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ネタ・アソート

ー/ー



 採用面接に来たエリシア。面接官が彼女に向かって、基本的な質問を投げかける。



「資格はありますか?」



 エリシアはまるで待ってましたと言わんばかりに、自信満々の笑みを浮かべて答える。



「死角?ありませんわよ。どこからでも掛かってきていいですわ。」



 面接官はその答えに一瞬戸惑いながらも、エリシアの独特な解釈にどう反応するべきか悩んでいた。

 次の質問に進んだ面接官は、少し簡単な算数の問題を出してみることにした。



「十個のリンゴを三人で均等に分けるにはどうしますか?」



 エリシアは少し考えた後、誇らしげに答えた。



「全部私のですわ。皆様は私の元に平等ですの。」



 面接官は再び言葉を失い、エリシアの予想外の回答に困惑しながらも、その自信に満ちた態度にただ頷くしかなかった。


**********


 エリシアとミーラ先輩、それに見習い君がモンスター退治から帰ってきた。
 日差しが強く、汗が滲む中、彼らはようやく拠点にたどり着いた。



「あっつぅう〜」



 ミーラ先輩は手で風を仰ぎながら引き戸を開け、疲れた様子で室内に入る。



「エール!エール!」



 エリシアは勢いよく冷えたエールを手に取り、そのまま一気飲みする。
 爽やかな冷たさが体に染み渡り、彼女は満足そうに息をついた。



 ミーラ先輩は脱いだ服を見習い君に投げ渡しながら、指示を出した。

「これ、洗っといて。」



 見習い君は少し困惑した様子で、その汗まみれの服を見つめた。人が着た後の服を洗うのは、彼にとって少し抵抗があったのだ。



 その様子を見たエリシアが、すかさず一喝した。

「やりなさいよ!私もやったんですのよ!」



 彼女の言葉に、見習い君はハッとして、渋々ながらも指示に従い、洗濯の準備を始めた。エリシアの言葉には、自身が通ってきた道への誇りと、後輩への厳しさが込められていた。



 みんなが寝静まった夜、部屋の中は静寂に包まれていた。



 しかし、ミーラ先輩は目が冴えて眠れなかった。薄暗い天井を見つめながら、彼女は布団の中で身を起こした。



(私もやったんですのよ!)



 エリシアの何気ない一言が頭の中で再び響く。



(私もやったんですのよ!)



 その言葉が、何度も何度も耳の中で反響し、静かな夜の中で一層鮮明に聞こえた。



(私もやったんですのよ!)



 ミーラ先輩は、エリシアの言葉が何故こんなにも自分の心に残っているのか分からず、ただその声が消えないことに戸惑いを感じていた。

 静かな夜の中で、エリシアの声だけがミーラ先輩の頭の中に響き続けた。

 おわり。


*********


 駆け出しの勇者は、コツコツと貯めたお金でやっとの思いで120Gもする「鉄の剣」を買った。



 これで少しは強くなれると思い、勇者は意気揚々と冒険に出かけた。しかし、街の外で出くわした色違いのゴーストにあっけなく負けてしまった。

 街に戻り、傷心の勇者がうなだれていると、エリシアが話しかけてきた。



「時に勇者殿、買った武器は装備しないと意味がないですわよ。」



 勇者はハッとして顔を上げた。

「なんだ〜そうだったのか〜」



 二人は顔を見合わせ、声を揃えて笑い出した。



「はっはっはっはっは」
「おっほっほっほっほ」



 おわり。


**********


 醜悪な魔物ゴブリン二匹が、古代遺跡の暗く湿った廊下を逃げ惑っていた。



 背後から無慈悲な銃撃が風を切り、ゴブリンたちの頬を掠める。焦りと恐怖で彼らの足取りは乱れ、遺跡の薄暗い通路を必死に駆け抜けていく。

 だが、行き止まりに突き当たった。ゴブリンたちは恐怖に顔を歪め、追い詰められたことを悟る。



 目の前にあるのは、古代から伝わる「祈りの部屋」と呼ばれる場所。
 だが、彼らにとっては逃げ場のない絶望の地だった。



「終点が祈りの部屋とは上出来じゃないか。」

 低く冷たい声が響き渡る。



 ゴブリンたちは背後を振り返ると、ヴァイがゆっくりと歩いてくるのが見えた。彼の全身はメタリックな輝きを放ち、冷たい眼差しがサングラス越しにゴブリンたちを見据えていた。

