第49話
ー/ーここはウエス国の森の中。
フィーネとオルガは町の市場に遊びに来ていた。
青い蝶の髪飾りをオルガに買ってもらったフィーネは上機嫌である。
「♪〜」
鼻歌混じりで市場を歩いている。
横を歩くオルガも楽しそうだ。
そんな2人をコソコソと尾行している影が二つあった。スザクとホウオウである。
「姉さん、ターゲットが動いているわ。遅れないで。」
スザクが物陰に隠れながら言うと、
「わかったわよ......」
半ば呆れながら、ホウオウが付いて行く。
尾行されているとは知らず、フィーネとオルガはデートを続けていた。
「フィーネさん、良いところがあるんだ。一緒に行かない?」
オルガが提案すると、
「良いわよ。連れて行って。」
フィーネが応えた。
「じゃあ、行こう。フィーネさん、こっちだよ。」
オルガは、フィーネの左手を掴んで歩き出した。
フィーネは、少し驚いたがそのまま付いて行く。
鉱山とは逆の方向の町外れ。
緑に覆われた丘が目の前に現れた。
「ここからの眺めが最高なんだ。」
オルガはフィーネの手を引いて丘の上に向かう。
スザクとホウオウは岩影に隠れて見ている。
「さあ、ここだ。」
オルガに言われてフィーネは振り返った。
「うわーっ!きれい!」
フィーネが思わず声を上げる。
町を一望出来る丘の上からは、ちょうど鉱山が見える。そして、鉱山の頂上に夕陽が佇んでいた。それは黄金に耀く宝石のようだった。
オルガとフィーネはしばらく黙って夕陽を眺めていた。
フィーネは、オルガの左手を握った。
オルガは、フィーネの右手を握り返す。
そこには、2人だけの時間が流れていた。
岩影に隠れたスザクは、それを複雑な心境で見ていた。
夕陽が鉱山に隠れ、辺りが薄暗くなってきた。町の灯りが瞬き出す。
「フィーネさん、お腹空かない?」
オルガが言うと、
「私も、そう言おうと思ってたの。」
フィーネが微笑んで応える。
「じゃあ、食事に行こうか。」
「行きましょう!」
オルガとフィーネは歩き出した。
スザクとホウオウも慌ててついて行く。
食事の店は、オルガ行きつけの『ブルークリスタル』。地元では一番の名店だ。
「いらっしゃい!オルガ、今日は綺麗な人を連れてデートかい?」
店長にからかわれる。
「店長。今日は良い一日だったんだ。上等な酒を持って来てよ。」
オルガが言うと、すぐに飲み物が運ばれて来た。
「これはウチで一番上等な酒だよ。」
店長はニヤッと笑ってウインクした。
「ありがとう。」
オルガはグラスを持って会釈した。
「さあ、フィーネさん。飲もうか。」
「そうね。美味しそう。」
「素晴らしい一日に、乾杯!」
「乾杯!」
チン!
