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 マルクエン達は城を後にし、王都を出ようとしていた。

「マーピュまでここからどれぐらい掛かりそうですか?」

「はい! 四日ほど、そしてマーピュに辿り着いてからは、険しい山岳地帯なので、魔力の反応があった場所まで徒歩で数日は掛かります」

 結構長い旅になるなとマルクエンは思った。

「ルナさん。旅支度はもう大丈夫ですか?」

「えぇ! マルクエン様! 大丈夫です!」

 ルナは胸を張って言う。

 そこへマルクエンは頭を掻きながら話した。

「あのー。様付けじゃなくてもっと自然で大丈夫ですよ?」

「いえいえ、そういう訳にはいきませんので!」

 こちらの世界で様付けされるのは苦手だが、ルナにも立場というものがあるので仕方が無いかと諦めるマルクエン。

「まぁ、考えておいてください。さて、それじゃ行きましょうか!」

 預けておいた馬車の馬にマルクエンは(またが)る。

「それじゃ、ルナさんは後ろに乗ってください」

「はっ、かしこまりました!」

 敬礼をしてから乗り込むルナ。ラミッタも馬車の荷台に乗った。

「それじゃ、運転よろしく」




 街の外まで出ると、ラミッタは馬の負担を減らすために、ふわりと空を飛ぶ。

 ルナは子供の様に目を輝かせてそれを見た。

「うわー、勇者様の能力初めて見ました! 空を飛べるなんて、やっぱり凄いですね!」

「まぁねー」

 道中の魔物はラミッタが上空から攻撃して殲滅していく。

「流石は勇者様! 私の出番は無さそうですね」

 ルナの言葉にマルクエンは笑っていた。

「ハハハ、ラミッタに任せておきましょう」

 すっかり辺りが暗くなってきた頃。マルクエンは馬車を止めた。

「辺りも暗くなってきましたし、今日はこの辺りで休みますか?」

 馬車で眠気を感じていたルナは、いけないと目を覚まして返事をする。

「えぇ! そうですね!」

 馬車から降りて、マルクエンとラミッタは野営の準備をする。

 ルナは手持ち無沙汰になってしまうので二人に尋ねた。

「あのー、勇者様。私にお手伝いできることは?」

 マルクエンは少し考えてから言う。

「あぁ、ルナさんはラミッタの料理を手伝ってあげてほしい」

「承知いたしましたー!」




 温かな食事を囲み、マルクエンとルナは食事前の挨拶をした。

「イタダキマス!」

 食事を摂りながら、マルクエンはルナと距離を縮めようと会話を試みる。

「ルナさんは考古学者なのですよね?」

「はい! あ、私、勇者様達の居た世界の文化にも物凄く興味があります!」

 マルクエンは笑顔を作って答える。

「私に話せる事でしたら、お話ししますよ」

「いいのですか!?」

 マルクエンとラミッタは、元の世界の事を話し始めた。

 夜はゆっくりと過ぎ、皆が眠気を感じ始める。

 ラミッタは話をやめ、うーんと伸びをした。

「今日はこの辺りにしましょうか」

 マルクエンも眠くなってきたので同じ気持ちだ。

「あぁ、そうだな」

 ルナは二人に頭を下げた。

「お話しありがとうございました!」

 ラミッタとルナはテントで眠り、マルクエンは馬車の荷台で眠る。


 そんな調子の日々を過ごし、ようやくマーピュに一番近い村までやって来た。

 ルナが馬車から顔を覗かせてマルクエンに言う。

「あそこが、マーピュから一番近い村ですね」

「長い旅でしたね。それじゃ向かいますか」

 マルクエン達が衛兵に勇者だと告げると、村は蜂の巣をつついたような大騒ぎになった。

「勇者様、村長でごぜぇます。遠い所をよくお越しになられて……」

 マルクエンは丁寧に言ってくる村長に話した。

「いえ、明日私達はマーピュに入りますので。一晩泊めて頂きたいのと、馬車を預けたいのですが」

「もちろんでございます! 何もない村ですが、どうぞ」