 ゴブリンたちは恐怖に震え、逃げる術を失ったまま、ヴァイが近づくのをただ見つめることしかできなかった。



 ヴァイはゴブリンたちを冷たく見下ろしながら、静かに口を開いた。



「秘宝を渡せ。」



 ゴブリンたちは怯えながらも、お互いに目配せをし、どうにかしてこの状況を乗り切ろうと考えを巡らせた。

 その中の一匹、魔道の力を持つゴブリンが、僅かに後退りしながらも何とか逃げ道を見つけようと試みる。

 しかし、ヴァイはそんなゴブリンを見透かすかのように、冷笑を浮かべた。



「3分やる。」



 そう言って、ヴァイは一歩後ろに下がり、手に持っていた銃を確認し始めた。



 銃がジャムっていることに気づいたヴァイは、落ち着いた様子で弾を外そうとしながら、余裕たっぷりにゴブリンたちを見やった。

 ゴブリン二人は、恐怖に震えながらも何とか生き延びる方法を探っていた。ヴァイがジャムった弾を外している間に、二匹のゴブリンは耳打ちし合った。



「……おい、あの古代の魔法、トゥルグシャスを覚えてるか?」



「もちろんだ。この遺跡が崩壊するほどの強力な魔法だろう。二人同時に唱えれば……」



「そうだ。あんな意味わからんやつに秘宝を渡してたまるか!」



 ゴブリンたちは決意を固め、ちらりとヴァイの方を見た。時間はもうあまり残されていない。

 お互いに頷き合い、古代の魔法「トゥルグシャス」を同時に唱える準備を始めた。



 リロードを終えたヴァイは、冷酷な笑みを浮かべながらゴブリンたちに視線を向けた。



「さて、時間だ。」



 その言葉が部屋に響いた瞬間、ゴブリンたちは目を見開き、恐怖と決意が入り混じった表情で叫んだ。





「ジュルグジュアアァ!」
「トゥルリュギャァ!」





 ヴァイのマシンガンが火を吹いた。



 凄まじい閃光が祈りの部屋を満たし、硝煙が立ち込める中で、ゴブリンたちの最後の抵抗は一瞬でかき消された。

 遺跡の静寂が戻ると、ヴァイは淡々とその場を去っていった。

 おわり。


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みんなのリアクション

 採用面接に来たエリシア。面接官が彼女に向かって、基本的な質問を投げかける。
「資格はありますか?」
 エリシアはまるで待ってましたと言わんばかりに、自信満々の笑みを浮かべて答える。
「死角?ありませんわよ。どこからでも掛かってきていいですわ。」
 面接官はその答えに一瞬戸惑いながらも、エリシアの独特な解釈にどう反応するべきか悩んでいた。
 次の質問に進んだ面接官は、少し簡単な算数の問題を出してみることにした。
「十個のリンゴを三人で均等に分けるにはどうしますか?」
 エリシアは少し考えた後、誇らしげに答えた。
「全部私のですわ。皆様は私の元に平等ですの。」
 面接官は再び言葉を失い、エリシアの予想外の回答に困惑しながらも、その自信に満ちた態度にただ頷くしかなかった。
**********
 エリシアとミーラ先輩、それに見習い君がモンスター退治から帰ってきた。
 日差しが強く、汗が滲む中、彼らはようやく拠点にたどり着いた。
「あっつぅう〜」
 ミーラ先輩は手で風を仰ぎながら引き戸を開け、疲れた様子で室内に入る。
「エール!エール!」
 エリシアは勢いよく冷えたエールを手に取り、そのまま一気飲みする。
 爽やかな冷たさが体に染み渡り、彼女は満足そうに息をついた。
 ミーラ先輩は脱いだ服を見習い君に投げ渡しながら、指示を出した。
「これ、洗っといて。」
 見習い君は少し困惑した様子で、その汗まみれの服を見つめた。人が着た後の服を洗うのは、彼にとって少し抵抗があったのだ。
 その様子を見たエリシアが、すかさず一喝した。
「やりなさいよ!私もやったんですのよ!」
 彼女の言葉に、見習い君はハッとして、渋々ながらも指示に従い、洗濯の準備を始めた。エリシアの言葉には、自身が通ってきた道への誇りと、後輩への厳しさが込められていた。
