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ー/ーそう「桜子」はお姉様の名であり、私の本名は西条寺麗子。西条寺家の末娘ですの。
気品と知性を持ち合わせておられるお姉様は星の数ほどの縁談話がきましたが、お姉様は料亭で下働きをなさっている吉田さんと恋仲でした。
その方は真面目な働き者で、お姉様を大事にしてくださっていました。
しかし婚姻というのは家同士の繋がりであり、お二人が添い遂げることは出来ません。
ですから私が、世に言う「駆け落ち」というものをしたら良いとお話し、昨夜お二人を見送りました。
そして、お父様に告げました。
私がお二人を逃しました。これからは私が西条寺桜子として生きていきます。だからお姉様は、西条寺麗子として吉田さんと結婚をすることを許して欲しいと頼み込みました。
気品と知性を持ち合わせていない私には縁談のお話はなく、お姉様ばかりでした。おそらくこの先も、巡ってくることはないでしょう。
幸い私は、顔立ちと背格好がお姉様と間違われるぐらいに類似しております。
だから決意しました。私が桜子お姉様になり、必ず伊集院家との縁談を結べるようにすると。そのあかつきには、お姉様は西条寺麗子として生きることを条件に、吉田さんとの婚姻を許すとお父様もおっしゃっていました。
だから私はこの縁談を必ず成功させる為に幸之助さんのこと、経営されているホテルのことを一夜漬けで頭に叩き込みました。
相手のことを記憶するなら自分に当てはめて覚えるといい。お姉様の教えの通り私は幸之助さんの年齢、誕生日、身長、体重、お仕事での実績、お立場などを全て頭に入れました。
しかし、どうしてお気付きになってしまったのでしょうか?
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そう「桜子」はお姉様の名であり、私の本名は西条寺麗子。西条寺家の末娘ですの。
気品と知性を持ち合わせておられるお姉様は星の数ほどの縁談話がきましたが、お姉様は料亭で下働きをなさっている吉田さんと恋仲でした。
その方は真面目な働き者で、お姉様を大事にしてくださっていました。
しかし婚姻というのは家同士の繋がりであり、お二人が添い遂げることは出来ません。
ですから私が、世に言う「駆け落ち」というものをしたら良いとお話し、昨夜お二人を見送りました。
そして、お父様に告げました。
私がお二人を逃しました。これからは私が西条寺桜子として生きていきます。だからお姉様は、西条寺麗子として吉田さんと結婚をすることを許して欲しいと頼み込みました。
気品と知性を持ち合わせていない私には縁談のお話はなく、お姉様ばかりでした。おそらくこの先も、巡ってくることはないでしょう。
幸い私は、顔立ちと背格好がお姉様と間違われるぐらいに類似しております。
だから決意しました。私が桜子お姉様になり、必ず伊集院家との縁談を結べるようにすると。そのあかつきには、お姉様は西条寺麗子として生きることを条件に、吉田さんとの婚姻を許すとお父様もおっしゃっていました。
だから私はこの縁談を必ず成功させる為に幸之助さんのこと、経営されているホテルのことを一夜漬けで頭に叩き込みました。
相手のことを記憶するなら自分に当てはめて覚えるといい。お姉様の教えの通り私は幸之助さんの年齢、誕生日、身長、体重、お仕事での実績、お立場などを全て頭に入れました。
しかし、どうしてお気付きになってしまったのでしょうか?