好きの種類
ー/ー 恋をしたことがないのはおかしいなんて、一体誰が決めたんだろう。
『ええっ!? 朝陽、片想いもしたことないの!?』
仕事へ向かうため、まだ雪の残る広大な平原を駆けながら、昨日大学で友達に言われたことをふと思い出した。
「好き」は知ってる。
家族が好き。友達が好き。クジラが好き。
だけど、「付き合ってください」が伴う「好き」を、あたしは知らない。みんなが愛とか恋とかいうやつ。
それは、あたしが知ってる「好き」より、もっといいものなんだろうか。
クジラを解剖する時の興奮より、もっと熱いものなんだろうか。
そんなことを考えながら地面を一蹴りするたびに、あたしの身体はぐんと大きく跳ねて前進した。
風に乗って走るような感覚が心地よい。考えても分からないことを考えるのが、なんだか馬鹿らしくなった。
もう、鼻歌でも歌っちゃえ。
あと、お腹空いたな。
やがて、遠くの酪農地帯にぽつんと佇むサイロが見えてきた。
その上に、二つの人影が立つ。兄の疾風と、幼馴染の虎太郎。
あの二人も、まあどっちかというと「好き」の部類に入る。
なんか癪だから、本人たちには言わないけど。
……でも、二人とも同じ「好き」かと言ったら、ちょっとよく分からない。
まあいいや。
よし、熊狩りの時間だ―――!
『ええっ!? 朝陽、片想いもしたことないの!?』
仕事へ向かうため、まだ雪の残る広大な平原を駆けながら、昨日大学で友達に言われたことをふと思い出した。
「好き」は知ってる。
家族が好き。友達が好き。クジラが好き。
だけど、「付き合ってください」が伴う「好き」を、あたしは知らない。みんなが愛とか恋とかいうやつ。
それは、あたしが知ってる「好き」より、もっといいものなんだろうか。
クジラを解剖する時の興奮より、もっと熱いものなんだろうか。
そんなことを考えながら地面を一蹴りするたびに、あたしの身体はぐんと大きく跳ねて前進した。
風に乗って走るような感覚が心地よい。考えても分からないことを考えるのが、なんだか馬鹿らしくなった。
もう、鼻歌でも歌っちゃえ。
あと、お腹空いたな。
やがて、遠くの酪農地帯にぽつんと佇むサイロが見えてきた。
その上に、二つの人影が立つ。兄の疾風と、幼馴染の虎太郎。
あの二人も、まあどっちかというと「好き」の部類に入る。
なんか癪だから、本人たちには言わないけど。
……でも、二人とも同じ「好き」かと言ったら、ちょっとよく分からない。
まあいいや。
よし、熊狩りの時間だ―――!
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