 みんなが寝静まった夜、部屋の中は静寂に包まれていた。
 しかし、ミーラ先輩は目が冴えて眠れなかった。薄暗い天井を見つめながら、彼女は布団の中で身を起こした。
(私もやったんですのよ!)
 エリシアの何気ない一言が頭の中で再び響く。
(私もやったんですのよ!)
 その言葉が、何度も何度も耳の中で反響し、静かな夜の中で一層鮮明に聞こえた。
(私もやったんですのよ!)
 ミーラ先輩は、エリシアの言葉が何故こんなにも自分の心に残っているのか分からず、ただその声が消えないことに戸惑いを感じていた。
 静かな夜の中で、エリシアの声だけがミーラ先輩の頭の中に響き続けた。
 おわり。
*********
 駆け出しの勇者は、コツコツと貯めたお金でやっとの思いで120Gもする「鉄の剣」を買った。
 これで少しは強くなれると思い、勇者は意気揚々と冒険に出かけた。しかし、街の外で出くわした色違いのゴーストにあっけなく負けてしまった。
 街に戻り、傷心の勇者がうなだれていると、エリシアが話しかけてきた。
「時に勇者殿、買った武器は装備しないと意味がないですわよ。」
 勇者はハッとして顔を上げた。
「なんだ〜そうだったのか〜」
 二人は顔を見合わせ、声を揃えて笑い出した。
「はっはっはっはっは」
「おっほっほっほっほ」
 おわり。
**********
 醜悪な魔物ゴブリン二匹が、古代遺跡の暗く湿った廊下を逃げ惑っていた。
 背後から無慈悲な銃撃が風を切り、ゴブリンたちの頬を掠める。焦りと恐怖で彼らの足取りは乱れ、遺跡の薄暗い通路を必死に駆け抜けていく。
 だが、行き止まりに突き当たった。ゴブリンたちは恐怖に顔を歪め、追い詰められたことを悟る。
 目の前にあるのは、古代から伝わる「祈りの部屋」と呼ばれる場所。
 だが、彼らにとっては逃げ場のない絶望の地だった。
「終点が祈りの部屋とは上出来じゃないか。」
 低く冷たい声が響き渡る。
 ゴブリンたちは背後を振り返ると、ヴァイがゆっくりと歩いてくるのが見えた。彼の全身はメタリックな輝きを放ち、冷たい眼差しがサングラス越しにゴブリンたちを見据えていた。
 ゴブリンたちは恐怖に震え、逃げる術を失ったまま、ヴァイが近づくのをただ見つめることしかできなかった。
 ヴァイはゴブリンたちを冷たく見下ろしながら、静かに口を開いた。
「秘宝を渡せ。」
 ゴブリンたちは怯えながらも、お互いに目配せをし、どうにかしてこの状況を乗り切ろうと考えを巡らせた。
 その中の一匹、魔道の力を持つゴブリンが、僅かに後退りしながらも何とか逃げ道を見つけようと試みる。
 しかし、ヴァイはそんなゴブリンを見透かすかのように、冷笑を浮かべた。
「3分やる。」
 そう言って、ヴァイは一歩後ろに下がり、手に持っていた銃を確認し始めた。
 銃がジャムっていることに気づいたヴァイは、落ち着いた様子で弾を外そうとしながら、余裕たっぷりにゴブリンたちを見やった。
 ゴブリン二人は、恐怖に震えながらも何とか生き延びる方法を探っていた。ヴァイがジャムった弾を外している間に、二匹のゴブリンは耳打ちし合った。
「……おい、あの古代の魔法、トゥルグシャスを覚えてるか?」
「もちろんだ。この遺跡が崩壊するほどの強力な魔法だろう。二人同時に唱えれば……」
「そうだ。あんな意味わからんやつに秘宝を渡してたまるか!」
 ゴブリンたちは決意を固め、ちらりとヴァイの方を見た。時間はもうあまり残されていない。
 お互いに頷き合い、古代の魔法「トゥルグシャス」を同時に唱える準備を始めた。
 リロードを終えたヴァイは、冷酷な笑みを浮かべながらゴブリンたちに視線を向けた。
「さて、時間だ。」
 その言葉が部屋に響いた瞬間、ゴブリンたちは目を見開き、恐怖と決意が入り混じった表情で叫んだ。
「ジュルグジュアアァ!」
「トゥルリュギャァ!」
 ヴァイのマシンガンが火を吹いた。
 凄まじい閃光が祈りの部屋を満たし、硝煙が立ち込める中で、ゴブリンたちの最後の抵抗は一瞬でかき消された。
 遺跡の静寂が戻ると、ヴァイは淡々とその場を去っていった。
 おわり。