グラスのあたる音がした。
「このお酒、美味しい!」
フルーティで甘口の葡萄酒だ。
「うん、これは美味しいね。」
オルガはあっという間に飲み干してしまった。
「オルガ、あまり飲み過ぎないでよ。介抱するのは私なんだから。」
フィーネが釘を指す。
「大丈夫。前のような失態はしないよ。店長!おススメの料理持って来て!」
オルガが言うと、たくさんの料理が運ばれて来た。どれも美味しそうだ。
店の端の席には、目立たないようにしてスザクとホウオウの2人がいた。
楽しそうに会話をしているオルガとフィーネをチラチラと見ている。
「あまり見てると怪しまれるわよ。」
ホウオウが言うと、
「大丈夫よ。あの2人、何を話してるのかしら?気になるわ。」
スザクは、オルガとフィーネが気になって仕方ないようで、落ち着かない。
「スザク、頭を冷やした方が良いわ。」
「分かってるわよ。」
スザクは、まだオルガ達の方をジッと見ている。
「やれやれ......」
ホウオウは壁の方をみた。
「フィーネさんは、その、リリィのことはどう思ってる?」
オルガが赤ら顔でフィーネに聞いた。
「リリィは、家族よ。大事な。」
「リリィが女神の魂を持つ子供だと言うことは、魔神と戦うってことだよ。フィーネはそれで良いの?」
「それが運命なら仕方ないわ。」
フィーネは真剣な顔になった。
「リリィはまだ12歳の子供だ。彼女には荷が重過ぎないか?」
「そのために99回転生した私がいるのよ。安心して、リリィに負担はかけない。」
「フィーネが1人でそれを被るのも間違ってると僕は思うんだ。」
オルガも熱くなってきた。
「私は、全部1人で被る気はないわ。もちろん、もしもの時は皆んなを頼る。」
「僕やゴブローやハクやスザクやホウオウ、みんながフィーネと一緒にいる。家族だ。頼って欲しい。」
「わかったわ。ありがとう、オルガ。」
フィーネは、目に涙を浮かべながら言った。
「約束だ。絶対に1人で背追い込まないこと。」
オルガは、そう言うとテーブルに突っ伏した。
「オルガ!大丈夫!?」
フィーネが肩を揺すると、
「フィーネさん......好きだ......」
オルガが寝言を言っている。
「知ってるわよ。馬鹿ね、オルガは。」
フィーネはそう言うと涙を拭った。
店の端の席にいたスザクとホウオウは、いつの間にか居なくなっていた。
フィーネとオルガは町の市場に遊びに来ていた。
青い蝶の髪飾りをオルガに買ってもらったフィーネは上機嫌である。
「♪〜」
鼻歌混じりで市場を歩いている。
横を歩くオルガも楽しそうだ。
そんな2人をコソコソと尾行している影が二つあった。スザクとホウオウである。
「姉さん、ターゲットが動いているわ。遅れないで。」
スザクが物陰に隠れながら言うと、
「わかったわよ......」
半ば呆れながら、ホウオウが付いて行く。
尾行されているとは知らず、フィーネとオルガはデートを続けていた。
「フィーネさん、良いところがあるんだ。一緒に行かない?」
オルガが提案すると、
「良いわよ。連れて行って。」
フィーネが応えた。
「じゃあ、行こう。フィーネさん、こっちだよ。」
オルガは、フィーネの左手を掴んで歩き出した。
フィーネは、少し驚いたがそのまま付いて行く。
鉱山とは逆の方向の町外れ。
緑に覆われた丘が目の前に現れた。
「ここからの眺めが最高なんだ。」
オルガはフィーネの手を引いて丘の上に向かう。
スザクとホウオウは岩影に隠れて見ている。
「さあ、ここだ。」
オルガに言われてフィーネは振り返った。
「うわーっ!きれい!」
フィーネが思わず声を上げる。
町を一望出来る丘の上からは、ちょうど鉱山が見える。そして、鉱山の頂上に夕陽が佇んでいた。それは黄金に耀く宝石のようだった。
オルガとフィーネはしばらく黙って夕陽を眺めていた。
フィーネは、オルガの左手を握った。
オルガは、フィーネの右手を握り返す。
そこには、2人だけの時間が流れていた。
岩影に隠れたスザクは、それを複雑な心境で見ていた。
夕陽が鉱山に隠れ、辺りが薄暗くなってきた。町の灯りが瞬き出す。
「フィーネさん、お腹空かない?」
オルガが言うと、
「私も、そう言おうと思ってたの。」
フィーネが微笑んで応える。
「じゃあ、食事に行こうか。」
「行きましょう!」
オルガとフィーネは歩き出した。
スザクとホウオウも慌ててついて行く。
食事の店は、オルガ行きつけの『ブルークリスタル』。地元では一番の名店だ。
「いらっしゃい!オルガ、今日は綺麗な人を連れてデートかい?」
店長にからかわれる。
「店長。今日は良い一日だったんだ。上等な酒を持って来てよ。」
オルガが言うと、すぐに飲み物が運ばれて来た。
「これはウチで一番上等な酒だよ。」
店長はニヤッと笑ってウインクした。
「ありがとう。」
オルガはグラスを持って会釈した。
「さあ、フィーネさん。飲もうか。」
「そうね。美味しそう。」
「素晴らしい一日に、乾杯!」
「乾杯!」
チン!
