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不死鳥フェニックス

ー/ー



 ついに——勇者が魔王城に乗り込んできた!



 応戦する魔族たち!
 魔王の元に辿り着かせるわけにはいかない!



 エリシアとミノタウロスは、魔王城の屋上で彼らを待ち受けることにした。



 ——ヒュウウゥ……



 夜風が吹く屋上。

 勇者一行が姿を現した。



「現れたな……魔王の手先め……!」

「これで終わりよ!」



 召喚術師が魔法陣を描く!



 ——バシュウウウウウウ!



 魔法陣から現れたのは——。



 ——ギャアアアアアアス!!



 全身が炎に包まれた伝説の不死鳥——「フェニックス」!



 ——バッサバッサ!!



 フェニックスは屋上を旋回し、エリシアたちに急接近!



「おおおお! 暑いですわね!」

「うおおおお! これは手強いですぞ!」



 フェニックスは再び距離を取り、大きく翼を広げた。



(……次の攻撃が来ますわね!)



 エリシアは、静かに一歩前へ出た。



「どうやら私も、少しだけ力を出す必要がありますわね〜。」

「そうですなぁ……腕が鳴りますなぁ。」



 ——フェニックス、勢いよく急接近!



 ——バッサバッサバッサ!



「おおおおぉ……」



 しかし、それにしても——

 なんと美しいことか。

 できれば魔王軍に引き入れたかったが……



 ——バッサバッサバッサ!



「すごい炎ですわ……!」

「肌が焦げそうですぞ……!」



 そして、再び遠ざかっていくフェニックス。



「距離を取りましたわね……。」

「エリシア殿、今のうちに強化魔法を!」



 しかし——



 フェニックスはすぐさま旋回し、再び突撃してくる!



「おおおおお!」
「うおおお……!」



 ——バッサバッサバッサ……





 ……そして、そのまま遠くに離れていった。





「おおおぉ……」
「……」



 ——バッサバッサバッサ!



 また近づいてきた!



「……」
「……」



 エリシアは、じっとフェニックスの動きを見つめながら、ふと勇者に向かってポツリと呟いた。



「もしかして……」

「どうした!? 恐怖で声も出ないだろう!」



 ——スウウウゥ……



 エリシアは、勇者をじっと見つめ、静かに問いかける。





「今までの冒険、全部アレでなんとかなった感じですの?」





「……」
「……」



 勇者、堂々と答える。



「そうだ!」



 ——バッサバッサバッサ



 フェニックス、上空をずっと行ったり来たり。



 ——ギャアアアアス!!



「……」
「……」



(……これ、もしかしてずっとこうなのでは?)



 エリシアとミノタウロスは、無言でフェニックスを見つめ続けた——。



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 ついに——勇者が魔王城に乗り込んできた!
 応戦する魔族たち!
 魔王の元に辿り着かせるわけにはいかない!
 エリシアとミノタウロスは、魔王城の屋上で彼らを待ち受けることにした。
 ——ヒュウウゥ……
 夜風が吹く屋上。
 勇者一行が姿を現した。
「現れたな……魔王の手先め……!」
「これで終わりよ!」
 召喚術師が魔法陣を描く!
 ——バシュウウウウウウ!
 魔法陣から現れたのは——。
 ——ギャアアアアアアス!!
 全身が炎に包まれた伝説の不死鳥——「フェニックス」!
 ——バッサバッサ!!
 フェニックスは屋上を旋回し、エリシアたちに急接近!
「おおおお! 暑いですわね!」
「うおおおお! これは手強いですぞ!」
 フェニックスは再び距離を取り、大きく翼を広げた。
(……次の攻撃が来ますわね!)
 エリシアは、静かに一歩前へ出た。
「どうやら私も、少しだけ力を出す必要がありますわね〜。」
「そうですなぁ……腕が鳴りますなぁ。」
 ——フェニックス、勢いよく急接近!
 ——バッサバッサバッサ!
「おおおおぉ……」
 しかし、それにしても——
 なんと美しいことか。
 できれば魔王軍に引き入れたかったが……
 ——バッサバッサバッサ!
「すごい炎ですわ……!」
「肌が焦げそうですぞ……!」
 そして、再び遠ざかっていくフェニックス。
「距離を取りましたわね……。」
「エリシア殿、今のうちに強化魔法を!」
 しかし——
 フェニックスはすぐさま旋回し、再び突撃してくる!
「おおおおお!」
「うおおお……!」
 ——バッサバッサバッサ……
 ……そして、そのまま遠くに離れていった。
「おおおぉ……」
「……」
 ——バッサバッサバッサ!
 また近づいてきた!
「……」
「……」
 エリシアは、じっとフェニックスの動きを見つめながら、ふと勇者に向かってポツリと呟いた。
「もしかして……」
「どうした!? 恐怖で声も出ないだろう!」
 ——スウウウゥ……
 エリシアは、勇者をじっと見つめ、静かに問いかける。
「今までの冒険、全部アレでなんとかなった感じですの?」
「……」
「……」
 勇者、堂々と答える。
「そうだ!」
 ——バッサバッサバッサ
 フェニックス、上空をずっと行ったり来たり。
 ——ギャアアアアス!!
「……」
「……」
(……これ、もしかしてずっとこうなのでは?)
 エリシアとミノタウロスは、無言でフェニックスを見つめ続けた——。