幕間〜泣き虫なケモノのおはなし〜③
ー/ー 村を襲った黒いケモノをやっつけたことで、村人や狩人は、白いケモノの家に遊びに来るようになりました。
人間の友だちが出来た白いケモノは毎日毎日、遊び続け、楽しく暮らすことができました。
「人間たちは、優しいなあ。仲良くなれて、ほんとうに良かった」
人間たちと仲良くなれた白いケモノは、嬉しく思いました。
けれども、白いケモノには、気になることがありました。
一番の友だちだった黒いケモノが、一度も遊びに来ないのです。
いま、村人や狩人と仲良く暮らせているのは、黒いケモノのおかげです。
「人間たちとは仲良くなれたけど、また、クロ君と話したいな」
そう思った白いケモノは、村人や狩人と仲良く出来ていることを伝えようと、黒いケモノの家をたずねることにしました。
白いケモノが、山のずっと奥にある黒いケモノの家をたずねると、家の戸は固くしまっています。
戸の横には、手紙が貼ってありました。
シロくんへ
ニンゲンたちとは いつまでも なかよく まじめにつきあって たのしく へいわにくらしてください
ぼくはしばらく キミにはおめにかかりません
このままキミとつきあいをつづければ ニンゲンがキミをうたがうことがあるかもしれません
うすきみワルくおもうかもしれません
それは ぼくにとってもツマラナイ
そう かんがえて ぼくはこれから とおくに でかけることにしました
ながいながい おでかけに なるかもしれません
それでも ぼくは どこにいても キミのことをわすれません
どこかで また あうひがあるかもしれません
さようなら シロくん
からだを だいじにしてください
いつまでも キミのともだち
クロ
白いケモノは黙って手紙を読みました。
二度も三度も読みました。
「クロ君…………」
戸に手をかけて、顔を手紙に押し付け、涙を流して泣きました。
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