第62話
ー/ーここは、深淵の国の奥深くにそびえ立つ魔神ザハークの城。
「こんなざまになるとは、子供相手に情けないぞフウジンよ。」
魔法陣の真ん中には、フウジンが横たわっている。全身に酷い火傷を負い。美しかった肌や顔は見る影も無い。
「申し訳ございません...ザハーク様。」
フウジンはかすれた声で呟いた。
ザハークは、両手をフウジンに向かって伸ばしながら、
「お前にはまだ役に立って貰わなければならん。私の力を分け与えるから、少し我慢していろ。」
ザハークの両手から黒い波動がフウジンに向かって放たれる。
バリバリバリッ!
「う、うぐぅぁあぁぁっ!」
フウジンが身体をのけぞらせ、苦しみ出した。全身が黒いオーラに覆われる。そして、身体が宙に浮いた。
「あぁっ!」
フウジンの身体がビクビクと痙攣し、床に降りた。
「フウジンよ、今は身体を休めるのだ。期待しているぞ。」
魔神ザハークはフウジンに向かって声を掛けた。
「ありがとうございます。魔神様。」
フウジンは立ち上がり、ザハークに向かってお辞儀をした。その眼は真っ赤な復讐の炎をたたえていた。
一部始終を見ていたライジンは、フウジンの身体を支える様にして歩き出した。
「我が妹よ。よく戻って来た。あの娘への復讐は今は忘れて、身体を休めるのだ。」
「ありがとう。兄さん。」
ライジンは小さく頷いた。
魔神ザハークは玉座に座り、不敵な笑みを浮かべた。
「もうすぐ、この世界は私のものとなる!」
一方、ウエス国の森の中の丸太小屋。
帰ってこないモックとドンキーをリリィは心配していた。
「モックもドンキーもどうしたんだろう?大丈夫かな?」
フィーネはロッキングチェアに揺られながらリリィの方を見た。
「あの子たちなら大丈夫。木の精霊なのよ。心配ないわ。」
イブとハクは紅茶を飲みながらぼんやりしている。
リリィは居ても立っても居られない様子で言った。
「私、やっぱりモックとドンキーを探しに行く!」
リリィの顔は真剣だ。
「リリィ、わかったわ。一緒に探しに行きましょう。」
フィーネが立ち上がった。
「おいらも探しに行くぞ!」
ハクが言う。
「仕方ない。ぼくも手伝おう。」
イブも立ち上がった。
「みんな、ありがとう!」
リリィは、頭を下げた。
こうして、リリィたち四人は、モックとドンキーを探しに行くことになった。
ウエスの森の奥深く。
気を失ってしまったモックに寄り添っていたドンキーは寝息を立てていた。
「モック兄ちゃん...」
ドンキーが寝言を言っている。
いつの間にかモックの意識は戻っていた。モックは優しい眼でドンキーを見つめ、頭を撫でた。
「ドンキー、よく頑張ったキー。」
モックとドンキーは二人で寄り添って助けを待った。
森の木々は優しく二人を包み込んでいた。
その二人を遠くから見ている小さな影があった。
一方その頃、
「モック!ドンキー!返事して!」
リリィが大声で叫ぶ。
「モック!何処だ!」
ハクも叫びながら周囲を見回す。
かなり森の奥まで来ている。
鬱蒼とした森の木々に今にも飲み込まれそうな雰囲気が漂っていた。
「何だか嫌な雰囲気ね。」
フィーネが身震いしながら言った。
「この辺りは″厄介者″がいるから気を付けた方が良いぞ。」
イブは何かを知っている様だ。
その時、
バサバサバサバサッ!
つむじ風と共に何かが飛んで来た。
小さな翼に短い尾、鋭い牙に緑の硬い皮膚。それは、ベビードラゴン。
「ほら、″厄介者″が来た。」
イブが言う。
「ドラゴンの子供?」
リリィは驚いてヘビードラゴンを見た。
「子供でも、ドラゴンよ。気を付けて。」
フィーネはリリィの身体を引き寄せながら言った。
ブウォー!
