「舞香……大丈夫? どうしちゃったの?」
「美都……ごめんね……」
そう言うと舞香は泣きだした。美都は舞香を抱き寄せる。
「どうしたの? 何があったの? 教えて?!」
美都の問いかけには、首を横に振るだけの舞香。美都はトーンを下げて、決意したように舞香に問いかける。
「舞羽の髪に……何かあるのね?!」
思わず腰が伸びる舞香。その全ての動きがそこで止まる。それは美都の言葉を肯定したことを、露呈させていた。
「髪……ではなく、頭、ね?」
その言葉に『ビクッ』と舞香の身体が反応する。その反応は『YES』だ。
「あのときの、ケガね。そう……だから私には言えなかったのね……ごめんね、舞香」
この二人のやり取りを聞いている人間がいた。その影は二つ……。二人がそれに気付けなかったのは、仕方がないことだった。