グラスのあたる音がした。
「このお酒、美味しい!」
フルーティで甘口の葡萄酒だ。
「うん、これは美味しいね。」
オルガはあっという間に飲み干してしまった。
「オルガ、あまり飲み過ぎないでよ。介抱するのは私なんだから。」
フィーネが釘を指す。
「大丈夫。前のような失態はしないよ。店長!おススメの料理持って来て!」
オルガが言うと、たくさんの料理が運ばれて来た。どれも美味しそうだ。
店の端の席には、目立たないようにしてスザクとホウオウの2人がいた。
楽しそうに会話をしているオルガとフィーネをチラチラと見ている。
「あまり見てると怪しまれるわよ。」
ホウオウが言うと、
「大丈夫よ。あの2人、何を話してるのかしら?気になるわ。」
スザクは、オルガとフィーネが気になって仕方ないようで、落ち着かない。
「スザク、頭を冷やした方が良いわ。」
「分かってるわよ。」
スザクは、まだオルガ達の方をジッと見ている。
「やれやれ......」
ホウオウは壁の方をみた。
「フィーネさんは、その、リリィのことはどう思ってる?」
オルガが赤ら顔でフィーネに聞いた。
「リリィは、家族よ。大事な。」
「リリィが女神の魂を持つ子供だと言うことは、魔神と戦うってことだよ。フィーネはそれで良いの?」
「それが運命なら仕方ないわ。」
フィーネは真剣な顔になった。
「リリィはまだ12歳の子供だ。彼女には荷が重過ぎないか?」
「そのために99回転生した私がいるのよ。安心して、リリィに負担はかけない。」
「フィーネが1人でそれを被るのも間違ってると僕は思うんだ。」
オルガも熱くなってきた。
「私は、全部1人で被る気はないわ。もちろん、もしもの時は皆んなを頼る。」
「僕やゴブローやハクやスザクやホウオウ、みんながフィーネと一緒にいる。家族だ。頼って欲しい。」
「わかったわ。ありがとう、オルガ。」
フィーネは、目に涙を浮かべながら言った。
「約束だ。絶対に1人で背追い込まないこと。」
オルガは、そう言うとテーブルに突っ伏した。
「オルガ!大丈夫!?」
フィーネが肩を揺すると、
「フィーネさん......好きだ......」
オルガが寝言を言っている。
「知ってるわよ。馬鹿ね、オルガは。」
フィーネはそう言うと涙を拭った。
店の端の席にいたスザクとホウオウは、いつの間にか居なくなっていた。
みんなのリアクション
まだリアクションはありません。最初の一歩を踏み出しましょう!
ここはウエス国の森の中。
フィーネとオルガは町の市場に遊びに来ていた。
青い蝶の髪飾りをオルガに買ってもらったフィーネは上機嫌である。
「♪〜」
鼻歌混じりで市場を歩いている。
横を歩くオルガも楽しそうだ。
青い蝶の髪飾りをオルガに買ってもらったフィーネは上機嫌である。
「♪〜」
鼻歌混じりで市場を歩いている。
横を歩くオルガも楽しそうだ。
そんな2人をコソコソと尾行している影が二つあった。スザクとホウオウである。
「姉さん、ターゲットが動いているわ。遅れないで。」
スザクが物陰に隠れながら言うと、
「わかったわよ......」
半ば呆れながら、ホウオウが付いて行く。
「姉さん、ターゲットが動いているわ。遅れないで。」
スザクが物陰に隠れながら言うと、
「わかったわよ......」
半ば呆れながら、ホウオウが付いて行く。
尾行されているとは知らず、フィーネとオルガはデートを続けていた。
「フィーネさん、良いところがあるんだ。一緒に行かない?」
オルガが提案すると、
「良いわよ。連れて行って。」
フィーネが応えた。
「じゃあ、行こう。フィーネさん、こっちだよ。」
オルガは、フィーネの左手を掴んで歩き出した。
フィーネは、少し驚いたがそのまま付いて行く。
鉱山とは逆の方向の町外れ。