ベビードラゴンは口から炎を吐き出した。
「防御せよ、バリア!」
リリィが、防御魔法を唱える。
炎はバリアでかき消された。
バサバサッ!
ベビードラゴンが飛びかかって来た!
「氷よ出でよ、アイス!」
フィーネの魔法が直撃してベビードラゴンが凍りついた。
「さあ、今のうちに逃げるわよ。」
フィーネが言うと、リリィ、イブ、ハクは後に続いた。
しばらく歩くと、今度は別の気配を感じた。
小さな羽音が聴こえる。
「こんな所にエルフとは珍しい。」
声の主は、小さな妖精だった。
「妖精!?」
リリィが驚いて目を丸くする。
「君たち、もしかしてあのドリアードの仲間かい?」
妖精がふわふわと飛び回りながら言う。
「そのドリアードはどこにいるの?案内して。」
フィーネが言うと、
「いいよ。連れて行ってあげる。」
妖精が木の間を飛んでいった。
「ちょっと待って!」
リリィたちは慌てて着いていく。
妖精は木の間を縫う様に器用に飛んでいく。
しばらく進むと、二人のドリアードの姿が見えた。
「モック!ドンキー!」
リリィが駆け寄る。
声に気づいたモックが、リリィの方を見て笑顔を見せた。
「リリィ、何処に行ってたキー?」
リリィがモックとドンキーを抱きしめる。
「迷子は、モックの方でしょ?」
リリィは泣きながら笑った。
「二人が見つかって良かったな。」
イブが腕組みをしてうなづく。
「おいらは無事だと思ってたけどな。」
ハクは、今回活躍できず悔しそうだ。
「すっかり暗くなっちゃったわね。」
フィーネが言うと、
「夜の森は危険だよ。安全なところに案内するよ。」
妖精がそう言うので、彼女に着いていくことになった。
「新しい冒険の予感がする!」
リリィは目を輝かせていた。
「こんなざまになるとは、子供相手に情けないぞフウジンよ。」
魔法陣の真ん中には、フウジンが横たわっている。全身に酷い火傷を負い。美しかった肌や顔は見る影も無い。
「申し訳ございません...ザハーク様。」
フウジンはかすれた声で呟いた。
ザハークは、両手をフウジンに向かって伸ばしながら、
「お前にはまだ役に立って貰わなければならん。私の力を分け与えるから、少し我慢していろ。」
ザハークの両手から黒い波動がフウジンに向かって放たれる。
バリバリバリッ!
「う、うぐぅぁあぁぁっ!」
フウジンが身体をのけぞらせ、苦しみ出した。全身が黒いオーラに覆われる。そして、身体が宙に浮いた。
「あぁっ!」
フウジンの身体がビクビクと痙攣し、床に降りた。
「フウジンよ、今は身体を休めるのだ。期待しているぞ。」
魔神ザハークはフウジンに向かって声を掛けた。
「ありがとうございます。魔神様。」
フウジンは立ち上がり、ザハークに向かってお辞儀をした。その眼は真っ赤な復讐の炎をたたえていた。
一部始終を見ていたライジンは、フウジンの身体を支える様にして歩き出した。
「我が妹よ。よく戻って来た。あの娘への復讐は今は忘れて、身体を休めるのだ。」
「ありがとう。兄さん。」
ライジンは小さく頷いた。
魔神ザハークは玉座に座り、不敵な笑みを浮かべた。
「もうすぐ、この世界は私のものとなる!」
一方、ウエス国の森の中の丸太小屋。
帰ってこないモックとドンキーをリリィは心配していた。
「モックもドンキーもどうしたんだろう?大丈夫かな?」
フィーネはロッキングチェアに揺られながらリリィの方を見た。
「あの子たちなら大丈夫。木の精霊なのよ。心配ないわ。」
イブとハクは紅茶を飲みながらぼんやりしている。
リリィは居ても立っても居られない様子で言った。
「私、やっぱりモックとドンキーを探しに行く!」
