#02
ー/ー 今回の横浜旅行で私達は、ホテルなどに泊まらず、カオルの親戚の家に厄介になった。
四人が一斉に押しかけるのは無理があるので、私とるん、舞とカオルのペアに分かれて別々の家に厄介になったのだ。
「カオルの親戚に、いい男がいればよかったんだけど」
せっかく話を変えようとしているのに、舞はまだ恋人が出来なかったのを引き摺っている。横浜では一番はしゃいでいたくせに、帰ってきた途端、空気の抜けた風船のようにしぼんでしまっている。
「私は楽しかったな。色々とカエルのグッズも買えたし」
るんは、カエルのグッズを集めるのが趣味である。行く先々で可愛らしいデザインのカエルグッズを買って喜んでいた。
ちなみに、本物のカエルは大の苦手。
「慎弥へのプレゼントも買えたし」
私達の中で唯一彼氏持ちのるんは、舞のイライラを煽ってしまいそうな発言を悪気なくこぼす。
「どうして、るんなんかに恋人が出来て、私には出来ないんだろう」
「恋人は、出来るものじゃなくて作るものだよ」
「えっ、るんって、自分から告白したの?」
大人しいるんが大胆なことを言うので、カオルは意外そうに問いかける。正直なところ、私もるんから告白するなんて夢にも思わなかった。
「恥ずかしかったけど、自分から告白したよ。だって、ずっと『好きです』て視線を送ったり、行動を起こしたりしても気付いてくれないから、言葉で伝えないと駄目だなって」
「逆ナンじゃん」
「逆ナンじゃなくて、告白!」
るんにしては珍しく、声を大にして舞の発言を否定する。
なんでもない、友達といる時間が楽しかった。
たまたま同じ辺りに住み、たまたま同じ高校に通い、たまたま友達になった関係。偶然が生んでくれたこの関係の期限が、そろそろ切れてしまう。
店内の時計が進んでいく。あの秒針が何回円を描いたら、私達は卒業するのだろう?
それは分からないが、卒業まで半年と少し。来年の今頃は、こうして四人で集まる機会は減り、新たに出来た仲間と過ごす時間が増えるのだろう。
「明日から、学校だね」
私の耳には、三人の会話が届いていなかった。ただ、不意に独り言のように呟いてしまった。
「なに、辛気臭いことを言ってるの」
舞が、呆れたように言う。
「もうすぐ、卒業だなと思って」
四人が一斉に押しかけるのは無理があるので、私とるん、舞とカオルのペアに分かれて別々の家に厄介になったのだ。
「カオルの親戚に、いい男がいればよかったんだけど」
せっかく話を変えようとしているのに、舞はまだ恋人が出来なかったのを引き摺っている。横浜では一番はしゃいでいたくせに、帰ってきた途端、空気の抜けた風船のようにしぼんでしまっている。
「私は楽しかったな。色々とカエルのグッズも買えたし」
るんは、カエルのグッズを集めるのが趣味である。行く先々で可愛らしいデザインのカエルグッズを買って喜んでいた。
ちなみに、本物のカエルは大の苦手。
「慎弥へのプレゼントも買えたし」
私達の中で唯一彼氏持ちのるんは、舞のイライラを煽ってしまいそうな発言を悪気なくこぼす。
「どうして、るんなんかに恋人が出来て、私には出来ないんだろう」
「恋人は、出来るものじゃなくて作るものだよ」
「えっ、るんって、自分から告白したの?」
大人しいるんが大胆なことを言うので、カオルは意外そうに問いかける。正直なところ、私もるんから告白するなんて夢にも思わなかった。
「恥ずかしかったけど、自分から告白したよ。だって、ずっと『好きです』て視線を送ったり、行動を起こしたりしても気付いてくれないから、言葉で伝えないと駄目だなって」
「逆ナンじゃん」
「逆ナンじゃなくて、告白!」
るんにしては珍しく、声を大にして舞の発言を否定する。
なんでもない、友達といる時間が楽しかった。
たまたま同じ辺りに住み、たまたま同じ高校に通い、たまたま友達になった関係。偶然が生んでくれたこの関係の期限が、そろそろ切れてしまう。
店内の時計が進んでいく。あの秒針が何回円を描いたら、私達は卒業するのだろう?
それは分からないが、卒業まで半年と少し。来年の今頃は、こうして四人で集まる機会は減り、新たに出来た仲間と過ごす時間が増えるのだろう。
「明日から、学校だね」
私の耳には、三人の会話が届いていなかった。ただ、不意に独り言のように呟いてしまった。
「なに、辛気臭いことを言ってるの」
舞が、呆れたように言う。
「もうすぐ、卒業だなと思って」
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