第31話【テラ編】社畜の屍を超えてゆけ!魔王城正面玄関よりお邪魔しますわ(物理)
ー/ー第31話【テラ編】社畜の屍を超えてゆけ!魔王城正面玄関よりお邪魔しますわ(物理)
「テラ様!このままでは城壁に激突します!」
馬車の車輪が悲鳴を上げ、砂煙が竜巻となって魔王領の荒野を駆け抜ける。
〝殴り込み〟の言葉通り、テラを乗せた馬車は、巨大な城壁を前にしても加速し続けていた。
「止めるな!ブレーキなんて、魔王に〝ビビった〟と思われるだろ!アクセル全開だ!突撃こそが最大の挨拶だろ!」
城門前には、魔王城の精鋭であるスケルトン兵団が槍を構え、整然と並んでいた。彼らは魔王軍の最下層を支える真面目な社畜たちだ。
「ひ、ひええええええええ!?勇者ご一行が、馬車で特攻を仕掛けてきたぞぉぉぉ!??」
「入館手続きは!?アポイントメントは!?」
「おいおい、時速100キロは出てるぞ!馬の足が発火してるんじゃないか?!」
「やばい、入館証の確認どころか、これ物理的に止めるの無理だろ。……今日のシフト、誰か代わってくれないか?」
「馬鹿者!我らは社畜!骨の一個になっても門を守るのが契約……あ、ちょっと待て、あの勇者、今〝ですわ〟って叫ばなかったか!?」
「お邪魔しますわぁぁぁ!!」
馬車が門に激突する直前、テラは御者台から跳躍。
そのまま空中でお守りのスイッチが誤作動し、お上品な掛け声と共に聖剣を門の継ぎ目に叩き込んだ。
――ドゴォォォォォォン!!
数百年の歴史を誇る剛門が、まるで煎餅のように粉々に砕け散る。
「ぐわあああ!門の修繕積立金がぁぁ!」
「ひいい、破片が、破片が骨に刺さる!誰かボンド持ってこい、瞬間接着剤だ!」
「ぐわあああ!?あ、頭蓋骨が!頭蓋骨が粉砕されたぁぁ!」
「見てください隊長!私の下半身が、あんな遠くの街灯に引っかかってます!」
「気合で戻れ!労災は下りんぞ!接着剤がなければ、そこらのガムでも使ってくっつけろぉぉ!」
バラバラになりながらも、健気に自分のスペアパーツを探して修復を試みるスケルトンたちを蹴散らし、テラは突き進む。
「は、速い!テラ様の城門突破、あまりにも物理的すぎます!」
砕いた門の破片をものともせず、テラは城内へとズカズカと足を入れた。
その先には、魔王軍の幹部たちが待ち構える広大なエントランスホールが広がっている。
「来たな!勇者!」
ホールの吹き抜けに浮かぶ浮遊円盤。そこに立っていたのは、ツナギをラフに着崩し、巨大なレンチを肩に担いだ水色の髪の少女、メルクリアだった。
「ボクの設計した〝おもてなしルート〟へようこそ!!」
メルクリアが腰のスイッチを叩くと、壁の中から無数のガトリング砲がせり出してきた。
「テ、テラ様!今度こそ本格的な罠です!蜂の巣にされますよ!」
「安心しなよ。ボクの最高傑作、全自動・勇者迎撃システム〝ハリケーン・お掃除・マークII〟が、君を塵一つ残さず片付けてあげるからさ!」
「……お掃除。お前、今〝お掃除〟っつったか?」
テラの額に青筋が浮かぶ。呪いのお守りで強要されていた〝お掃除(粉砕)〟のトラウマが沸点に達した。
「お掃除は、さっきもう十分やったんだよ!!ぶち壊して差し上げますわぁぁ!!」
「えっ、何そのキャラ?ちょっ、そこはメイン回路……ああっ!ボクの自慢の砲台が、リボン結びにされてる!?」
「これもお掃除!あれもお掃除!!」
テラが砲身を力任せにひん曲げ、引き抜き、無理やり隣の砲台と連結した迎撃システムは、もはや制御不能の鉄クズと化していた。
回路がショートし、メルクリアの足元の円盤までバチバチと火花を吹き始める。
「や、やめろ勇者!その装置、城の年間予算の半分がかかってるんだぞ!」
「ああっ、メルクリア様!自爆シークエンスが始まってます!逃げましょう!!」
「わわわ、制御不能だよ!ボクの計算では、ボクっ娘属性でテラが油断するはずだったのに――あ、熱い!爆発するぅぅ!」
――ドガァァァァァァン!!