リリィの顔は真剣だ。
「リリィ、わかったわ。一緒に探しに行きましょう。」
フィーネが立ち上がった。
「おいらも探しに行くぞ!」
ハクが言う。
「仕方ない。ぼくも手伝おう。」
イブも立ち上がった。
「みんな、ありがとう!」
リリィは、頭を下げた。
こうして、リリィたち四人は、モックとドンキーを探しに行くことになった。
ウエスの森の奥深く。
気を失ってしまったモックに寄り添っていたドンキーは寝息を立てていた。
「モック兄ちゃん...」
ドンキーが寝言を言っている。
いつの間にかモックの意識は戻っていた。モックは優しい眼でドンキーを見つめ、頭を撫でた。
「ドンキー、よく頑張ったキー。」
モックとドンキーは二人で寄り添って助けを待った。
森の木々は優しく二人を包み込んでいた。
その二人を遠くから見ている小さな影があった。
一方その頃、
「モック!ドンキー!返事して!」
リリィが大声で叫ぶ。
「モック!何処だ!」
ハクも叫びながら周囲を見回す。
かなり森の奥まで来ている。
鬱蒼とした森の木々に今にも飲み込まれそうな雰囲気が漂っていた。
「何だか嫌な雰囲気ね。」
フィーネが身震いしながら言った。
「この辺りは″厄介者″がいるから気を付けた方が良いぞ。」
イブは何かを知っている様だ。
その時、
バサバサバサバサッ!
つむじ風と共に何かが飛んで来た。
小さな翼に短い尾、鋭い牙に緑の硬い皮膚。それは、ベビードラゴン。
「ほら、″厄介者″が来た。」
イブが言う。
「ドラゴンの子供?」
リリィは驚いてヘビードラゴンを見た。
「子供でも、ドラゴンよ。気を付けて。」
フィーネはリリィの身体を引き寄せながら言った。
ブウォー!
ベビードラゴンは口から炎を吐き出した。
「防御せよ、バリア!」
リリィが、防御魔法を唱える。
炎はバリアでかき消された。
バサバサッ!
ベビードラゴンが飛びかかって来た!
「氷よ出でよ、アイス!」
フィーネの魔法が直撃してベビードラゴンが凍りついた。
「さあ、今のうちに逃げるわよ。」
フィーネが言うと、リリィ、イブ、ハクは後に続いた。
しばらく歩くと、今度は別の気配を感じた。
小さな羽音が聴こえる。
「こんな所にエルフとは珍しい。」
声の主は、小さな妖精だった。
「妖精!?」
リリィが驚いて目を丸くする。
「君たち、もしかしてあのドリアードの仲間かい?」
妖精がふわふわと飛び回りながら言う。
「そのドリアードはどこにいるの?案内して。」
フィーネが言うと、
「いいよ。連れて行ってあげる。」
妖精が木の間を飛んでいった。
「ちょっと待って!」
リリィたちは慌てて着いていく。
妖精は木の間を縫う様に器用に飛んでいく。
しばらく進むと、二人のドリアードの姿が見えた。
「モック!ドンキー!」
リリィが駆け寄る。
声に気づいたモックが、リリィの方を見て笑顔を見せた。
「リリィ、何処に行ってたキー?」
リリィがモックとドンキーを抱きしめる。
「迷子は、モックの方でしょ?」
リリィは泣きながら笑った。
「二人が見つかって良かったな。」
イブが腕組みをしてうなづく。
「おいらは無事だと思ってたけどな。」
ハクは、今回活躍できず悔しそうだ。
「すっかり暗くなっちゃったわね。」
フィーネが言うと、
「夜の森は危険だよ。安全なところに案内するよ。」
妖精がそう言うので、彼女に着いていくことになった。
「新しい冒険の予感がする!」
リリィは目を輝かせていた。
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