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7話 『魔王』

ー/ー



「今日は一緒に食べたいって珍しいね」
「そうかな? まあ幼なじみだし珍しくないよ」
「幼なじみって関係あるの?」
「あるよ! それはもう、とんでもなくね」
 中庭のベンチに一井さんと座って食事をする。今朝、結野さんから連絡が来て旧音楽室に入ったらだめとのこと。
 理由を聞いて教えてくれないから困ってしまう。まあ僕にできることもないから仕方がないんだけどね。
「私さ、芸術っていうのかな? 全然わかんないんだよね。一度も神無月さんの演奏聴いたことないし」
「それは僕だってわからないよ。でも努力する人はわかる……ような気がするからきっと凄いって思えるんじゃないかな?」
「たしかにね。何かに打ち込んできた人の苦労ってやつだね。私はそういうの特にないけど」
「それをいったら僕だって何かに打ち込んできたってわけじゃないよ」
 あの日、遊園地でも君の言葉が思い浮かぶ――言葉と音ってなにが違うと思う?
 どうして思い浮かんだのかわからない。けれど打ち込んできた人の言葉ということだけは理解できる。
 それが一体どういう意味なのか今の僕にはさっぱりだ。
「なんだか住む世界が違うよね」
「月と六ペンスだね」
「なにそれ?」
「一人の芸術家の話だよ。燃える芸術を見届ける気持ちってどんな気分なんだろう……」
「焼いちゃうの?」
「そう。焼いちゃうの」
「変な話だね。あーあ私にも何かの才能があったらなー」
 大きく伸びをする。季節はもう春というより初夏になってきたこの頃。直射日光はまだ辛くないけど、じんわりと手汗が滲みる。
「才能はあるよ」
「どんな?」
「誰にでも優しく接するところ」
「そんなの全然才能じゃないよー!」
 ジタバタと身体を動かし駄々をこねる。その時、ピロンと携帯の通知音がした。
 確認してみるとそれは妹から。こうやって連絡が来るのは嬉しい、だけど一緒に色んな記憶が同時に思い出されて僕としては少し苦い気分になる。
「誰ー?」
 できるだけ心配しないように「妹からだよ」と気軽に話す。すると事情を知る一井さんの表情は少し硬くなった。
「いつもの雑談だよ。今日は何してるのー? って」
「そっか、それならよかった。……ごめんね」
「気にしないで。僕は一井さんのおかげで元気になれたところもあるんだから。助かってるよ」
 僕の暗い過去に根ざしている妹。その時期の僕を知る一井さんにはどんな姿に写っていたんだろうか。
 まだ解決していない、現状維持の状態を続けていると知っている彼女はどんな気持ちで謝っているんだろう。とにかく僕は彼女の明るさに救われたのは本当なのだ。この話になるといっつも微妙になってしまう。
「わぁぁあ! 今日ボウリングでもしない!?」
 空気を変えるように彼女は大きな声を出す。こういう部分に助けられているっていうのに僕はそうとなかなか伝えられていない。単純に照れくさいから。
「いいね。だけど放課後の準備って今日から解禁されるんじゃなかった?」
「あ……そうだった! だったらむりだね」
「じゃあ休日に行こうよ」
「いいの?」
 もちろん、と返事をする僕に満足したのか一井さんはいつもの天真爛漫(てんしんらんまん)状態になった。
 創立祭は今よりもずっと熱いのかな、なんて想像してみるもやっぱり分からない。

 *

 部屋に敷かれている赤い絨毯が差し込む陽によって、真紅に染め上げられている。
 私たち以外は誰もいない空虚な空間。いや私たちが空虚なのかもしれない。
 そんな自虐は私らしくないのだけど。結野さんを見るとどうしても自分と似ているようで似ていない感じが私をイライラさせる。
「どうしたんですか?」
 いつもならしないミスタッチをしてしまった。でも結野の言いたいことは――
 ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()だ。
「ごめんなさい」と咄嗟に返事をしてしまったけれど、一瞬指に違和感のようなものを感じてしまった。恐らく練習のし過ぎなのだろうと思い、息を整える。
 椅子のクッションを今一度確かめ、感覚を改める。
「続けましょう」
「……ええ」
 何かに引っかかるのか、猜疑心(さいぎしん)を募らせる様子だった。練習をずっとしていたらそれほど珍しいことでもないことは彼女だってよく分かっているはず。
 それでもどこか身体と思考が一致しないような感覚に襲われてしまう。どちらかを優先すれば片方が疎かになる感覚。これでは駄目なのだ。気付いた時にはどちらも付いてきているようにしなくては、思い通りにはならない。
 片方の――技術の負担を減らすための練習なのに、しかも以前演奏したことのあるものなのに。
 それでもやはり練習をしなくては始まらない。今の迷っている私にはそれしかないから。
 もう一度心を整えて指を添えて。さあ弾こう。
 心配はいらない彼女なら私についてきてくれる。私の唯一信頼できる演奏者なのだから。
 
