楓乃は舞羽の言葉を受け取って、満足したようにさらに口角を上げる。
「そう……なら、舞羽、あなたも短くする?」
怖い……三人が三人とも狂いなく、同じ想いを巡らせた。
「あたしは、今のま……」
「じゃあ、私と同じように染めてみない? 長さは今のまんまでも、ポニーテールとかハーフアップすれば赤が見えて、可愛いわよ?!」
何が言いたいのか? 何がしたいのか? 楓乃の意図が読み切れない。自分と同じようにすることで、舞羽が自分と同じ気持ちを味わうとでもいうのであろうか? 狂気の沙汰としか思えない。舞羽の顔が恐怖に引き攣る。
楓乃の手が、舞羽に伸びる。
「やめて!」
美都が動くよりも早く、舞香が声を上げる。舞香がこんな大きな声を出せるのか、と誰もが思うほどの声を……。
「先輩……やめてください。舞羽には……触らないでください」
そう言うと、舞香は楓乃の腕をグッと掴んで、外へと連れ出していった。その舞香の面差しは、美都も舞羽でさえも寄せ付けない厳しいものであった。