緑に覆われた丘が目の前に現れた。
「ここからの眺めが最高なんだ。」
オルガはフィーネの手を引いて丘の上に向かう。
「フィーネさん、良いところがあるんだ。一緒に行かない?」
オルガが提案すると、
「良いわよ。連れて行って。」
フィーネが応えた。
「じゃあ、行こう。フィーネさん、こっちだよ。」
オルガは、フィーネの左手を掴んで歩き出した。
フィーネは、少し驚いたがそのまま付いて行く。
鉱山とは逆の方向の町外れ。
緑に覆われた丘が目の前に現れた。
「ここからの眺めが最高なんだ。」
オルガはフィーネの手を引いて丘の上に向かう。
スザクとホウオウは岩影に隠れて見ている。
「さあ、ここだ。」
オルガに言われてフィーネは振り返った。
「うわーっ!きれい!」
フィーネが思わず声を上げる。
町を一望出来る丘の上からは、ちょうど鉱山が見える。そして、鉱山の頂上に夕陽が佇んでいた。それは黄金に耀く宝石のようだった。
オルガとフィーネはしばらく黙って夕陽を眺めていた。
フィーネは、オルガの左手を握った。
オルガは、フィーネの右手を握り返す。
そこには、2人だけの時間が流れていた。
オルガに言われてフィーネは振り返った。
「うわーっ!きれい!」
フィーネが思わず声を上げる。
町を一望出来る丘の上からは、ちょうど鉱山が見える。そして、鉱山の頂上に夕陽が佇んでいた。それは黄金に耀く宝石のようだった。
オルガとフィーネはしばらく黙って夕陽を眺めていた。
フィーネは、オルガの左手を握った。
オルガは、フィーネの右手を握り返す。
そこには、2人だけの時間が流れていた。
岩影に隠れたスザクは、それを複雑な心境で見ていた。
夕陽が鉱山に隠れ、辺りが薄暗くなってきた。町の灯りが瞬き出す。
「フィーネさん、お腹空かない?」
オルガが言うと、
「私も、そう言おうと思ってたの。」
フィーネが微笑んで応える。
「じゃあ、食事に行こうか。」
「行きましょう!」
オルガとフィーネは歩き出した。
「フィーネさん、お腹空かない?」
オルガが言うと、
「私も、そう言おうと思ってたの。」
フィーネが微笑んで応える。
「じゃあ、食事に行こうか。」
「行きましょう!」
オルガとフィーネは歩き出した。
スザクとホウオウも慌ててついて行く。
食事の店は、オルガ行きつけの『ブルークリスタル』。地元では一番の名店だ。
「いらっしゃい!オルガ、今日は綺麗な人を連れてデートかい?」
店長にからかわれる。
「店長。今日は良い一日だったんだ。上等な酒を持って来てよ。」
オルガが言うと、すぐに飲み物が運ばれて来た。
「これはウチで一番上等な酒だよ。」
店長はニヤッと笑ってウインクした。
「ありがとう。」
オルガはグラスを持って会釈した。
「さあ、フィーネさん。飲もうか。」
「そうね。美味しそう。」
「素晴らしい一日に、乾杯!」
「乾杯!」
チン!
グラスのあたる音がした。
「このお酒、美味しい!」
フルーティで甘口の葡萄酒だ。
「うん、これは美味しいね。」
オルガはあっという間に飲み干してしまった。
「オルガ、あまり飲み過ぎないでよ。介抱するのは私なんだから。」
フィーネが釘を指す。
「大丈夫。前のような失態はしないよ。店長!おススメの料理持って来て!」
オルガが言うと、たくさんの料理が運ばれて来た。どれも美味しそうだ。
店長にからかわれる。
「店長。今日は良い一日だったんだ。上等な酒を持って来てよ。」
オルガが言うと、すぐに飲み物が運ばれて来た。
「これはウチで一番上等な酒だよ。」
店長はニヤッと笑ってウインクした。
「ありがとう。」
オルガはグラスを持って会釈した。
「さあ、フィーネさん。飲もうか。」
「そうね。美味しそう。」
「素晴らしい一日に、乾杯!」
「乾杯!」
チン!