 村の中心へ招かれる三人。すっかり注目の的だ。


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 マルクエン達は城を後にし、王都を出ようとしていた。
「マーピュまでここからどれぐらい掛かりそうですか?」
「はい! 四日ほど、そしてマーピュに辿り着いてからは、険しい山岳地帯なので、魔力の反応があった場所まで徒歩で数日は掛かります」
 結構長い旅になるなとマルクエンは思った。
「ルナさん。旅支度はもう大丈夫ですか?」
「えぇ! マルクエン様! 大丈夫です!」
 ルナは胸を張って言う。
 そこへマルクエンは頭を掻きながら話した。
「あのー。様付けじゃなくてもっと自然で大丈夫ですよ?」
「いえいえ、そういう訳にはいきませんので!」
 こちらの世界で様付けされるのは苦手だが、ルナにも立場というものがあるので仕方が無いかと諦めるマルクエン。
「まぁ、考えておいてください。さて、それじゃ行きましょうか!」
 預けておいた馬車の馬にマルクエンは|跨《またが》る。
「それじゃ、ルナさんは後ろに乗ってください」
「はっ、かしこまりました!」
 敬礼をしてから乗り込むルナ。ラミッタも馬車の荷台に乗った。
「それじゃ、運転よろしく」
 街の外まで出ると、ラミッタは馬の負担を減らすために、ふわりと空を飛ぶ。
 ルナは子供の様に目を輝かせてそれを見た。
「うわー、勇者様の能力初めて見ました! 空を飛べるなんて、やっぱり凄いですね!」
「まぁねー」
 道中の魔物はラミッタが上空から攻撃して殲滅していく。
「流石は勇者様! 私の出番は無さそうですね」
 ルナの言葉にマルクエンは笑っていた。
「ハハハ、ラミッタに任せておきましょう」
 すっかり辺りが暗くなってきた頃。マルクエンは馬車を止めた。
「辺りも暗くなってきましたし、今日はこの辺りで休みますか?」
 馬車で眠気を感じていたルナは、いけないと目を覚まして返事をする。
「えぇ! そうですね!」
 馬車から降りて、マルクエンとラミッタは野営の準備をする。
 ルナは手持ち無沙汰になってしまうので二人に尋ねた。
「あのー、勇者様。私にお手伝いできることは?」
 マルクエンは少し考えてから言う。
「あぁ、ルナさんはラミッタの料理を手伝ってあげてほしい」
「承知いたしましたー!」
 温かな食事を囲み、マルクエンとルナは食事前の挨拶をした。
「イタダキマス!」
 食事を摂りながら、マルクエンはルナと距離を縮めようと会話を試みる。
「ルナさんは考古学者なのですよね?」
「はい! あ、私、勇者様達の居た世界の文化にも物凄く興味があります!」
 マルクエンは笑顔を作って答える。
「私に話せる事でしたら、お話ししますよ」
「いいのですか!?」
 マルクエンとラミッタは、元の世界の事を話し始めた。
 夜はゆっくりと過ぎ、皆が眠気を感じ始める。
 ラミッタは話をやめ、うーんと伸びをした。
「今日はこの辺りにしましょうか」
 マルクエンも眠くなってきたので同じ気持ちだ。
「あぁ、そうだな」
 ルナは二人に頭を下げた。
「お話しありがとうございました!」
 ラミッタとルナはテントで眠り、マルクエンは馬車の荷台で眠る。
 そんな調子の日々を過ごし、ようやくマーピュに一番近い村までやって来た。
 ルナが馬車から顔を覗かせてマルクエンに言う。
「あそこが、マーピュから一番近い村ですね」
「長い旅でしたね。それじゃ向かいますか」
 マルクエン達が衛兵に勇者だと告げると、村は蜂の巣をつついたような大騒ぎになった。
「勇者様、村長でごぜぇます。遠い所をよくお越しになられて……」
 マルクエンは丁寧に言ってくる村長に話した。
「いえ、明日私達はマーピュに入りますので。一晩泊めて頂きたいのと、馬車を預けたいのですが」
「もちろんでございます! 何もない村ですが、どうぞ」
 村の中心へ招かれる三人。すっかり注目の的だ。