城内に設置されたすべてのトラップが連鎖的に爆発。メルクリアは自らの爆風に煽られ、黒焦げになりながら「僕の傑作があああ!」と叫んで吹き飛んでいった。
煙の中から、テラがフリフリのお守りを揺らしながら悠然と現れる。
「……ふぅ。スッキリしたぜ!」
「テラ様……。今の、どっちが悪役か分からなかったです……」
「テラ様!このままでは城壁に激突します!」
馬車の車輪が悲鳴を上げ、砂煙が竜巻となって魔王領の荒野を駆け抜ける。
〝殴り込み〟の言葉通り、テラを乗せた馬車は、巨大な城壁を前にしても加速し続けていた。
「止めるな!ブレーキなんて、魔王に〝ビビった〟と思われるだろ!アクセル全開だ!突撃こそが最大の挨拶だろ!」
城門前には、魔王城の精鋭であるスケルトン兵団が槍を構え、整然と並んでいた。彼らは魔王軍の最下層を支える真面目な社畜たちだ。
「ひ、ひええええええええ!?勇者ご一行が、馬車で特攻を仕掛けてきたぞぉぉぉ!??」
「入館手続きは!?アポイントメントは!?」
「おいおい、時速100キロは出てるぞ!馬の足が発火してるんじゃないか?!」
「やばい、入館証の確認どころか、これ物理的に止めるの無理だろ。……今日のシフト、誰か代わってくれないか?」
「馬鹿者!我らは社畜!骨の一個になっても門を守るのが契約……あ、ちょっと待て、あの勇者、今〝ですわ〟って叫ばなかったか!?」
「お邪魔しますわぁぁぁ!!」
馬車が門に激突する直前、テラは御者台から跳躍。
そのまま空中でお守りのスイッチが誤作動し、お上品な掛け声と共に聖剣を門の継ぎ目に叩き込んだ。
――ドゴォォォォォォン!!
数百年の歴史を誇る剛門が、まるで煎餅のように粉々に砕け散る。
「ぐわあああ!門の修繕積立金がぁぁ!」
「ひいい、破片が、破片が骨に刺さる!誰かボンド持ってこい、瞬間接着剤だ!」
「ぐわあああ!?あ、頭蓋骨が!頭蓋骨が粉砕されたぁぁ!」
「見てください隊長!私の下半身が、あんな遠くの街灯に引っかかってます!」
「気合で戻れ!労災は下りんぞ!接着剤がなければ、そこらのガムでも使ってくっつけろぉぉ!」
バラバラになりながらも、健気に自分のスペアパーツを探して修復を試みるスケルトンたちを蹴散らし、テラは突き進む。
「は、速い!テラ様の城門突破、あまりにも物理的すぎます!」
砕いた門の破片をものともせず、テラは城内へとズカズカと足を入れた。
その先には、魔王軍の幹部たちが待ち構える広大なエントランスホールが広がっている。
「来たな!勇者!」
ホールの吹き抜けに浮かぶ浮遊円盤。そこに立っていたのは、ツナギをラフに着崩し、巨大なレンチを肩に担いだ水色の髪の少女、メルクリアだった。
「ボクの設計した〝おもてなしルート〟へようこそ!!」
メルクリアが腰のスイッチを叩くと、壁の中から無数のガトリング砲がせり出してきた。
「テ、テラ様!今度こそ本格的な罠です!蜂の巣にされますよ!」
「安心しなよ。ボクの最高傑作、全自動・勇者迎撃システム〝ハリケーン・お掃除・マークII〟が、君を塵一つ残さず片付けてあげるからさ!」
「……お掃除。お前、今〝お掃除〟っつったか?」
テラの額に青筋が浮かぶ。呪いのお守りで強要されていた〝お掃除(粉砕)〟のトラウマが沸点に達した。
「お掃除は、さっきもう十分やったんだよ!!ぶち壊して差し上げますわぁぁ!!」
「えっ、何そのキャラ?ちょっ、そこはメイン回路……ああっ!ボクの自慢の砲台が、リボン結びにされてる!?」
「これもお掃除!あれもお掃除!!」
テラが砲身を力任せにひん曲げ、引き抜き、無理やり隣の砲台と連結した迎撃システムは、もはや制御不能の鉄クズと化していた。
回路がショートし、メルクリアの足元の円盤までバチバチと火花を吹き始める。
「や、やめろ勇者!その装置、城の年間予算の半分がかかってるんだぞ!」
「ああっ、メルクリア様!自爆シークエンスが始まってます!逃げましょう!!」
「わわわ、制御不能だよ!ボクの計算では、ボクっ娘属性でテラが油断するはずだったのに――あ、熱い!爆発するぅぅ!」
――ドガァァァァァァン!!
城内に設置されたすべてのトラップが連鎖的に爆発。メルクリアは自らの爆風に煽られ、黒焦げになりながら「僕の傑作があああ!」と叫んで吹き飛んでいった。
煙の中から、テラがフリフリのお守りを揺らしながら悠然と現れる。
「……ふぅ。スッキリしたぜ!」
「テラ様……。今の、どっちが悪役か分からなかったです……」
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