青条揚羽
ー/ー 降り注ぐ日を浴びて青い筋を輝かせながら、徐々に羽を開いてゆく。何処からともなく、ふらりと現れた青条揚羽(アオスジアゲハ)は、アスファルトに撒かれた水に、長い口吻を伸ばしていた。黒い地面に止まるそれは美しくて……しかし、得も言われぬ神々しさも漂わせていて、近付くことが躊躇われた。
少年時代には、蝶を見るだけで、心躍らせていた。虫採り網を構えて、其奴に被せようとして……だけれども寸前のところで逃げられて、悔しがっていたことを思い出した。
「クスノキ、で育つのだったかな」
僕は幼い頃の記憶を辿った。
揚羽蝶の仲間はそれぞれ、幼虫時代には特定の種類の植物の葉を食べる。みかんの葉や人参の葉などを食べる種類があるが、青条揚羽は確か、クスノキだった。そう意識して周囲を見ると、クスノキと思われる大きな街路樹が、猛烈な日差しを遮断してくれていた。この青条揚羽も、何処か優しさを感じるこの木に育まれていたのかも知れない。
少年時代には、蝶を見るだけで、心躍らせていた。虫採り網を構えて、其奴に被せようとして……だけれども寸前のところで逃げられて、悔しがっていたことを思い出した。
「クスノキ、で育つのだったかな」
僕は幼い頃の記憶を辿った。
揚羽蝶の仲間はそれぞれ、幼虫時代には特定の種類の植物の葉を食べる。みかんの葉や人参の葉などを食べる種類があるが、青条揚羽は確か、クスノキだった。そう意識して周囲を見ると、クスノキと思われる大きな街路樹が、猛烈な日差しを遮断してくれていた。この青条揚羽も、何処か優しさを感じるこの木に育まれていたのかも知れない。
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