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通信記録

ー/ー



 巨大戦艦「ガレオン」は広大な海を堂々と進んでいた。



 艦橋で進路を見守るエリシアの元に通信士が駆け寄る。



「艦長、レーダーに反応あり!」



 エリシアは眉間に皺を寄せ、レーダー画面を睨む。



「……ルクレシア側の連中ですわね。」



 通信士がうなずき、すぐに交信を試みる。



「こちらガレオン。衝突の恐れがある。そちらの進路を東に20度変更されたし。」



 少しの間、静寂が続いた後、無線から冷たい声が返ってきた。



「こちらルクレシア。そちらが進路を西に20度変更せよ。」



 ——ピキッ。



 エリシアの顔に怒りの色が浮かぶ。



「いくらルクレシアが我々フィレットに並ぶ大国とはいえ、この横柄な態度!何様のつもりですの!」



 部下たちは気まずそうに視線を交わしながら、エリシアの指示を待つ。



「通信士!」
「は、はい!」

「返答を送れ!こちらの進路は既に最適化されている。そちらが変更すべきですわ!」



 エリシアは苛立ちを抑えきれず、無線に向かって叫んだ。



「繰り返す!そちらが進路を変更されたし!」



 だが、ルクレシア側も譲らない。無線越しに鋭い声が響いた。



「それはできない!貴艦が進路を変更されたし!」



 エリシアの額に青筋が立つ。



「ふざけんじゃありませんわよ!これ以上こちらが譲る筋合いなどありませんわ!」



 ルクレシア側も負けじと反論。



「貴艦が道を譲らなければ衝突は避けられないぞ!」



 その瞬間、エリシアは両手をバンと机に叩きつけ、怒りの絶頂で叫んだ。



「キエェええェエ〜!」



 艦橋の部下たちはその声に一瞬凍りつく。
 通信士が恐る恐る言った。



「艦長……その、落ち着いてください……。」



 エリシアは怒りのままに無線に向かって再び叫んだ。



「こちらはフィレット王国総司令官のエリシアですわよ!よく聞きなさい!ガレオンは魔導装甲兵200機とマジックミサイル20門!それからメガ砲が3門!その他多数の武装を揃えていますわ!」



 一気に言い切り、さらに続ける。



「随伴艦も5隻!その他の船も引き連れていますわよ!どんな戦力も圧倒できますの!」



 艦橋は緊張の空気に包まれる中、エリシアは腕を組み、勝ち誇った笑みを浮かべた。



「もう一度言いますわ!そっちが進路を東に20度変更しなさい!」



 部下たちは内心、「これで相手も黙るはず」と期待していた。



 だが、無線から返ってきたのは予想外の声だった。





「……こちらルクレシア……当方は灯台である。」



「えっ」



 おわり


次のエピソードへ進む それいけ!チーズマン!


みんなのリアクション

 巨大戦艦「ガレオン」は広大な海を堂々と進んでいた。
 艦橋で進路を見守るエリシアの元に通信士が駆け寄る。
「艦長、レーダーに反応あり!」
 エリシアは眉間に皺を寄せ、レーダー画面を睨む。
「……ルクレシア側の連中ですわね。」
 通信士がうなずき、すぐに交信を試みる。
「こちらガレオン。衝突の恐れがある。そちらの進路を東に20度変更されたし。」
 少しの間、静寂が続いた後、無線から冷たい声が返ってきた。
「こちらルクレシア。そちらが進路を西に20度変更せよ。」
 ——ピキッ。
 エリシアの顔に怒りの色が浮かぶ。
「いくらルクレシアが我々フィレットに並ぶ大国とはいえ、この横柄な態度!何様のつもりですの!」
 部下たちは気まずそうに視線を交わしながら、エリシアの指示を待つ。
「通信士!」
「は、はい!」
「返答を送れ!こちらの進路は既に最適化されている。そちらが変更すべきですわ!」
 エリシアは苛立ちを抑えきれず、無線に向かって叫んだ。
「繰り返す!そちらが進路を変更されたし!」
 だが、ルクレシア側も譲らない。無線越しに鋭い声が響いた。
「それはできない!貴艦が進路を変更されたし!」
 エリシアの額に青筋が立つ。
「ふざけんじゃありませんわよ!これ以上こちらが譲る筋合いなどありませんわ!」
 ルクレシア側も負けじと反論。
「貴艦が道を譲らなければ衝突は避けられないぞ!」
 その瞬間、エリシアは両手をバンと机に叩きつけ、怒りの絶頂で叫んだ。
「キエェええェエ〜!」
 艦橋の部下たちはその声に一瞬凍りつく。
 通信士が恐る恐る言った。
「艦長……その、落ち着いてください……。」
 エリシアは怒りのままに無線に向かって再び叫んだ。
「こちらはフィレット王国総司令官のエリシアですわよ!よく聞きなさい!ガレオンは魔導装甲兵200機とマジックミサイル20門!それからメガ砲が3門!その他多数の武装を揃えていますわ!」
 一気に言い切り、さらに続ける。
「随伴艦も5隻!その他の船も引き連れていますわよ!どんな戦力も圧倒できますの!」
 艦橋は緊張の空気に包まれる中、エリシアは腕を組み、勝ち誇った笑みを浮かべた。
「もう一度言いますわ!そっちが進路を東に20度変更しなさい!」
 部下たちは内心、「これで相手も黙るはず」と期待していた。
 だが、無線から返ってきたのは予想外の声だった。
「……こちらルクレシア……当方は灯台である。」
「えっ」
 おわり