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プロローグ - 空白 -

ー/ー



わたしの心を写すかのように、
暗く立ち込めた雲から
雨が降りつづいている。


今日は君を送り出す日。


広いホールが、白い花でいっぱいだ。
対照的に、服は黒。


泣き声が溢れてる。
なのに、私の目は乾いたまま。
…… 本当はわたしだって泣きたい。
でも、普段の私が邪魔をする。


このホールは、空白で満ちている。
君が居ないという空白が。




 ************




記憶が曖昧だ。


箱の中で眠る君に、
花を添えた。


そこまでは覚えている。


どうやって帰ってきたのか、
今は自分の部屋だ。


真っ暗なベッドの上。
差し込む月明かり、
その光に浮かび上がる
白いぬいぐるみ。
フワフワの羊のぬいぐるみ……


視界が歪む。
思い出が溢れ、胸の中がいっぱいになる。


「…… 茉莉花っ!」
そこからはもう
涙が止まらなかった。




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わたしの心を写すかのように、
暗く立ち込めた雲から
雨が降りつづいている。
今日は君を送り出す日。
広いホールが、白い花でいっぱいだ。
対照的に、服は黒。
泣き声が溢れてる。
なのに、私の目は乾いたまま。
…… 本当はわたしだって泣きたい。
でも、普段の私が邪魔をする。
このホールは、空白で満ちている。
君が居ないという空白が。
 ************
記憶が曖昧だ。
箱の中で眠る君に、
花を添えた。
そこまでは覚えている。
どうやって帰ってきたのか、
今は自分の部屋だ。
真っ暗なベッドの上。
差し込む月明かり、
その光に浮かび上がる
白いぬいぐるみ。
フワフワの羊のぬいぐるみ……
視界が歪む。
思い出が溢れ、胸の中がいっぱいになる。
「…… 茉莉花っ!」
そこからはもう
涙が止まらなかった。