ある日の休日。
雑貨屋さんに行こうと街を歩いてた。
本当に、たまたまだと思う。
お姫様を見掛けた。
レースを重ねた桜色の
ふわふわスカート、
フリルの付いた大きな襟の白いブラウス、
真っ白な厚底スニーカー。
小さな肩掛けポーチ。
両方の耳上あたりから編み込まれた髪が
後ろで結われてる。
私服が可愛い過ぎる。
話しかけたい衝動に駆られたけど、
どうしようかと迷ってしまった。
そうしてるうちに、
古着屋さんに入って行くのが見えた。
何故か気が付いた時には、追いかけていた。
そして、見てしまった。
いつもはふわふわなお姫様が、
パンクな格好をしているのを。
腕とか肩とかに
謎のベルトが付いた革ジャンに、
チェーンがいっぱい付いてる
黒いショートパンツと
ごっつい黒いブーツ。
隙間から顔を覗かせる
フリルのブラウスと、
レースの靴下が少し浮いてる。
格好いいはずの組み合わせ、
それなのに内側から溢れ出る可愛さ。
その融合が尊い。
ずるい。
あまりの衝撃に見入ってしまい呆けていた。
気が付いた時には、目が合っていた。
彼女の目が驚きで揺れたのは、
ほんの一瞬。
その眼差しは、羞恥では無く
威嚇に似ていた。