 ――――寒気がした。
 身体の芯から震えていくような感覚。
 目を開けても辺りは真っ暗。
 広くてピアノ以外目立つものがないこの部屋に溜め息を吐いてしまう。
 こうして夜中に起きてしまうのは何年ぶりだろうか。いつだったか、私は寒気を感じて夜中に起きてしまうことが多々あった。
 いつも私はシューベルトの『魔王』を思い浮かべる。嵐の夜、父親は息子を抱き馬を走らせる。魔王は甘い声で呼びかけるが、父親には何も聞こえない。そして息子は、父の腕の中で冷たくなる。そんな恐ろしい内容。
 その息子の感じた寒気は今私が感じている寒気と何が違うんだろうか。けれど気が付いたら魔王は私のもとからすぐに去ってしまう。
 だから今回もすぐに去ってしまうだろう。魔王は私になにも甘い言葉をかけていないのだから。
 心配はいらない。
 なのにどうして指先がピリピリしているの?

 *

 そろそろ寝ようかと思っている時に、結野さんから連絡がきた。
 この前のお礼になにかしてあげたいと丁寧な言葉で書かれている。見返りが欲しいからしてあげたわけじゃない、だからお礼を受けるのは僕からすれば本末転倒。
 これまでの彼女の性格からすれば、絶対に何かをするまでは言い続けるんじゃないかな。だったら簡単なことをお願いした方がいいだろうか。
 そんなことを考えていると追加でメッセージが届いた。
「えっ?」
 思わず声がでてしまった。
 以前結野さんが朝食を作った際、冷蔵庫の中身がないことを思い出したらしい。そこで僕が料理を出来ないことが分かったから作る、とのこと。それも毎朝。気が済むまで……。
 僕としてはありがたいことこの上ないんだけど、なんだか釣り合っていないような気もする。
 だからといって断ることも……正直また食べたい。かといって、ここまでしてもらうのは気が引けるのもまた事実。
 板挟みの状態になってしまった。
 そうこうしている内にトントン拍子で彼女は話を進めていく。ああ、あの時と一緒だ。なるようになれ! って思いで今日の所はさっさと寝よう。
 この家へ来た時に考えればいいわけだし。慣れない放課後の準備でちょっとばかり疲れたから。

 ピーンポーン。
 朦朧とする意識の中でもどういうわけか、電話の音とチャイムの音は条件反射の要領で起きてしまう。
 恐らく結野さんだろう。昨日の夜の連絡から行動までが妙に早いなんて思っていると再び呼び鈴が鳴り響く。
 これ以上待たせるのも申し訳ないし、さっさと家に招き入れよう。
「おはよう結野さん」
「おはようございます羽野先輩♪」
 お嬢様学校の制服に包まれ、その手には買い物袋。料理する気満々といった様子だ。
「なにもこんなに早くなくてもいいんじゃない?」
「駄目ですよ羽野先輩。料理を甘く見ちゃ」
「えぇ……だって今6時になったばっかりだよ?」
「そんなのじゃ料理は出来ません!」
「いやいやパンとか焼くくらいならものの数分じゃないか……っていうかちょっと多くない?」
 両手いっぱいに調味料やら野菜やらお肉やらが見えている。正直これじゃ晩御飯を作るのと何にも変わりはしない。
「ふふふ。実は料理をするっていっても私、料理が趣味なんですよ」
「そうだったの?」
「ええ、そうなんです。ですが料理を家で使用にも雇っている人たちが全部しちゃうんですよ。さらに私はピアノをするからって刃物は厳禁なんですよ! 酷いと思いませんか!?」
「でもピアノってさ怪我とかしたら結構影響でない?」
「はっきりいって出ます! ですが私はその両方をしたいのも事実なんです。家ではバレないようにいっつも努力してるんですが、ここでなら思いっきり出来ますからね!」
 してやったりといった表情で、早速手際よく下準備をこなしていく。確かにその手つきからは慣れている人ということは分かった。
 彼女のしたいことをやらせたい気持ちはあるんだけど、どうしても手の怪我が怖い。
「ほんとに怪我しない?」
「しないですよ」
「ほんとのホントに? 僕怪我しても責任とか取れないよ?」
「羽野先輩は責任とかとらなくていいですよ。私の自己責任な訳ですし」
「まあそれだったらいいの……かな?」
 やりきれない気持ちが溢れるけれど楽しそうにしている結野さんを見ていると咎めることができないでいる。そして少しだけ料理を楽しみしている僕もいた。


