門の業務負荷を大幅に軽減しております。
受託先は現地の実績ある労務供給事業者であり、ドワーフ族の熟練鉱員を中心とした操業体制への移行を完了しております。
今後は、採掘権益の一部譲渡(ファームアウト)に加え、共同事業化、JV組成、事業再編等も視野に入れた事業ポートフォリオの最適化を検討してまいります。
c) 収益構造
|項目 |当期実績 |前期実績 |
|売上高 |約900億円 |約940億円 |
|EBITDA |約315億円(利益率35%)|約330億円 |
|事業利益(EBIT相当)|約225億円(同25%) |約235億円 |
|セグメント純利益 |約153億円(同17%) |約160億円 |
前期比での減収は、前述の体制移行に伴う一時的な生産調整が主因であります。
業務委託化による操業コスト削減効果は次期以降に本格的に発現する見込みであり、利益率のさらなる改善を見込んでおります。
(4) 現地調達事業(新規)
当期より、現地産の希少素材の調達事業を新たに開始いたしました。
現地市場に流通する希少素材であって、越界リスク(CRR)が低評価で有用性を認められる資源を発見し、国際条約(越界資源の国際登録に関するインスブルック条約)に基づく登録を目指すとともに、現地の信用ある取引先を通じた安定的な商流の構築を進めてまいります。
条約に基づく効果認定(特性公開)を待つ段階の素材も含め、先行的に調達ルートを確保することで、認定後の需要急増に対して独占的な供給体制を構築する方針であります。
本事業は現時点では収益寄与が限定的でありますが、中期的には第二の収益柱として育成してまいります。
(5) 人材と組織
異界資源事業の拡大にあたり、高耐性人材の確保及び育成は引き続き最重要課題であります。
当社の異界資源事業室(異界統括オフィス)は、レベル1(国内管理拠点)に約150名、レベル2(現地交流エリア)に派遣要員約40名及びリエゾン(現地人協力者)要員約20名を配置しております。
一方、現地における24時間常駐のアンカーは現在1名であり、現地事業の規模に対して著しく手薄な体制となっております。
レベル1の要員は志望者の増加に伴い充足が進んでおりますが、レベル2以深への配置転換に応じる人材は依然として限定的であり、要員構成に顕著な偏りが生じております。
高耐性保持者の母数が限られるなか、常駐に伴う健康リスクに対する制度的な補償体系が業界全体として未整備であることが、人材確保の最大の障壁となっております。
当社においても、任務配分・ローテーション・補償制度の設計が十分に追いついておらず、現場への負荷集中が生じている実態がございます。
この点は人事施策上の最優先課題として認識しており、次期以降、関連制度の整備を加速してまいります。
(6) 今後の見通し
異界特区を取り巻く事業環境は、越界障害の制約のもとではありますが、中長期的には拡大基調を維持するものと見込んでおります。
ミスリルの需要は、耐食材料分野における代替材不在の状況が継続する限り底堅く推移する見通しであり、業務委託化による収益性改善効果と相まって、安定的な利益貢献が期待されます。
当社は、ミスリル採掘事業の収益基盤の維持・強化と現地調達事業の育成を両輪とし、異界資源事業の持続的な成長を目指してまいります。
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(以下、化学品部門、食品部門、不動産部門の概況は省略)
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