グラスのあたる音がした。
「このお酒、美味しい!」
フルーティで甘口の葡萄酒だ。
「うん、これは美味しいね。」
オルガはあっという間に飲み干してしまった。
「オルガ、あまり飲み過ぎないでよ。介抱するのは私なんだから。」
フィーネが釘を指す。
「大丈夫。前のような失態はしないよ。店長!おススメの料理持って来て!」
オルガが言うと、たくさんの料理が運ばれて来た。どれも美味しそうだ。
店の端の席には、目立たないようにしてスザクとホウオウの2人がいた。
楽しそうに会話をしているオルガとフィーネをチラチラと見ている。
「あまり見てると怪しまれるわよ。」
ホウオウが言うと、
「大丈夫よ。あの2人、何を話してるのかしら?気になるわ。」
スザクは、オルガとフィーネが気になって仕方ないようで、落ち着かない。
「スザク、頭を冷やした方が良いわ。」
「分かってるわよ。」
スザクは、まだオルガ達の方をジッと見ている。
「やれやれ......」
ホウオウは壁の方をみた。
楽しそうに会話をしているオルガとフィーネをチラチラと見ている。
「あまり見てると怪しまれるわよ。」
ホウオウが言うと、
「大丈夫よ。あの2人、何を話してるのかしら?気になるわ。」
スザクは、オルガとフィーネが気になって仕方ないようで、落ち着かない。
「スザク、頭を冷やした方が良いわ。」
「分かってるわよ。」
スザクは、まだオルガ達の方をジッと見ている。
「やれやれ......」
ホウオウは壁の方をみた。
「フィーネさんは、その、リリィのことはどう思ってる?」
オルガが赤ら顔でフィーネに聞いた。
「リリィは、家族よ。大事な。」
「リリィが女神の魂を持つ子供だと言うことは、魔神と戦うってことだよ。フィーネはそれで良いの?」
「それが運命なら仕方ないわ。」
フィーネは真剣な顔になった。
「リリィはまだ12歳の子供だ。彼女には荷が重過ぎないか?」
「そのために99回転生した私がいるのよ。安心して、リリィに負担はかけない。」
「フィーネが1人でそれを被るのも間違ってると僕は思うんだ。」
オルガも熱くなってきた。
「私は、全部1人で被る気はないわ。もちろん、もしもの時は皆んなを頼る。」
「僕やゴブローやハクやスザクやホウオウ、みんながフィーネと一緒にいる。家族だ。頼って欲しい。」
「わかったわ。ありがとう、オルガ。」
フィーネは、目に涙を浮かべながら言った。
「約束だ。絶対に1人で背追い込まないこと。」
オルガは、そう言うとテーブルに突っ伏した。
「オルガ!大丈夫!?」
フィーネが肩を揺すると、
「フィーネさん......好きだ......」
オルガが寝言を言っている。
「知ってるわよ。馬鹿ね、オルガは。」
フィーネはそう言うと涙を拭った。
オルガが赤ら顔でフィーネに聞いた。
「リリィは、家族よ。大事な。」
「リリィが女神の魂を持つ子供だと言うことは、魔神と戦うってことだよ。フィーネはそれで良いの?」
「それが運命なら仕方ないわ。」
フィーネは真剣な顔になった。
「リリィはまだ12歳の子供だ。彼女には荷が重過ぎないか?」
「そのために99回転生した私がいるのよ。安心して、リリィに負担はかけない。」
「フィーネが1人でそれを被るのも間違ってると僕は思うんだ。」
オルガも熱くなってきた。
「私は、全部1人で被る気はないわ。もちろん、もしもの時は皆んなを頼る。」
「僕やゴブローやハクやスザクやホウオウ、みんながフィーネと一緒にいる。家族だ。頼って欲しい。」
「わかったわ。ありがとう、オルガ。」
フィーネは、目に涙を浮かべながら言った。
「約束だ。絶対に1人で背追い込まないこと。」
オルガは、そう言うとテーブルに突っ伏した。
「オルガ!大丈夫!?」
フィーネが肩を揺すると、
「フィーネさん......好きだ......」
オルガが寝言を言っている。
「知ってるわよ。馬鹿ね、オルガは。」
フィーネはそう言うと涙を拭った。
店の端の席にいたスザクとホウオウは、いつの間にか居なくなっていた。