次のエピソードへ進む 8話 このように運命は扉をたたく


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「今日は一緒に食べたいって珍しいね」
「そうかな? まあ幼なじみだし珍しくないよ」
「幼なじみって関係あるの?」
「あるよ! それはもう、とんでもなくね」
 中庭のベンチに一井さんと座って食事をする。今朝、結野さんから連絡が来て旧音楽室に入ったらだめとのこと。
 理由を聞いて教えてくれないから困ってしまう。まあ僕にできることもないから仕方がないんだけどね。
「私さ、芸術っていうのかな? 全然わかんないんだよね。一度も神無月さんの演奏聴いたことないし」
「それは僕だってわからないよ。でも努力する人はわかる……ような気がするからきっと凄いって思えるんじゃないかな?」
「たしかにね。何かに打ち込んできた人の苦労ってやつだね。私はそういうの特にないけど」
「それをいったら僕だって何かに打ち込んできたってわけじゃないよ」
 あの日、遊園地でも君の言葉が思い浮かぶ――言葉と音ってなにが違うと思う?
 どうして思い浮かんだのかわからない。けれど打ち込んできた人の言葉ということだけは理解できる。
 それが一体どういう意味なのか今の僕にはさっぱりだ。
「なんだか住む世界が違うよね」
「月と六ペンスだね」
「なにそれ?」
「一人の芸術家の話だよ。燃える芸術を見届ける気持ちってどんな気分なんだろう……」
「焼いちゃうの?」
「そう。焼いちゃうの」
「変な話だね。あーあ私にも何かの才能があったらなー」
 大きく伸びをする。季節はもう春というより初夏になってきたこの頃。直射日光はまだ辛くないけど、じんわりと手汗が滲みる。
「才能はあるよ」
「どんな?」
「誰にでも優しく接するところ」
「そんなの全然才能じゃないよー!」
 ジタバタと身体を動かし駄々をこねる。その時、ピロンと携帯の通知音がした。
 確認してみるとそれは妹から。こうやって連絡が来るのは嬉しい、だけど一緒に色んな記憶が同時に思い出されて僕としては少し苦い気分になる。
「誰ー?」
 できるだけ心配しないように「妹からだよ」と気軽に話す。すると事情を知る一井さんの表情は少し硬くなった。
「いつもの雑談だよ。今日は何してるのー? って」
「そっか、それならよかった。……ごめんね」
「気にしないで。僕は一井さんのおかげで元気になれたところもあるんだから。助かってるよ」
 僕の暗い過去に根ざしている妹。その時期の僕を知る一井さんにはどんな姿に写っていたんだろうか。
 まだ解決していない、現状維持の状態を続けていると知っている彼女はどんな気持ちで謝っているんだろう。とにかく僕は彼女の明るさに救われたのは本当なのだ。この話になるといっつも微妙になってしまう。
「わぁぁあ! 今日ボウリングでもしない!?」
 空気を変えるように彼女は大きな声を出す。こういう部分に助けられているっていうのに僕はそうとなかなか伝えられていない。単純に照れくさいから。
「いいね。だけど放課後の準備って今日から解禁されるんじゃなかった?」
「あ……そうだった! だったらむりだね」
「じゃあ休日に行こうよ」
「いいの?」
 もちろん、と返事をする僕に満足したのか一井さんはいつもの|天真爛漫《てんしんらんまん》状態になった。
 創立祭は今よりもずっと熱いのかな、なんて想像してみるもやっぱり分からない。
 *
 部屋に敷かれている赤い絨毯が差し込む陽によって、真紅に染め上げられている。
 私たち以外は誰もいない空虚な空間。いや私たちが空虚なのかもしれない。
 そんな自虐は私らしくないのだけど。結野さんを見るとどうしても自分と似ているようで似ていない感じが私をイライラさせる。
「どうしたんですか?」
 いつもならしないミスタッチをしてしまった。でも結野の言いたいことは――
 |ど《・》|う《・》|し《・》|て《・》|鳴《・》|ら《・》|す《・》|べ《・》|き《・》|箇《・》|所《・》|で《・》|も《・》|の《・》|な《・》|い《・》|の《・》|に《・》|鳴《・》|ら《・》|し《・》|た《・》|の《・》|か《・》だ。
「ごめんなさい」と咄嗟に返事をしてしまったけれど、一瞬指に違和感のようなものを感じてしまった。恐らく練習のし過ぎなのだろうと思い、息を整える。
 椅子のクッションを今一度確かめ、感覚を改める。
「続けましょう」
「……ええ」
 何かに引っかかるのか、|猜疑心《さいぎしん》を募らせる様子だった。練習をずっとしていたらそれほど珍しいことでもないことは彼女だってよく分かっているはず。
 それでもどこか身体と思考が一致しないような感覚に襲われてしまう。どちらかを優先すれば片方が疎かになる感覚。これでは駄目なのだ。気付いた時にはどちらも付いてきているようにしなくては、思い通りにはならない。
 片方の――技術の負担を減らすための練習なのに、しかも以前演奏したことのあるものなのに。
 それでもやはり練習をしなくては始まらない。今の迷っている私にはそれしかないから。
 もう一度心を整えて指を添えて。さあ弾こう。
 心配はいらない彼女なら私についてきてくれる。私の唯一信頼できる演奏者なのだから。
 ――――寒気がした。
 身体の芯から震えていくような感覚。
 目を開けても辺りは真っ暗。
 広くてピアノ以外目立つものがないこの部屋に溜め息を吐いてしまう。
 こうして夜中に起きてしまうのは何年ぶりだろうか。いつだったか、私は寒気を感じて夜中に起きてしまうことが多々あった。
 いつも私はシューベルトの『魔王』を思い浮かべる。嵐の夜、父親は息子を抱き馬を走らせる。魔王は甘い声で呼びかけるが、父親には何も聞こえない。そして息子は、父の腕の中で冷たくなる。そんな恐ろしい内容。
 その息子の感じた寒気は今私が感じている寒気と何が違うんだろうか。けれど気が付いたら魔王は私のもとからすぐに去ってしまう。
 だから今回もすぐに去ってしまうだろう。魔王は私になにも甘い言葉をかけていないのだから。
 心配はいらない。
 なのにどうして指先がピリピリしているの?
 *
 そろそろ寝ようかと思っている時に、結野さんから連絡がきた。
 この前のお礼になにかしてあげたいと丁寧な言葉で書かれている。見返りが欲しいからしてあげたわけじゃない、だからお礼を受けるのは僕からすれば本末転倒。
 これまでの彼女の性格からすれば、絶対に何かをするまでは言い続けるんじゃないかな。だったら簡単なことをお願いした方がいいだろうか。
 そんなことを考えていると追加でメッセージが届いた。
「えっ?」
 思わず声がでてしまった。
 以前結野さんが朝食を作った際、冷蔵庫の中身がないことを思い出したらしい。そこで僕が料理を出来ないことが分かったから作る、とのこと。それも毎朝。気が済むまで……。
 僕としてはありがたいことこの上ないんだけど、なんだか釣り合っていないような気もする。
 だからといって断ることも……正直また食べたい。かといって、ここまでしてもらうのは気が引けるのもまた事実。
 板挟みの状態になってしまった。
 そうこうしている内にトントン拍子で彼女は話を進めていく。ああ、あの時と一緒だ。なるようになれ! って思いで今日の所はさっさと寝よう。
 この家へ来た時に考えればいいわけだし。慣れない放課後の準備でちょっとばかり疲れたから。
 ピーンポーン。
 朦朧とする意識の中でもどういうわけか、電話の音とチャイムの音は条件反射の要領で起きてしまう。
 恐らく結野さんだろう。昨日の夜の連絡から行動までが妙に早いなんて思っていると再び呼び鈴が鳴り響く。
 これ以上待たせるのも申し訳ないし、さっさと家に招き入れよう。
「おはよう結野さん」
「おはようございます羽野先輩♪」
 お嬢様学校の制服に包まれ、その手には買い物袋。料理する気満々といった様子だ。
「なにもこんなに早くなくてもいいんじゃない?」
「駄目ですよ羽野先輩。料理を甘く見ちゃ」
「えぇ……だって今6時になったばっかりだよ?」
「そんなのじゃ料理は出来ません!」
「いやいやパンとか焼くくらいならものの数分じゃないか……っていうかちょっと多くない?」
 両手いっぱいに調味料やら野菜やらお肉やらが見えている。正直これじゃ晩御飯を作るのと何にも変わりはしない。
「ふふふ。実は料理をするっていっても私、料理が趣味なんですよ」
「そうだったの?」
「ええ、そうなんです。ですが料理を家で使用にも雇っている人たちが全部しちゃうんですよ。さらに私はピアノをするからって刃物は厳禁なんですよ! 酷いと思いませんか!?」
「でもピアノってさ怪我とかしたら結構影響でない?」
「はっきりいって出ます! ですが私はその両方をしたいのも事実なんです。家ではバレないようにいっつも努力してるんですが、ここでなら思いっきり出来ますからね!」
 してやったりといった表情で、早速手際よく下準備をこなしていく。確かにその手つきからは慣れている人ということは分かった。
 彼女のしたいことをやらせたい気持ちはあるんだけど、どうしても手の怪我が怖い。
「ほんとに怪我しない?」
「しないですよ」
「ほんとのホントに? 僕怪我しても責任とか取れないよ?」
「羽野先輩は責任とかとらなくていいですよ。私の自己責任な訳ですし」
「まあそれだったらいいの……かな?」
 やりきれない気持ちが溢れるけれど楽しそうにしている結野さんを見ていると咎めることができないでいる。そして少しだけ料理を楽しみしている僕もいた。